
AIで高齢者の自立を支援する実証実験の概要
●実証実験期間:
伊予市 2021年7月から2021年12月までの6ヶ月間
西条市 2021年5月から2022年1月までの9ヶ月間
SOIN利用終了後、アンケート調査、個別インタビューを実施。
●参加したケアマネジャーの人数:
伊予市19名、ケアプラン対象59名分。
西条市37名(内、20名が2年連続参加、17名が初参加)、ケアプラン対象64名分。
●今回の実証実験の背景と目的
各種施策でDXを推進している愛媛県では、介護分野においても質の向上を目指しており、「予後予測に基づいた最適なケアマネジメントを行い、高齢者の自立支援、重度化防止を図る」という観点で、県内の市町村に協力を要請しました。
今般、実証実験に参加することを決めた伊予市・西条市の2市は、市内のケアマネジャーの協力を得て、実際のケアプラン作成にCDIのSOINを利用し、その効果を検証します。
●実証実験の内容
最初にCDIは、伊予市・西条市から匿名加工された利用者の各種データを約45,000件分入手し、そのデータをSOIN のAIに学習させ、伊予市・西条市の独自モデルを作成しました。
次に、参加したケアマネジャーは、担当している被保険者(利用者)に対し、SOINから出力されたAIケアプランを参考に、各自のケアマネジメントを行いました。そして、検証期間を終えて、ご用者の介護度や状態の変化などを確認するとともに、ケアマネジャーにアンケートを行い、SOINを利用することによるケアマネジメントの変化について確認しました。

SOINによる状態予測の仕組み
●ケアマネジャーのアンケート結果より
多くのケアマネジャーから、SOINを利用することに対して好意的な反応が得られました。特に、2年連続参加のケアマネジャーが含まれる西条市は、以下のような結果となりました。
(1)9割のケアマネジャーが、SOINを利用することで客観的視点を持てたと感じた。
(2)8割のケアマネジャーが、ケアプランの支援内容やサービス量が適切であると感じた。
(3)半数のケアマネジャーが、被保険者・ご家族が、自立に向けた取り組みや重度化の予防に前向きになったと感じた。
●実証実験結果の概要
SOINの導入によって、被保険者の状態に変化が表れた例や、要介護度が変化した例、ケアプランの一部を変更した例などがありました。具体的には、ケアマネジャーのプラン変更により、リハビリをして歩行機能が回復。それに伴い、食事摂取や排せつなど、基本的な生活ができるようになった例がありました。
また、新規利用者への初回のケアプラン作成において、SOINから出力されたAIケアプランの内容が、自分自身のケアプランと同じであったため、自信をもって利用者やご家族にケアプランの説明ができたなど、多くの効果が得られました。
●実証実験を終えて
今後、多くの市町村でもSOINを導入し、AIに対する正しい理解と活用方法を学ぶことで、介護保険制度の理念である「自立支援、重度化防止」へ向けた取組みを、今まで以上に推進することができるようになると思われます。
また、CDIは、結果として介護給付費の適正化の一助となることで、より良い介護が実現し、介護に関わる全ての人たちが笑顔になることを目指しています。
株式会社シーディーアイについて
中立性・独立性を備えた立場で、「介護×AI」をキーワードとしたオープンイノベーションを起こし、介護業界全体をあげて社会課題解決に挑戦することを目的として、2017年に、株式会社産業革新機構(現INCJ)、セントケア・ホールディング株式会社等により設立。2018年に、自立支援型AIケアプランシステムを国内で初めて商用化しています。
社名 | 株式会社シーディーアイ東京都中央区京橋3丁目1番1号 |
設立 | 2017年03月 |
所在地 | 東京都中央区京橋3丁目1番1号 東京スクエアガーデン14階 |
代表者 | 濵岡 邦雅 |
URL | AIケアプラン SOIN(そわん):https://soin.tech/ HP:https://www.cd-inc.co.jp/ |
