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火曜日, 9月 28, 2021

地方自治体が主導するオープンイノベーションの最新動向と事例を紹介

日本におけるオープンイノベーションは大企業が中心となってスタートアップに出資するというパターンが多かったのですが、ここ数年、地方自治体が主導してオープンイノベーションを推進するケースが目立ってきました。その最新動向と具体的な事例を紹介していきましょう。

自治体が取り組むオープンイノベーションが大きな流れに

地方自治体が主導するオープンイノベーションは近年、着実に増加傾向にあります。地方が抱える課題の解消、新たな産業の創出、地方の活性化など、その目的もさまざまです。ここではその流れの特徴を解説していきます。

エコシステムという大きな環境の整備

エコシステムとは企業、自治体、開発業者、代理店、宣伝媒体などが一体となって作り出す、共栄共存の仕組みのことです。エコシステムの構築を前提として、オープンイノベーションを推進する動きが増えています。エコシステムのテーマの設定、拠点作り、企業の誘致、スタートアップへの支援などを有機的に連動させて、新しい産業の創出を促進し、持続可能な経済圏を作ることを目的としているところがポイントです。

地方の課題の解決策としてのオープンイノベーション

高齢化、過疎化、中小企業の後継者不足問題など、地方特有の課題を解決するために行われるオープンイノベーションが活発化しています。課題を解決できる企業を公募するなど、目的や支援の形を明確にしている点が特徴的です。

ベンチャー企業応援型のオープンイノベーション

ベンチャー企業の支援と誘致を目的としたオープンイノベーションも目立っています。資金の援助がないかわりに、規制もほとんどなく、事業の実験の場を提供してもらえるケースもあり、一定の助走期間が必要なスタートアップにとってはメリットの大きい支援形態と言っていいでしょう。

コロナが変えた地方でのオープンイノベーション

コロナによって、地方自治体が関わっているオープンイノベーションのあり方も大きく変わりつつあります。具体的に見ていきましょう。

急速に進むオンライン化

コロナによって、さまざまな職種で急速にオンライン化が進んでいます。オンラインならではのスピード感とオープン感は、ポストコロナの時代に大きなアドバンテージとなり、地方自治体が主導するオープンイノベーションにおいてもオンラインの活用が主流となってきました。各種手続きのオンライン化、ペーパーレス化、情報のクラウド化などなど、一気に時代が進んでいるのです。

地方でのオープンイノベーションの動向と事例

地方でのオープンイノベーションで目立っているのは社会に貢献できる事業の創出など、目的意識の高さです。全国各地の最新の事例を見ていきましょう。

神戸市の「STOP COVID-19!」始動

神戸市が立ち上げた「STOP COVID-19!」はコロナが引き起こす諸問題の解決を目指すスタートアップの応募を募るもの。データ解析、感染の恐れの確認、困窮事業者の支援、市民生活の支援などのテーマが設けられています。フルオンライン審査など、スピードを重視していることと支援額の制限がないことが大きな特徴です。

鶴岡市の「サイエンスパーク」YAMAGATA DESIGN

山形県鶴岡市が「知識駆動型のまちづくり」という目標を掲げて、エコシステムを構築したのが「サイエンスパーク」です。その中の企業のひとつ、YAMAGATA DESIGNは地域の課題をクリエイティブに事業としてデザインして解決することをテーマとして掲げている企業。水田の上に浮かぶホテル、全天候型の児童施設など、地域に根付いた斬新なビジネスを成功させて注目を集めています。

仙台市の「X-TECH Accelerator」Adansons

「X-TECH Accelerator」はITなどの先端技術とさまざまな産業との掛け合わせで新事業の創出を目的とした仙台市のプロジェクトです。2019年6月に始動したAdansonsはそのプロジェクトから誕生しました。東北大学名誉教授が開発した新しいAIアルゴリズムを用いたAIスタートアップとして、二人の東北大学生と東北大学教授が起業。地方自治体、大学、ファンド、多数の企業が連携して、様々な分野での開発を展開しています。

SENDAI X-TECH Accelerator「藤崎オープンビアテラス」オープン!

2020年7月23日

愛知県の「Aichi Matching」

Aichi Matching」は愛知県とCreww株式会社がタッグを組んで展開しているプロジェクトです。愛知県内の企業と全国各地のスタートアップとのコラボレーションを推進するもの。昨年度も行われており、愛知県内企業25社とスタートアップ88社が参加し、113件の商談が行われるという実績を残しています。2020年度のプロジェクトも進行中。

広島県の「HIROSHIMA OPEN ACCELERATOR」

「HIROSHIMA OPEN ACCELERATOR」は広島県と広島銀行とCreww株式会社とが共同で行っているプログラムです。広島県内の企業と全国のスタートアップとのコラボレーションによって、広島県内での新たな事業の創出を目的としたもの。2019年度にも開催されて、8件の協業案を採択。2020年度のプログラムも行われているところです。

「イノベーション立県」広島のオープンイノベーションによる地域課題解決

2020年6月30日

愛媛県の「愛媛アクセラレーター」

「愛媛アクセラレーター」は愛媛銀行とCreww株式会社との共催によって、実施されているプログラムです。愛媛県内でのイノベーションエコシステムの構築に向けて、愛媛県の企業3社が全国のスタートアップ企業と連携。新しい産業や新規事業を創出することを目的として2020年3月にスタートしました。愛媛県の産業を活性化するプログラムとして注目されています。

愛媛企業3社が参加するオープンイノベーションプログラム「愛媛アクセラレーター2020」とは!

2020年2月28日

オープンイノベーションは新たな段階へ

地方自治体が行っているオープンイノベーションはコロナ禍によって、新たな段階へと突入しました。プロジェクトやプログラムのオンライン化が急速に進んで、地方に拠点を置く企業と全国各地のスタートアップとのコラボレーションとの垣根が低くなってきたのです。

コロナによって生じた問題、地方特有の課題などの解決・解消を目的としたオープンイノベーションが増えてきたことも特徴のひとつと言っていいでしょう。今後、オープンイノベーションの担う役割はさらに大きなものになることが予測されます。

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PORT編集部https://port.creww.me/
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