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火曜日, 3月 21, 2023

福岡では自治体のオープンイノベーション事例も豊富?取組事例を解説

福岡は古くからアジアの交流拠点や国際都市として知られていることから、進歩的なイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。そこで、近年増えつつある自治体が関わるオープンイノベーションの事例も福岡で豊富なのか気になるところです。
この記事では、福岡で今どのようなオープンイノベーションが進められているかを解説します。福岡への進出を検討していない方も、ビジネスのヒントになるかもしれないのでぜひご覧ください。

福岡はオープンイノベーションに適している

福岡はオープンイノベーションに適した地といっても過言ではないでしょう。ここではその根拠や関連する取り組みを紹介します。

福岡市は国家戦略特区に指定

福岡県の県庁所在地である福岡市は、「グローバル創業・雇用創出特区」として国家戦略特区に指定されました。国家戦略特区とは、地域限定で規制や制度を改革し、その効果を検証するために指定される特別な区域です。

国家戦略特区に指定されたことにより、福岡市ではスタートアップ向けの法人減税などユニークな試みがなされています。さらに、2020年7月には内閣府からスタートアップ・エコシステム拠点都市にも選定されているので、今後ますますスタートアップへの支援が期待できるでしょう。

福岡県Ruby・コンテンツビジネス振興会議

福岡県には、プログラミング言語Rubyや先進的なデジタル技術を活用した企業活動を支援することで、ビジネス拡大や関連産業のさらなる集積を進めることを目的とした「福岡県Ruby・コンテンツビジネス振興会議」があります。すでに新規ビジネスや人材育成を支援しており、製品化事例も豊富です。

なお、2021年度には県の支援による製品実用化を783件目指しています。

福岡発のアクセラレータープログラム事例

福岡発の民間レベルでのアクセラレータープログラムとして2019年の「UP DRAFT」があり、このプログラムはGxPertners LLP、株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズが共同で開始したプログラムです。

採択されると、著名な起業家などにメンターになってもらい、参加パートナーとなる事業会社との協業や九州オープンイノベーションファンドからの投資機会を得ることができました。

以上のように、福岡では国の支援が充実しており、スタートアップが挑戦しやすい土台も整っています。これはオープンイノベーションにとってもアドバンテージになるのではないでしょうか。

県で進むオープンイノベーション

福岡県では、自治体としてもすでにいくつかのオープンイノベーションが進められています。ここで紹介するのは自治体が携わる2つの事例と福岡県でアクセラレータープログラムに積極的な団体です。

産学官民連携の福岡地域戦略推進協議会

産学官民が一体となり、成長戦略の策定から推進までおこなう機関が福岡地域戦略推進協議会(FDC)。FDCは200を超える会員で構成されており、オープンイノベーションプラットフォームとして機能はもちろんのこと、スタートアップ促進なども進めています。

8つの自治体が協力するFOIP

福岡オープンイノベーションプログラム(FOIP)では、福岡県内自治体が抱える課題に対し、大企業や中小・スタートアップの強みを組み合わせて解決策を模索。太宰府市や大牟田市など県内8つの自治体がこのプロジェクトに協力しているので、スタートアップでも大企業のリソースを生かしながら実際に事業化に結びつけるチャンスがあることが魅力です。

StartupGoGoのアクセラレーションプログラム

自治体の事例としては異なりますが、県でアクセラレーションプログラムに積極的な団体がStartupGoGoStartupGoGoは冒頭で紹介したUP DRAFTを始めたGxPertners LLPを立ち上げているほか、ベンチャー育成支援プログラム「StartupGoGoアクセラレーションプログラム」を実施しています。

オープンイノベーションに関する拠点

オープンイノベーションに関する施設や拠点も福岡では充実しています。代表的なのが以下の2つです。

Fukuoka Growth Next

Fukuoka Growth Nextは福岡市と民間が協力し、スタートアップ支援のために設立した施設。施設にはコワーキングスペースが整っているほか、異業種間での交流機会も持つことができます。

グローバルアクセラレーターと連携しており、大手企業との協業や資金調達事例が豊富な点も特徴です。

九州オープンイノベーションセンター

世界のオープンイノベーション地域との交流の場となるのが九州オープンイノベーションセンター。このセンターでは、オープンイノベーション手法を活用し社会課題や産業課題の解決を目指しています。

福岡では今後もオープンイノベーションが広がる

ここまで紹介してきたように、福岡はオープンイノベーションやアクセラレータープログラムに関する動きが活発です。海外との接点が多い点や国家戦略特区に指定されている点からも、福岡では今後もスタートアップにとってのチャンスがたくさん転がっているのではないでしょうか。

スタートアップを検討している方は、ぜひ福岡でのビジネスも検討してみてください。

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