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土曜日, 6月 10, 2023

【募集】セブン‐イレブン・ジャパン|“次の50年”を一緒に作りたい。セブン‐イレブンでやりたいことを募集します

日常生活には欠かせない「近くて便利」なセブン‐イレブン・ジャパン。社会環境が大きく変化し、人々の価値観や生活が多様化した今、セブン‐イレブン・ジャパンが果たすべき役割も多様化している。そこでセブン‐イレブン・ジャパンは、昨年度に引き続きスタートアップとの共創で社会課題を解決すべくアクセラレーターを開催する。昨年度の成果と今年度に期待していることなどについて、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン 企画本部 経営企画部の副統括マネジャー深藏真之氏と、同部マネジャーの白井尚登氏に話を伺った。

125社のエントリーのうち、30社以上との共創を模索

――昨年開催した『セブン‐イレブン・ジャパン アクセラレーター2022』で得られた成果について教えてください。

白井 昨年度は125社のスタートアップにエントリーいただき、現在2社と実証実験に向けて準備を進めています。それだけでなく、選考の過程で関係性の深い部署につないだスタートアップは30社以上あり、それぞれが独自に共創の検討を進めているため、会社全体でスタートアップとの共創文化が芽吹き始めるという大きな成果を得られました。

プロジェクトで採択した1社はロボット調理のスタートアップです。当初はセブン‐イレブンの店舗でロボットが調理した出来立ての商品をお届けするアイデアでしたが、これに加えて現在検討しているのは工場での活用です。

工場では大量に商品を生産しているため、もともと自動化や設備の導入は進んでいました。でも、大きな鍋で商品を大量に作ったあとに小分けすると、熱の入り方の違いなどからどうしても味や品質にばらつきが出てしまうという課題があったんですね。そこで、ロボットを活用することで質の高い商品を生産できないか、検討を進めています。

もう1社は昆虫食のスタートアップで、カブトムシを活用した昆虫食の研究を進めています。こちらも当初は昆虫食を販売するアイデアでしたが、現在は店舗で出てしまうフードロスを解決するために、廃棄する食品をカブトムシの餌にして、それで育ったカブトムシを商品にできないかの研究を進めています。

募集するテーマは「健康」「地域」「環境」「人財」

――採択企業だけでなく、選考過程で30社以上との共創が検討されているのは素晴らしい結果ですね。今回はそういった成果を得られた背景から引き続きアクセラを開催するのでしょうか?

深藏 そうですね。かなり多くのエントリーをいただいたことと、採択した企業だけでなく、関係性の深い部署につないだスタートアップとの共創も進捗しているので、この新しい動きを継続させたいと考えました。

白井 今回募集するテーマは、「健康」「地域」「環境」「人財」の4つです。まず「健康」とは、少子高齢化が進む日本では、病気の予防や未病の領域におけるヘルスケアが欠かせません。そこで、セブン‐イレブンの商品を通じて健康になるようなアイデアやソリューションを求めています。

「地域」とは、買い物が不便な地域では商品をお届けする“ラストワンマイル”に取り組んでいるものの、もっと良いアイデアやソリューションはあると考えています。また、セブン‐イレブンの店舗をコミュニティ化して社会とのつながりを醸成するなど、地域におけるさまざまな課題を解決するアイデアを求めています。

「環境」に関しては、エネルギー問題はもちろん、プラスチック問題や食品リサイクルなど、我々の事業が環境に負荷をかけず、社会に貢献できる方法をスタートアップの皆さんと模索したいと考えています。

最後の「人財」とは、セブンイレブンで働く約9000人の社員や加盟店で働く方々、商品を作る製造メーカー様、物流拠点などで働くすべてのステークホルダーが活躍できるバリューチェーンを築きたいと考えています。

ダイバーシティー&インクルージョンの視点で、店舗や工場、社内で働く人たちの負荷を軽減し、生産性を高めるような知見や、エンゲージメントを高めてより幸せな働き方・生き方ができる知見などを組み込めたら嬉しいです。

深藏 我々は、日々変化するお客様ニーズに対応することにこだわってきた歴史があります。昨日の成功を引きずるのではなく、世の中の課題に対していかに新しい価値や体験を提供するかが重要。だから、すべての店舗やそれぞれの地域で関わるステークホルダー、お客様の笑顔を作ることに対するアイデアを提案いただきたいと考えています。

スタートアップが活用できるリソースは多岐にわたる

――スタートアップが活用できるリソースについて教えてください。

白井 昨年度と変わらず、リソースは大きく6つあります。

1つ目は、国内約2万1000店、海外を含めると7万店以上あるリアルの拠点です。この拠点はコンテンツを発信するプラットフォームやメディアとも捉えられるので、活用アイデアは広がると考えています。

2つ目は、小売業界トップクラスの店舗網と顧客基盤です。1日あたり国内は約2000万人のお客様にご利用いただいており、その購買データを活用できます。

3つ目は、高品質な商品の提案力と開発力です。これまで、チームMDと呼ばれるさまざまなお取引先との協業で、お客様ニーズに応える商品やサービスを提供してきました。このノウハウや開発力、全国の生産工場を活用いただけます。

4つ目は、セブン&アイ・ホールディングスのグループシナジーです。コンビニエンス事業だけでなく、イトーヨーカ堂などのスーパーマーケット事業、ロフト・赤ちゃん本舗・デニーズなどの専門店事業や、セブン銀行などの金融関連事業があるため、それらのグループリソースも活用可能です。

5つ目は、全国を網羅している物流・ネットワークです。我々は単にモノを運ぶのではなく、効率良く運ぶための仕組みを世界で初めて導入し、それまでの小売業では考えられなかったような商流を作ってきました。
全国の加盟店の発注・販売データや在庫データをメーカーと共有して生産計画を作り、商品ごとに最適な温度帯に分けて店舗に一括で配送する、この物流の仕組みもご活用いただけます。

6つ目は、セブン‐イレブン・ジャパンを支える人です。実は、私や深藏を含めて、約9000人いる社員のほとんどが、社内のキャリアを店舗勤務からスタートしているんですね。現場経験を持ち、お客様に寄り添った考え方のできる約9000人の社員もアセットとしてご活用いただけます。

深藏 もう一つ、会員登録数約2000万人のセブン‐イレブンアプリも活用いただけます。アプリはお得なクーポンや商品紹介、決済機能がメインとなっています 。このアプリにスタートアップの皆さまが持つソリューションを連携することで、顧客との関係性の強化ができればいいなと考えています。

社内の準備は万端。一緒に次の50年を作る新しい挑戦を

――昨年、初めてアクセラを実施されましたが、社内ではどんな反響を得られましたか?

深蔵 今までは古くからお付き合いがあるお取引先との協業が多かったのですが、アクセラによってスタートアップのアイデアを活用する、つまり内向きだった視点が外向きに変わり、“知の探索”に目を向けるようになりました。

また、スタートアップとの打ち合わせやブラッシュアップには現場で活躍する社員にも参加してもらったので、現場での困りごとをリアルに共有できて、スタートアップの熱意やスピード感を学ぶ機会にもなりました。しかも、スタートアップから学んだことを現場で生かすような、今までの仕事の仕方を見直すきっかけにもなっています。

――採択した2社との実証実験には、何名が関わっているのでしょうか?

白井 それぞれ約10人の社員が関わっています。この取り組みを継続させることで、スタートアップやアクセラの関係人口を増やし、それぞれの部署で自発的にオープンイノベーションが起きるような文化を醸成したいと考えています。

――ということは、今回は新しいメンバーが参画する。

深藏 その通りで、昨年とは違う人に参加してもらいます。昨年参加した1期生のインタビューを社内で共有し、今回参加する約30名のメンバーには共創に必要なマインドセットを身につけるためのワークショップなども実施しています。

――準備万端ですね。スタートアップからすると心強いと思います。ぜひ、今回のプロジェクトにかける思いやスタートアップへのメッセージをお願いします。

白井 創業50周年を迎えるセブン‐イレブン・ジャパンの歴史を振り返ると、この50年間で社会の価値観やライフスタイルは大きく変化しました。これからの50年を考えると、変化のスピードはもっと早くなるでしょうし、よりドラスティックな変化が起きると予測されます。

だから、スタートアップとの共創を通じて、今まで提供してきた便利さや豊かさを進化させたい。次の50年に向けた新しいチャレンジは、大規模に2万店でもできるし、10店でもできます。地域での実験も都市部での実験もできるので、さまざまな課題に合わせて柔軟な発想で取り組みましょう。

「健康」「地域」「環境」「人財」という4つのテーマはありますが、純粋にセブン‐イレブンの店舗やサプライチェーンでやりたいことを提案いただけたら嬉しいです。

深藏 現在、セブン‐イレブンは世界で19の国と地域にしか出店できていないため、グローバル展開の強化をしている最中です。スタートアップの皆さまにとっては、国内だけでなく海外でのビジネスチャンスも見込める状況にあるので、チャレンジのしがいがあると思います。

それに、我々からするとスタートアップの皆さまは、普段セブン‐イレブン店舗でお買い物いただいているお客様でもあります。対等かつ真摯に向き合うマインドは大前提として持っているので、安心してエントリーしてください。ぜひ、次の50年を一緒に作りましょう。たくさんのアイデアをお待ちしています。

社名株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
所在地〒102-8455東京都千代田区二番町8番地8
電話03-6238-3711 (代表)
代表代表取締役社長 永松 文彦
設立昭和48年11月20日
資本金172億円
従業員数8,930人(令和4年2月末現在)
事業概要コンビニエンスストア「セブン‐イレブン」のフランチャイズ・チェーン本部事業
URLhttps://www.sej.co.jp/
インタビュイー
深藏 真之 氏 株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
企画本部 経営企画部 副統括マネジャー
1998年、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン入社。店舗勤務、店舗経営相談員を経て、2002年販売促進部に異動。様々な店頭プロモーションによる売上・集客向上の推進に従事。2016年戦略企画部、2018年よりイノベーション開発部(現在は経営企画部)にて、新規ビジネスの創出業務を総括。
インタビュイー
白井 尚登 氏 株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
企画本部 経営企画部 マネジャー
2004年、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン入社。店舗勤務、店舗経営相談員、エリアマネジャー、新規店舗開発を歴任。2019年よりイノベーション開発部(現在は経営企画部)にて新規事業企画、推進に従事。

【募集】セブン‐イレブン・ジャパンと一緒に社会課題を解決し、未来の生活インフラを共創しませんか

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4/4開催『セブン-イレブン・ジャパン アクセラレーター2023』オリエンテーション|スタートアップ募集!

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田村 朋美
2000年雪印乳業に入社。その後、広告代理店、個人事業主を経て、2012年ビズリーチに入社。コンテンツ制作に従事。2016年にNewsPicksに入社し、BrandDesignチームの編集者を経て、現在はフリーランスのライター・編集として活動中。
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