本プログラムは、優れた技術や経営基盤で成長を実現している山梨県内企業と、革新的なアイデアや技術を有するスタートアップ企業とのオープンイノベーションを支援することで、スタートアップ企業の事業定着や、県内産業の活性化を目指すプログラムです。本記事では、イノベーションへの強い意志を持つ各参加企業による発表を要約し、2022年10月からの約5ヶ月間に渡る取り組みの成果を【前編・後編】に分けて、レポートいたします!

目次
▶︎株式会社アルプス オープンイノベーション実施報告ピッチ

スピーカー:金丸 氏
アルプスは、山梨を拠点に、様々な店舗や施設の運営を行う総合サービス企業です。一方で「複数に展開する店舗の相乗効果を発揮しきれていない」「繁忙期と閑散期に大きな差がある」という課題を抱えていました。
そこで、「新しい購買体験と店舗運営の更なるデジタル化を実現したい」「バックオフィスの効率化を進めたい」「農業にイノベーションを起こしたい」「ユニークな商品を店舗でいち早く販売したい」という4つのテーマで協業案を募集しました。
スタートアップとの先進的な取り組みを通じて、閑散期を利用した効率的なシステムの確立や生産性の向上、人材の有効活用・作業の効率化・精進化の推進を図り、これまでにない新たな購買体験の提供を目指しました。
16の協業案をいただき検討を重ねた結果、「リアル店舗×無人店舗による近未来的購買体験の実現」というテーマを採択し、新しい購買体験の実現に向けて、取り組んでいるところです。
▶︎株式会社フォネット オープンイノベーション実施報告ピッチ

スピーカー:赤池 氏・志村 氏
フェネットグループは、情報通信関連業を軸に11社で構成されています。
情報通信事業を通して、人々に新しいコミュニケーションの形を届けること・山梨のいいものを世界に届けることを目標に、スタートアップからの協業案を募集し、17社のご提案の中から4社を採択いたしました。
PLEN Robotics株式会社様とは、「労務管理義務を自動化する産業施設向け多人数顔認証サービスの実用化」について協議を開始し、今後開発中のカメラとのマッチングが可能となれば共同開発を進めます。
Olive株式会社様とは、「新しいコミュニケ―ションの形をヒトの感情の見える化で実現」するというテーマで、実証実験を行っています。
株式会社TEIT様とは、「外国人観光客に向けた旅行支援チャットボットサービス」というテーマで協業を開始し、アプリを共同開発中です。
Episotech株式会社様とは、「現場空間に紐づくARコンテンツがスマホで作れる」という協業案をもとに、AR接客ツール等の可能性を視野に協議を継続しています。
ユカイ工学株式会社様とは、「コミュニケーションロボットを用いた高齢者の生活サポート」案を採択後、ロボット戦略の強化のため、本ロボットの導入を予定しています。
▶︎EF Polymer株式会社 成果報告ピッチ(※スタートアップピッチ)

スピーカー:下地 氏
EFポリマー株式会社は、農作物の残渣から、オーガニック超吸水性ポリマー(SAP)を製造し、農家の水・肥料コスト削減、土壌改良を通して事業支援を行っています。また、化学由来のSAPを製造・利用している企業の持続可能な事業実現に向けた事業トランスフォーメーション支援を実施しています。
本プログラムに参加させていただいた理由は、山梨県の農家の課題をヒアリングし、山梨県内におけるEFpolymerの地産地消モデルについて検討したかったからです。
今後は、ヒアリングして得た課題の解決に向けて、農家様・企業様・山梨県様との協議を継続し、県内へのEFpolymer製造拠点構築を検討していきたいと思っております。
▶︎株式会社ミラプロ オープンイノベーション実施報告ピッチ

スピーカー:石原 氏
ミラプロは、真空事業・ユニット事業・医療事業・次世代エネルギー関連事業を行っています。10社の協業案の中から、ARを活用し現場支援を行うEpisotech株式会社様を採択させていただき、現在実証実験に取り組んでおります。
協業により解決したい課題は、「新人を早期教育したい」「年に数回しかない業務の支援をしたい」「遠隔地のメンテナンスをサポートしたい」「ミラプロの製品・装置の付加価値を向上させたい」というものです。
今後は、想定しているコンテンツが、Episotech様の提供するDiveで実現可能かどうかについて、実証実験で検証します。その上で、トレーサビリティ向上や、スマートグラスを使用しての組立支援、遠隔のエンジニアへのサポートに向けて共同開発を進めて、ミラプロらしい新たなサービスを展開していきたいと思っています。
