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水曜日, 8月 10, 2022

スタートアップエコシステムの在り方とは?事例や課題を検証

ベンチャー企業の成長をサポートするネットワークとして広がりを見せるスタートアップエコシステム。国や地方自治体をはじめ、さまざまな取り組みが行われています。今回は、スタートアップエコシステムの在り方や現在の取り組み、課題について紹介しましょう。

スタートアップエコシステムの概要と在り方について

ここでは、スタートアップエコシステムの概要を説明します。さらに、スタートアップエコシステム発祥の地であるアメリカ・シリコンバレーの事例や我が国の現状を通し、その在り方について考えていきましょう。

スタートアップとは

まず、スタートアップとは何かについて確認します。スタートアップとは、イノベーションや新たなビジネスモデルの構築し、短期間で急成長を目指す起業家やその動きを表す言葉。イノベーションと拡張性で成長を続け、課題解決のプロダクトを作り出す存在です。ベンチャーキャピタルや個人投資家が投資する対象であり、新規サービスやビジネスモデルを確立していきます。

スタートアップエコシステムとは

スタートアップエコシステムは大企業や大学の研究機関、公的機関などがネットワークを作り、スタートアップを生み出しながら発展していくシステムです。自然が循環していく生態系に似ていることから、「スタートアップエコシステム」と呼ばれています。

シリコンバレーの事例

スタートアップエコシステムはアメリカのシリコンバレーで生まれた言葉です。シリコンバレーはGoogleやApple、Facebookといった世界的な企業が集まるサンフランシスコのベイエリア一帯を指します。「シリコンバレー」という言葉はベイエリア内のハイテクビジネスを表すものとしても有名です。

シリコンバレーでは自然発生的にエコシステムが形成され、シリコンバレー自体が1つのスタートアップエコシステムになっています。シリアルアントレプレナーと呼ばれる、連続して何度も新しい事業を立ち上げる起業家が多く存在。メンターとなって継続的にスタートアップを生み出す仕組みが確立されています。

スタンフォード大学など世界トップクラスの大学が優れた人材を供給しているのも、シリコンバレーのスタートアップエコシステムが強力なネットワークを築いている理由といえるでしょう。

日本の現状 

日本でもスタートアップエコシステムへの取り組みは本格化しています。政府もスタートアップエコシステム拠点都市の形成に向けた支援を開始。2019年には具体戦略を提示しています。

大企業もオープンイノベーションの取り組みを検討しはじめ、スタートアップへの投資などを積極的に行う企業も少なくありません。これらは、スタートアップエコシステムの環境変化に大きな影響を与えるものといえるでしょう。

スタートアップエコシステムの事例

2019年6月に閣議決定した「世界に伍するスタートアップ・エコシステム拠点形成戦略」では、エコシステム拠点都市を形成するため「グローバル拠点都市」と「推進拠点都市」の設置を掲げています。

地方自治体や大学、民間組織によるコンソーシアムの形成を目指すもので、現在行われている主な取り組みを紹介しましょう。

グローバル拠点都市

グローバル拠点都市はシリコンバレーのようなスタートアップエコシステムを整備することを目的に設置。海外からの投資や人材の誘致などを促進するスタートアップエコシステムとして、東京、愛知、大阪、福岡を中心とする4つの都市圏が指定されています。

ここでは、これら4つのグローバル拠点都市で行われている取り組みについて2つの事例を紹介しましょう。

▶︎スタートアップ・エコシステム 東京コンソーシアム

国際競争力の強化やスタートアップの創出と成長促進、東京の経済を持続的に発展させることを目的にしたコンソーシアムです。2020年7月現在、大企業や東京大学をはじめ、181の組織が参画しています。

東京都が「スタートアップ・エコシステム 東京コンソーシアム」の設立を発表

2020年1月23日

▶︎大阪・京都・ひょうご神戸コンソーシアム

京阪神が連携したコンソーシアムです。京阪神の強みであるバイオ・ヘルスケア・ライフサイエンス・ものづくりや情報通信の分野を中心に、都市の枠を超えてそれぞれの共通点と強みを活かしたエコシステムの構築をめざしています。

推進拠点都市

グローバル拠点都市に準ずる支援を受けられる「推進拠点都市」。札幌、仙台、広島、北九州市という4つの都市が認定を受けています。
ここでは、札幌と仙台が行っている取り組みを見てみましょう。

▶︎札幌・北海道スタートアップ・エコシステム推進協議会 

行政、大学、民間組織などの関係機関が一体となり、それぞれの強みを活かしたエコシステムの形成を目的とする協議会です。札幌・北海道からグローバルで活躍するスタートアップの創出・育成をめざしています。

▶︎仙台スタートアップ・エコシステム推進協議会

国内外のさまざまな課題解決に貢献するスタートアップを、連続的に生み出すエコシステムを目標にした協議会です。産学官金連携によるスタートアップへの支援を行うほか、スタートアップと支援者が幅広い意見交換を行うプラットフォームを設けて支援を強化していきます。

スタートアップエコシステムの構築は日本の大きな課題

急速な技術の発展や市場の変化により、世界各国で広がりを見せているスタートアップエコシステム。日本でも本格的な取り組みが開始され、自治体や大企業、大学、投資家が結束したスタートアップ支援の動きも活性化しています。まだ始まったばかりであるスタートアップエコシステムのさらなる構築が、これからの日本における大きな課題です。

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