12.8 C
Japan
木曜日, 1月 21, 2021

「24時間戦えますか」、「5時から男」はもう古い。従業員の健康こそが日本経済の復活のカギ

体内時計の正常化と睡眠改善をサポートするサービスを展開するスタートアップ企業の「O:(オー)」は、働く人の健康を睡眠から分析して業務の生産性向上につなげる企業向けサービス『O:SLEEP(オースリープ)』を提供している。従業員が負担のない生活を送ることこそが一番の「働き方改革」であると提唱するO:代表取締役の谷本潤哉氏にお話を伺った。
※この記事は、2019年4月10日、STARTUPismにて公開された記事を転載しています。

果たして「ワーク・ライフ・バランス」は本当に実現するのだろうか

「ワーク・ライフ・バランス」という言葉を耳にする機会が増え、「働き方改革」を推し進める企業が増えつつあるが、「ワーク・ライフ・バランス」を具体的に理解できている人はどの程度いるのだろう。また、「働き方改革」のそれは各企業に委ねられており、長時間労働の是正をはじめとする労働時間に関する取り組みが主となっているように思える。果たして「ワーク・ライフ・バランス」は本当に実現するのだろうか。

体内時計の正常化と睡眠改善をサポートするサービスを展開するO:(オー)の谷本代表は、近年取り沙汰されている「働き方改革」に対して、言葉だけが独り歩きして、必要性と本質が正確に理解されていないのではないかと警鐘を鳴らす。「一億総活躍社会」を実現するため、政府によってさまざまな施策が打ち出されているにもかかわらず、大多数の企業は残業時間の削減、有給休暇取得の促進、子育て支援など、「組織」としての取り組み施策ばかりに目が向いており、本質的な「企業活動」を通じた従業員の「働く意味」、「仕事を通じて生きる意味」への意識に欠けているのではないかと話す。

働く人の健康を睡眠から分析して業務の生産性向上につなげるSleepTech

O:(オー)では健康を促進する社会の実現に向け、働く人の健康を睡眠から分析して業務の生産性向上につなげる企業向けサービス『O:SLEEP(オースリープ)』を提供しており、従業員が負担のない生活を送ることこそが一番の「働き方改革」であると提唱している。自身も過去に大手広告代理店のコピーライターとして勤務していたころ、次々と舞い込んでくる仕事によって立ち止まる暇さえない多忙を極める生活を送った末、睡眠に悩みを抱えることとなった経験を持つ。

長時間労働による睡眠不足、睡眠不足が招く集中力の低下――こういった悪循環による業務効率の低下は確実に生産性を下げ、日本社会に深刻な影響をもたらしている。ある調査によれば、睡眠不足に起因する経済への影響がGDP比で最も深刻とされたのは日本であり、GDP比2.92%を損失しているとの結果が出た。金額にすると年間1,000億ドルを超えているというから驚きである。睡眠を削ってまで一生懸命働いているはずが、なんとも皮肉な結果となった。

「従業員の健康」こそが日本経済の復活のカギ

「24時間戦えますか」、「5時から男」――長時間労働を善しとする意識、美徳化・正当化によって“企業戦士”は長時間働くことが“イケてる”とされる風潮など、この数十年、長時間労働をはじめとする睡眠不足の弊害を、組織内価値観からくる集団的意識によってうやむやにしてきた傾向にある。この4月より順次働き方改革関連法が施行され始めたが、本質的な「企業活動」実現のためには、「組織経営の意志」として長期的に幅広い観点で自社の労働環境という枠組みの見直しが求められることになるだろう。少子高齢化時代に突入し、経済が低迷している今、睡眠不足は無視することのできない深刻な課題である。しかし、先ほどのデータを逆説的な見方をすると、“十分に眠る”だけで経済効果は高まると考えることもできる。睡眠を含めた「従業員の健康」こそが日本経済の復活のカギといっても過言ではない。

企業の健康経営を支援する『O:SLEEP(オースリープ)』

2019年12月12日
社名株式会社O:(オー)
設立2016年12月5日
所在地〒153-0063 目黒区目黒3-9-1目黒須田ビル101
代表者代表取締役 谷本潤哉(CEO)
事業概要体内時計に関する事業
URLhttps://o-inc.jp/company
Facebook コメント
PORT編集部https://port.creww.me/
PORT by Crewwは、Creww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。

Featured

利用者が本当に欲しいと思うモノ作りプラットフォーム – モノラボ

STARTUP STUDIOは、“本業を退職せず”事業を実現できる、個人を主体としたインキュベーションプログラムです。”社会を変える挑戦”に挑んでいる、新規事業開発インタビュー第5弾をお届けします。今回は、モノラボファウンダーの 島谷 亮澄氏にお話を伺いました。 #インキュベーション #実績事例 #インタビュー 

【新規事業インタビューvol.4】YourApparel – 『あなたの洋服をみんなの洋服へ』アパレル業界への挑戦

「STARTUP STUDIO by Creww」は、“本業を退職せず”事業を実現できる、個人を主体としたインキュベーションプログラムである。プログラム運営の寺田が”社会を変える挑戦”に挑む新規事業開発を紹介するインタビュー第4弾ー。今回は「YourApparel」ファウンダーのショーワ大氏にお話を伺いました。

提供したいのは、働く時間=幸せな時間。野村不動産がつくる共創コミュニティとは

コロナ禍でリモートワークやデジタル化が加速し、オフィスや働き方、ビジネスモデルそのものを見直す動きが増えています。前提が覆されたこれからの社会でより求められるのは、人が人らしく働けることと、効率的に最大のパフォーマンスを発揮できること。そのため、オフィスの分散化やリモートワークとのハイブリッド型を模索する企業が増えています。こうした社会の大きな変化の中で、働き方や価値観の多様化に対応した“本当に働きやすい場”を提供しているのが野村不動産です。ビジョンに「HUMAN FIRST」を掲げ、さまざまな企業と協業しながら、働く時間=幸せな時間への変革を目指しています。具体的にはどのような取り組みをしているのか。都市開発事業本部の桑原利充氏を中心としたプロジェクトメンバーに話を聞きました。

自動車業界の大変革期にオープンイノベーションで挑戦するアビスト

「モータリゼーション2.0」と言われる100年に一度の自動車業界のイノベーション大変革期を迎える現在。デザイン性の高い自動車部品の「ボデー」「ランプ」「内装」をメインに、AIや3D-CAD、ハイブリッド関連部品や電装関連部品における技術力に優れる株式会社アビストでは、モータリゼーション2.0に挑戦すべく、2020年の10月に総合技術開発部という新たな価値創造を専門とする部署が立ち上がりました。 アクセラレータープログラムの開催に当たって、今回は本部署の責任者であるアビスト 総合企画本部総合技術開発部 執行役員の金井 孝宣氏にお話を伺いました...
Facebook コメント