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金曜日, 9月 22, 2023

【協業案募集】製造業の現場から、世界の産業界を変える!|リックスが挑むイノベーション

2022年に創業115年を迎えた「リックス」が、2023年8月にアクセラレータープログラムを開催します。不透明な時代の変化に対応しながら、独自の製品やサービスの提供で製造現場を支えてきたリックスが、初のプログラム開催に至った背景や、スタートアップとの共創に期待するものとは。リックス株式会社の代表取締役 社長執行役員 安井 卓氏にお話を伺いました。

製造現場に力添え!リックスオリジナルの商材提供の仕組みとは

ーーリックスの事業内容について教えてください。

リックスグループは、鉄鋼、自動車、電子・半導体、ゴム・タイヤ、工作機械、環境、紙パルプ、高機能材、食品など様々な製造業の生産現場向けに、機械装置や計測機器、消耗品など多種多様な生産財を提供しています。

現在の取引先は約2,900社、事業拠点数は国内外を合わせて47箇所に上ります。

我々の仕事は、製造業のお客様が持つ課題を解決する商材などを含むソリューションを提供することです。生産性を向上させ、効率化を推進する支援を通じて、ものづくりの現場に貢献しています。

製造現場の課題にピンポイントで応える、最適なソリューションを提供できるよう努めています。

スタートアップに求めた閃き!オープンイノベーションが必要な訳

ーー今回、どういった課題があってアクセラレータープログラム実施に至ったのでしょうか?

リックスは、「メーカー商社」です。聞きなれない事業形態ですよね。

「販売商社」「研究開発」「メーカー」「サービス」という4つの機能を活かした事業展開を行っています。販売・技術・製造・サービスというそれぞれの側面を融合させながら、ものづくり社会の課題を解決してきたんです。

ところが、近年のお客様の課題は、実に多様で複雑です。高度化するお客様の課題に対し、今後も期待に応えていくためには、社内のみの模索に留まらず、社外の知恵やリソースを活用していくことが大事であると考えます。

弊社には、ものづくりをしている上で、自社の技術に固執してしまい、なかなか新たな閃きが生まれないという課題があります。現状を打破するためにも、オープンイノベーションに挑戦し、アクセラレータープログラムを開催することにいたしました。

リックスとのオープンイノベーションだからできること

ーーオープンイノベーションを推進するにあたって、リックスの強みを教えてください。

リックスの強みは、産業分野の様々なニーズに対応が可能なことです。

「アナログとデジタルの融合」を合言葉にするリックスには、最新のAI、IT技術だけでなく、お客様の工場近くに営業所を展開することで、担当が直接現場に入り課題を発掘できる「顧客密着型」の接点があります。

顧客接点をたくさん持っていることは、ニーズを正確に把握することを可能にし、オープンイノベーションを行う上で、選択肢を広げる大きな強みの1つになると思います。

また、自分たちでモノを造るメーカーでもあるため、他社に劣らぬ技術力と人財、研究開発拠点を揃えて保有している点も、リックスの魅力であると思っています。

ーースタートアップとのオープンイノベーションにおいて、大切にしたいことは何ですか?

今回のアクセラレータープログラムのリックス側メンバー

我々は、お客様の課題にマッチした製品・サービスを提供するために、これまでにも、スタートアップが集まる機会に積極的に足を運び、イノベーション創出を目指してきました。
スタートアップと協業は、初めてではありません。

スタートアップの皆さまは、スピード感を持って事業を推進されていきますよね。月に1度の取締役会の結果を待つ時間がないことも重々承知しております。

そういった「スピード感の違い」は、弊社にとっても課題であることは確かです。しかし、課題であることを承知していることが、まずオープンイノベーションに取り組む上での大切なベースになると感じています。

また、本プログラムの開催に先行して、昨年より社内で事業アイデアを募ったところ、多数の意見が上がりました。新しい挑戦に意欲的な社内風土があり、私も嬉しく思っています。

これまでの協業経験を活かすことで、スタートアップの皆さまと対等な関係を築いていきたいと思っています。

ものづくりのプロセスが世界の課題を解決する

ーー本プログラムで実現したいことや、解決したい社会課題を教えてください。

2024年に完成予定のリックス協創センター

まずは、次の収益の柱となる様な製品・事業を生み出したいというのが、一番の思いです。
現在の主力製品は、ロータリージョイント(回転継手)と洗浄装置ですが、何十年と製品ラインナップが刷新されていません。

リックスの保有している技術や顧客業界を軸に、「ものづくりプロセスを広げられるサービス」の創出を実現できる様なアイデアを募集したいと思っています。

新製品・商品・サービスを開発する新たな場として、リックス協創センターの開発も決定しました。(2024年6月完成予定)

また、我々のお客様は製造業に携わる方々です。2050年カーボンニュートラル実現への挑戦は、地球規模の対応が求められる急務の課題であると同時に、企業の生産性を向上させるチャンスでもあります。

アクセラレータープログラムを開催するのは初めてですが、GX時代における製造業の3R推進や、サーキュラーエコノミー構築への移行を牽引できるような、新たなプロダクトやサービス創出の可能性を、幅広く模索したいと考えています。

ーースタートアップに期待することは何ですか?

情熱的なエネルギーに満ち溢れたマインドをお持ちの方がパートナーになって下さると嬉しいです。技術やパッションがあれば、企業のステージは問いません。

一方で、ビジネスにまで繋げていくことを意識できる、バランス感覚のある方との※協創を求めています。

また、オープンイノベーションへの取り組みを通して、弊社の社員が、スタートアップの皆さまのスピード感や、物事の捉え方に刺激を受ける絶好の機会となりますように、期待しているところです。

※社内はもちろん、顧客、仕入先、大学、ベンチャー、国の機関などと”協”力してソリューションを”創”り上げることをリックスでは協創と表現しています。

未来のリックスを教えて!

ーーリックスが叶えたい未来や、挑戦したい未来を教えてください。

リックスは、「メーカー商社として、世界の産業界に貢献すること」を目指しています。

製造業に携わるお客様の課題を解決することによって、お客様自身も良くなるだけでなく、ものづくりの現場に新たなソリューションを創出させることが、世界の社会課題の解決に繋がると考えています。

今後も、世界の産業界に貢献し続けるメーカー商社として、挑戦を続けます。

社名リックス株式会社 (英文)RIX CORPORATION
創業1907年(明治40年)10月
設立1964年(昭和39年)5月
所在地〒812-8672 福岡県福岡市博多区山王1丁目15番15号
代表者代表取締役 社長執行役員 安井 卓
資本金8億2,790万円
売上高452億(2023年3月期 / 連結)
事業概要<営業項目>流体応用機器・設置製造販売/精密自動・計測機器販売/製鋼副資材等販売
<生産品目>【装置】IC樹脂バリ取り装置・金属深穴バリ取り装置・超高圧水剥離洗浄装置【継手】高圧ロータリージョイント・高速ロータリージョイント・高温用ロータリージョイント
URLhttps://www.rix.co.jp
インタビュイー
安井 卓 氏 リックス株式会社 代表取締役 社長執行役員
佐賀県出身。福岡大工学部卒、九州大大学院修了。非鉄金属メーカーに技術職として入社後、2006年にリックスへ中途入社。2014年に取締役に就任。その後、事業開発本部副本部長、企画本部長、海外子会社管理部長、 瑞顧斯貿易(上海)有限公司董事長、営業本部副本部長を歴任し、2019年4月より現職。社内外のあらゆる機関と協力してソリューションを創り上げる「協創」を重要視し、世界中の産業界への貢献を目指す。
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ai taniuchi
2020年からPORT by Creww にてフリーランスライターとして活動中。
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