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急な雨でも安心快適!どこでも借りられてどこにでも返せる傘
「アイカサ」のサービス内容とは?
「アイカサ」は、使い捨て傘をなくすという目的と、雨の日を快適にハッピーにするというミッションのもと、1日70円で、「どこでも借りられてどこでも返せる傘のシェアリングサービス」を展開しています。
傘をレンタルするまでの手順とステーションの利用方法について
まずは、「アイカサ」のアプリをスマートフォンにダウンロードしていただきます。傘立てには、QRコードも表示されておりますので、読み込んでアプリを立ち上げると、地図上で周辺地域にある傘のステーションを確認することができます。
実際にどの様な手順で傘を借りるのかと言いますと、まず、アイカサスポットの傘立てを前にしましたら、アプリ上の「借りる」ボタンをタップします。その後、指示通りに傘立て横のQRコードに携帯電話をかざすと…ピコン!と音がしてロックが解除されますので、そのまま簡単に傘を借りることができます。
傘のステーションはどの様な所に設置されている?
現在は、主に東京都・埼玉県・神奈川県内の駅に多く設置されています。
(他にも、デパートなど商業施設やオフィスビル、大学、少数ですがホテルやマンションやコンビニなどにも設置されています)
詳しくはこちら ⇨ https://www.i-kasa.com/
雨の日も心に晴れ間を!選べる傘の柄はなんと20種類以上!

傘は柄が20種類以上ありますので、お好みのものを選んで借りることができます。
例えば、障がいのある作家さんとアートライセンス契約を結ぶヘラルボニーさんから提供されたデザインを起用して作った傘は内側にも柄が描かれており、デザイン性が高いと人気です。
ーカラフルで雨の日でも気分が上がりそうです。
そう思ってもらえたら嬉しいなと思っています。また、シンプルな黒い傘も用意してあります。大きさもしっかり65cmあり、大人1人が余裕で入れるサイズですし、2人一緒に入ることも出来そうです。
雨の日の移動が少しでも楽しくなるような素敵なデザインをと、数多くのデザインを取り入れています。
「ないならやればいいじゃん」ありそうでなかった傘をシェアする発想
「アイカサ」誕生の原体験
もともとマレーシアに住んでいた経験がありまして、ITを活用して展開されている様々なシェアリングサービスを、毎日の様に利用していたんです。
一方で、日本へ帰国した際に雨に降られると「傘が借りられたらいいのにな」と思うことがありました。丁度、日本で自転車のシェアリングサービスが活発になってきた頃に「自転車よりも傘がほしいな」と思ったことがあってサービスを検索したところ、傘のシェアリングサービスはなかったんです。
色々と調べていくうちに、ビニール傘が買われている量も、なんと年間8千万本位あると知ってビックリしました。
購入された8千万本の傘は、皆が買いたくて買っているというよりは、仕方なく買っているのではないか。皆が欲しいものは何かと言ったら「ただ濡れたくない体験」であって、ビニール傘自体ではないと思ったんです。買った傘もゴミになってしまいますよね。
私自身が何度も同じことを繰り返す内に、「傘のシェアリングサービスがあったら良いのではないか」「ないならやればいいじゃん」と思って始めたのが、このサービスが生まれたきっかけです。
社会課題を解決したいー雨の日のインフラになるー
「起業」という挑戦への想いはいつから?
もともと社会課題の解決自体に興味を持っていました。雨の日の移動が快適ではない結果、お店に足を運ばなくなるなどの機会損失は多くなります。そういった課題を解決できるような「雨の日のインフラになる」と同時に、毎年8千万本も買われている傘がゼロになるような未来を作っていきたいと思っています。

今後の「アイカサ」のサービス展開とは?
電車移動がある地域では、より傘のニーズが高いと思いますので、そういった課題のある場所から積極的に展開したいと思っています。東京をはじめとして、関西・福岡・名古屋と設置しておりますので、今後も展開速度を上げていく予定です。
現在、30万人程の方が「アイカサ」の会員登録をして下さっています。
ビニール傘を購入した経験は、誰しもにあるものだと思いますので、会員登録者数もそのレベルに行かないとインフラとしては未熟であると思っています。使い捨て傘をゼロにする目標を達成するために、数千万人以上の登録を目指しているところです。
マネタイズのポイント!企業も共感するサスティナブルなブランディング
「アイカサ」の収益のポイントとは?
主な収益のポイントは2つあります。一番大きな柱は、ユーザーからの利用料です。2つ目は、傘に起用されるデザインを施す企業さんから発生する売り上げです。
ー企業側からすると、そこに自社のデザインを載せることでメリットがあるという事ですね?
そうですね。単なる告知に留まらず、傘のシェアリングに参画すること自体が、環境に貢献する広告活動にもなりますので、企業様に価値を感じていただけるケースがあると思っています。
ーこれまでにどの様な企業さんとコラボされたのですか?
例えば旭化成ホームプロダクツさんとは、ジップロック®からリサイクルした傘を作りましたし、JTさんが展開している、これまでにない視点や考え方を活かして、パートナーと共に 「新しい明日」を創りあげるために社会課題と向きあうプロジェクト
「Rethink PROJECT」では、JTさん、豊島区、ヘラルボニーさんとアイカサで4者協業の取り組みもさせていただきました。
※リンク:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000084.000039365.html
資金調達は、どの様に実施されているのでしょうか?
β版からプロダクトを製作するにあたって、先行して資金が必要になった段階で、VCからの調達と・日本政策金融公庫さんからの借入を合わせてシードマネーを用意しました。
ー融資と出資の両軸で進められていたのですね。それはなぜですか?
融資の金額だけでは事業を立ち上げるのに不足していたのもありますが、スタートアップとして短期間でグロースすることに興味があったからです。
β版を出した中で、「可能性はある」「あとはやり方次第だ」と思っていました。中途半端な検証に留まらず、きちんとしたビジネスモデルを作れるかどうか、「一度チャレンジしたい」という思いが強く、資金調達に踏み切りました。
協業の路を切り開くには
アイカサ流 企業とのオープンイノベーションのコツ
ー「アイカサ」はたくさんの企業や自治体とコラボしています。ずばり協業のコツは何でしょうか。
実現したい未来が共通していることが1番のポイントかなと思います。「アイカサ」はその特性上、傘の貸し出しスポットを設置しないことにはサービスが届けられません。パートナーシップがあることが、とても大切な前提となるんです。サービスを介して叶えたい街の未来が、互いに共通していたので、自然と歩みを共にすることが出来たケースが多かったと感じています。
ー協業先の企業を探す手段や、その後のコンタクトはどの様に取られたのでしょうか?
近辺のお店から事業会社まで、全てがパートナーだと考えました。まだ傘のスポットがない頃には、ゼロからイメージで、一歩一歩伝えていました。電話もメールも、考えられることは何でもしてアプローチをしました。
Crewwさんにお世話になりましたNOK主催のアクセラレータープログラムでは、プログラムを通じて大きな企業さんと対話をする初めての機会になったと思います。
京急電鉄さん主催のアクセラレータープログラムにも採択され、実証実験に繋げることができました。
JRさんとの協業では、CVCのスタートアップ担当の方にFacebookから連絡させていただいたことから、お話が始まっています。
ーNOKさんとのプログラムでは、両者にどの様な目的があって、プログラムが実現したのかご紹介いただけますか?
私達が社会課題を解決するのに、技術の活用はとても大きなテーマでした。自分達が持っている知見だけでプログラムを作っていくのは、リスクがありますし、技術の相談には都度のっていただき、どんな技術の活用で、どんな体験が作れるのかということを、ディスカッションしながら強化しました。
いくつか実証実験も終えまして、具体的な実装についてはこれからになりますが、スマホをタップするだけでも、傘を借りられる様な仕組みに向けて、今後は開発を進めて行く予定です。
今の「アイカサ」のフェーズは?ー大きく拡大する未来へ向けてー
ー今後の「アイカサ」の展望について、お聞かせいただけますか。
現段階のフェーズは、0~100で表すと、ようやく「3」くらいなのかなと思っております。まだまだこれから何十倍にも大きく広げていくことが必要ですし、サービスの体験もどんどんアップデートしていかなければならないと思っています。
今は、その転換期真っ只中にいると思っておりますので、足元を固めつつ、「勝ちパターン」を見付けて気持ちよくスケールできるように、マインドや体制、仕組みを頑張って整えていければと思っています。
社名 | 株式会社Nature Innovation Group |
設立 | 2018年6月 |
所在地 | 151-0053 東京都渋谷区代々木3丁目1番10号代々木中央ビル402 |
代表者 | 丸川照司 |
事業概要 | 傘のシェアリングサービス「アイカサ」 |
URL | https://www.i-kasa.com/ |

台湾と日本のハーフで4割ほどシンガポールなど東南アジアで育ち中国語と英語を話せる。18歳の時にソーシャルビジネスに興味を持ち、社会の為になるビジネスをしたいと志す。19歳の時に子ども目線の反抗期カウンセラー、20歳に株式会社ノジマでセールストップ10、その後マレーシアの大学へ留学。在学中に中国のシェア経済に魅了され、私自身が最も欲していた傘のシェアリングサービスを大学を中退して始める。現アイカサ代表、夢は財団を作ること。
