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水曜日, 9月 28, 2022

スタートアップスタジオって何?

スタートアップスタジオという言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
スタートアップスタジオとは、いま日本でも徐々に広がりつつある新規事業立ち上げのための投資形態のひとつです。普通の投資ではなく、より踏み込んだ支援を行います。
今回の記事では、スタートアップスタジオとは何かについて解説します。スタートアップスタジオに興味がある人は、ぜひ参考にしてくださいね。
※本記事は、2021年12月27日 noteに公開されたものを転載しています。

スタートアップとは

そもそも、スタートアップの定義とは何なのでしょうか。

スタートアップとは、革新的なビジネスモデルで急成長を目指す会社・組織のことです。会社そのものだけでなく、既存の会社のイノベーティブな事業のことを指して言う場合もあります。

最終的なゴールはイグジット※1。「社会に新しい価値を提供する」ことが目的であるため、事業の維持・拡大は違ったフェーズで行われます。

また、似ている言葉として「ベンチャー企業」がありますが、ベンチャー企業は着実な成長で中長期的に社会の課題を解決するのが目的です。

基本的には既存のビジネスモデルによって規模拡大と堅実な収益増を狙います。「スモールビジネス全般」とほぼ同義だと考えてもいいでしょう。

スタートアップ曲線を拡大表示

そのため、スタートアップとベンチャー企業の成長曲線の描き方には上記のような違いが出ます。

※1:イグジットとは、株式を売却して利益を得ること。主な方法としてIPO(株式公開)やバイアウト(第三者への株式売却)がある。

スタートアップスタジオとは

スタートアップスタジオとは、スタートアップの立ち上げ支援を行う組織のことです。

スタートアップは急角度の成長曲線を描くが故に、資金や人材が慢性的に不足しています。ノウハウも十分でないことがほとんど。成功率は1割以下とも言われている厳しい世界です。

社会にポジティブなインパクトを与えうる革新的なアイデアが、リソース不足で実現されないのはもったいないですよね。

スタートアップスタジオは、そんなアイデアは持っているものの、基盤が不安定な起業家に対して、リソースを惜しみなく提供する場所です。し、立ち上げ段階からともに事業を作り、成功の確率を上げます。

スタジオには、資金調達を手伝うための準備や、事業を成功に導くためのノウハウがそろっています。また、同時に多数の起業家の支援を行うことも特徴です。

VCやエンジェルとの違い

スタートアップスタジオと似た業態のものとして、VCやエンジェル投資家が挙げられます。

VC(ベンチャーキャピタル)・・・ベンチャー企業やスタートアップに対して出資を行う投資会社のこと。

エンジェル(投資家)・・・立ち上がったばかりの企業やビジネスに対して出資する個人投資家のこと。VCで扱うことが少ない小〜中規模の出資も行う。

VC・エンジェルとスタートアップスタジオの最も大きな違いは、スタートアップとの関わり方にあります。

VC・エンジェルは主に起業家が求める資金などの必要資源を支援する形をとっているのに対し、スタートアップスタジオは起業家と一緒に事業を立ち上げます。

スタートアップスタジオは、スタジオ内部に蓄積されたノウハウを提供し、人的リソースの提供なども行います。起業経験が浅い人や基盤がない人に向いている支援形態といえます。

スタジオ出身のスタートアップ例

では、実際にスタジオ発で成功しているスタートアップにはどんな企業があるのでしょうか。

ここではスタジオ出身で実際にイグジットまでたどり着いた国内外の事例を紹介します。

1. Photosynth(フォトシンス)

アケルンを拡大表示

2021年11月にマザーズ上場したPhotosynth※2は、立ち上げ期にスタートアップスタジオGaiaxから支援と出資を受けています。

Photosynthは世界初の後付型スマートロックロボット「Akerun」を提供するIoT企業で2。

なんと現在では都内で7.4%※3、大手企業を含む5000社以上で導入されており、急速な拡大を見せています。

※2:Photosynth『東京証券取引所マザーズ市場への上場に関するお知らせ』
※3:Gaiax『スマートロックAkerunのフォトシンス代表 河瀬航大氏の活躍を知る動画/記事5選』

2. bit.ly

画像3を拡大表示

海外での有名な事例としては、 URL短縮サービスの​​bit.lyが挙げられます。利用したことがある人も多いでしょう。

bit.lyは、Twitterでは140文字以内のツイートしかできないことに着目。長いURLを短縮して投稿や文面をスッキリさせることができるクラウドサービスを立ち上げました。

​​bit.lyはニューヨークに拠点を持つスタートアップスタジオ、Betaworks(ベータワークス)出身の企業です※4。

Betaworksは2008年設立でスタジオの草分け的存在で、bit.ly以外にも GIF画像をストック&シェアできるGIPHYや、ブログフォローができるbloglovin’に対する出資も行っています。

※4:betaworks公式サイト Build

まとめ

今回は、スタートアップスタジオとは何かについてご紹介しました。

まだまだ国内ではポピュラーとは言い難いスタートアップスタジオですが、現在大企業や自治体が運営するスタジオが次々と立ち上がっており、今後より注目される存在になっていくことは間違いないでしょう。

本記事がスタジオの役割や仕組みについての理解を進める一助になれば幸いです。

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