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火曜日, 12月 6, 2022

ものづくりのまち、浜松市が進めるオープンイノベーション2021

2020年の7月に「スタートアップエコシステム拠点都市」の「グローバル拠点都市」に選定され、国と連携しながら、スズキ、ヤマハ、ホンダのような世界で活躍する企業をこの地域で育てていきたいとの思いから、イノベーション施策を推し進める静岡県浜松市。実際に昨年度生まれたイノベーション事業と、2021年に同市が推し進めるイノベーション施策について、浜松市産業部スタートアップ推進課主任 大村貴氏にお話を伺った。

浜松市がオープンイノベーションを推進する理由

ー浜松市ではいつからオープンイノベーションに着手されたのでしょうか?

浜松市は、古くから “ものづくり” が盛んに行われ、スズキ、ホンダ、ヤマハ、浜松ホトニクスなど、世界で活躍する企業が次々と生まれてきた我が国きっての 「スタートアップのまち」 です。
しかしながら、近年は、開業率が全国平均を下回るなど、かつて本市の発展を支えてきたチャレンジ精神に、少し陰りが見られます。

そこで6年前から、市外からスタートアップ企業を誘致し、浜松市のものづくり企業の技術とスタートアップ企業の革新的技術を融合させ、新たなイノベーションの連鎖を生み出すことで、本市経済の活性化をけん引する「新しい産業の創出」を期待しています。

浜松市にスタートアップ企業が集積、成長する環境が整うことで、次々と新たなスタートアップ企業が生まれるエコシステム『浜松バレー』の確立を目指しています

2020年には3件の新規事業がオープンイノベーションにより生み出された

ー2020年に実施した「浜松アクセラレーター2020」で生まれた事例について教えてください。

株式会社エヌエスティーは、AI技術で未来の社会を創造するスタートアップ「株式会社アラヤ」と共に「機械とソフトウェアの融合によるイノベーションの実現」をテーマにした協業案を進めています。

エヌエスティーの担当者は、今回のオープンイノベーションを通じ「挑戦したい分野にチャレンジすることができました。一方で、もっと自社の社員の巻き込みが必要だと感じました。」とコメントしています。

株式会社エフ・シー・シーは、フラワーアレンジメントをメインに、スワロフスキーとの協業や芸能人のウェディングのアレンジメントなどを手掛けているスタートアップ「有限会社アネラ」と共に、製造技術とデザインの融合させてた「不燃フラワーウォールパネルの作成」を進めています。
エフ・シー・シーの担当者は、今回のオープンイノベーションを通じ「異分野への第一歩となりました。様々なビジネスの手法に触れることで視点が変化しましたし、第3者目線での新規な自社技術の拡張性を発見できました。」とコメントしています

SHODA株式会社は、「kuzen(クウゼン)」と呼ばれるチャットボットを提供しているスタートアップ「株式会社コンシェルジュ」と共に、工作機械からDIYまで、“創る・つながる”を支援するため、「デジタルQ&Aでの快速アンサー」サービスを進めています。

SHODAの担当者は、今回のオープンイノベーションを通じ「異分野への第一歩となりました。様々なビジネスの手法に触れることで視点が変化しましたし、第3者目線での新規な自社技術の拡張性を発見できました。」とコメントされました。

「浜松市内のものづくり企業3社×スタートアップ」協業案|「浜松アクセラレーター2020」成果報告会

2021年3月24日

2021年に浜松市が推し進めるイノベーション事業とは

ー2021年は昨年からさらにイノベーションに関する取り組みを加速させていくとのことですが、どのような事業を進めていくのか教えてください。

2021年は、主に4つの事業を展開しています。それぞれの事業をスタートアップのステージに合わせてご利用いただき、スケールすることを期待しています。

起業を志す方にメンタリングを通して世界で活躍する人材を育てる「Hamamatu Incubator」

https://innovation.forstartups.com/ja-jp/hamamatsu-incubator-2021

浜松市では、これまでに世界の名だたる多くの起業家が誕生し、世界の社会課題の解決に貢献してきました。次世代に向けて世界に羽ばたく起業家育成のプロジェクト「Hamamatu Incubator」を始動します。

本事業では、創業・起業を志す人材や、ビジネスの成長を目指すベンチャー経営者、企業内で新事業展開を目指す人材を対象に、日本を代表する経験豊富なメンター陣によるメンタリングや様々な起業支援メニューを通じて、浜松発のグローバルに活躍する事業家「Next Innovator」を育成します。

インキュベーションプログラム参加エントリー期間:2021年6月21日(月)〜 7月9日(金)
▶︎応募ページはこちらから:https://innovation.forstartups.com/ja-jp/hamamatsu-incubator-2021

浜松市実証実験サポート事業

https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/desupport/index.html

有望なプロジェクトに対して実証フィールドを提供し、市の社会課題の解決や市民生活の質向上につなげ、また、有望なスタートアップの誘致をすることを目的とした事業です。
様々な自然環境を有する浜松市を舞台に、独自の技術やアイデアを実証実験するプロジェクトを全国から募集しています。
実証フィールドの斡旋やプロジェクトの経費支援など各種サポートを通じて、浜松市の社会的課題の解決×テクノロジー活用による産業振興を推進します。

Hamamatu accelerator

オープンイノベーションにより、浜松市のものづくり企業の技術と、スタートアップ企業の革新的技術を融合させることを目的に、今年もアクセラレータープログラムを開催します。

本プログラムでは、浜松市内のものづくり企業の優れた技術や製品などの経営資源と全国のスタートアップ企業の革新的な技術やアイデアの融合により、参加企業の新事業/サービスの創出や自社課題の解決を目指します。

https://creww.in/news/hamamatsu-20210312 
(2021年募集ページは8月23日頃に開設予定です。)

ファンドサポート事業

ものづくりのまち浜松市は、「やらまいか精神」というチャレンジスピリットのもと、“民間力”により発展してきたスタートアップのまちです。この果敢に挑戦する風土を背景に、新しいスタートアップが次々と生まれる好循環のまち「浜松」を目指し、様々なスタートアップ支援策に取り組んでいます。令和3年、スタートアップの挑戦をさらに応援するために「ファンドサポート事業」を実施します。

本事業を通じて、市内のベンチャー企業がVCから投資を受ける機会をつくります。補助金最大7,000万円。市内への登記を必須として有望なスタートアップの誘致をします。
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/hamact/support/fund-support.html

浜松市がイノベーション事業へこめる「想い」とは

昨年の7月に「スタートアップエコシステム拠点都市」の「グローバル拠点都市」に選定され、国と連携しながら、スズキ、ヤマハ、ホンダのような世界で活躍する企業をこの地域で育てていきたいと思っております。

地域経済の屋台骨である、製造事業者の皆様が、持続的に新商品・新事業の創出を行い、企業の稼ぐ力を向上させ、外部要因の影響を受けにくい経営基盤を構築することをミッションに、産業政策を展開しています。そのためには、地域企業にイノベーションマインドを根付かせていくことが重要であると考えております。2021年も昨年に引き続き、有望なスタートアップの誘致を強く推し進めてまいります

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