12.8 C
Japan
火曜日, 11月 24, 2020

DX(デジタルトランスフォーメーション)向けの補助金や助成金はある?種類と取得の流れを解説

DX(デジタルトランスフォーメーション)とはデジタル技術の導入を通して働き方を改革し、企業の生産性や競合優位性を向上させる技術革新のことです。しかし、新たな技術を導入するためにはコストが発生するため、なかなかDXを導入するのは難しいと考える人もいるでしょう。

企業が導入コストを抑えつつDX導入を進めていく方法として、補助金や助成金の活用が挙げられます。補助金や助成金であれば自己負担を抑えつつ、DXの導入を早期に進めることが可能です。

そこで、今回はDX向けの補助金や助成金について紹介していきます。DX導入をコストを抑えて導入したいとお考えの場合はぜひご覧ください。

DX(デジタルトランスフォーメーション)について解説 

まずは、DXの概要について確認しておきましょう。

DXとはどんな概念?

DXとは、ICT技術やクラウド技術をはじめとしたデジタル技術を活用し、業務改革を進めることです。業務や仕事の流れを効率的に変革することで生産性や競争優位性を高め、企業価値の向上を目指していきます。

これまでアナログで取り組んできた働き方をデジタル化することで業務を効率化していくことや、既存技術をテクノロジーと掛け合わせることで、イノベーションを創出するのがDXの目的です。

DXを導入するメリットは?

企業がDXを導入するメリットとしては大きく2点あります。1点目は業務効率による生産性の向上です。これまでアナログ化していた業務をデジタル化することで、従業員が手作業で進めている業務を自動化できます。これにより、自動化した業務の分だけ別の業務に時間を使えるようになるでしょう。また、定型的な業務を自動化することでミスを防止できるため、手作業でやり直しが出るよりも効率的に仕事を進めていくことができます。

DXを導入する2点目のメリットは、イノベーションによって業界での業務変革をリードできる可能性があることです。業界によってはデジタル技術の導入が全く進んでいない場合があります。このような状況下でDXに取り組むと、効率性や生産性で業界をリードできるばかりではなく、既存技術とデジタル技術を掛け合わせたイノベーションを生み出すことも可能です。このように、導入によるメリットは大きいので、DXを積極的に導入することをおすすめします。

補助金や助成金でDXを推進するメリット

DXを導入する上でネックになるのが導入時のコストです。多くの企業では新たなチャレンジに投資するコストの余裕がなく、時代の変化に対しても既存技術で対応しようと苦しんでいます。そこで、新たな挑戦に活用できるのが補助金や助成金です。ここでは補助金や助成金の概要やメリットについて解説していきましょう。

補助金と助成金の違い

補助金と助成金は一見すると似ている言葉ですが、それぞれに特徴があるのでポイントを抑えておきましょう。

<補助金の特徴>
助成金よりも種類が多い
助成金より金額が高い
全額補助にならない場合も多い(事業総額の1/2補助など)
経費の適用範囲が広い
補助事業として採択されるための審査がある
複数年にわたる経過報告を求められる場合がある

<助成金の特徴>
条件を満たすと必ず支給される
応募期間の定めがない場合が多い

補助金や助成金を利用するメリット

補助金や助成金を活用するメリットは大きく2点あります。1点目は、DX推進を含めた新たな投資に対する自己負担額を減らせる点です。投資は必ずリターンがあるとは限らないので、投資には慎重にならざるを得ません。しかし、補助金や助成金があれば自己負担額を減らせるため、投資がしやすくなる点がメリットといえるでしょう。

2点目は、補助金や助成金の採択履歴が企業の信用度を高める点です。補助金や助成金事業の多くは国や地方公共団体が実施していますが、特に補助金の審査がある場合、過去に補助金の採択があったという点はプラスに働きます。

行政は過去の実績を重視するため、一度も補助金の採択がない企業よりも、別の案件でも補助金の採択実績があったほうが補助事業を完遂できると判断するからです。
また、補助金の申請時に「支援機関」と呼ばれる金融機関や商工会などの団体のサポートを受ける場合がありますが、これら機関とのやり取りを通して新たなビジネスが広がる可能性があります。ぜひ積極的にチャレンジしていきましょう。

DX向け補助金・助成金

これまでDX導入を推し進める意義や補助金・助成金制度について紹介してきました。ここではDXを導入するにあたってどんな補助金や助成金があるのかを紹介していきましょう。

IT導入補助金

IT導入補助金は、DX推進を進める上で最も適した補助金といえるでしょう。中小企業や小規模事業者等を対象としており、自社のニーズにあったITツールを導入するための経費の一部を負担する補助金です。2020年度のIT導入補助金は、DX推進を目的としたITツール導入費用の半額を補助します(最大450万円)。ITやDXに関する知識がなく不安な場合でも「IT導入支援事業者」が導入をサポートしてくれるため、初めてDXに取り組む場合にも安心して申請できるでしょう。

IT導入補助金の申請資格は「職業分類」と「要件」によって決められます。要件には資本金や従業員数があり、職業分類ごとに要件が異なるため注意してください。
要件がクリアできたら、導入するITツールを補助対象の製品の中から選んで申請します。

ものづくり補助金

ものづくり補助金の正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」です。中小企業や小規模事業者等が今後複数年にわたって直面するであろう制度変更に対応するため、革新的サービスの開発や試作品開発、生産プロセスを改善するための設備投資を支援します。

現在募集中の補助金は「一般型・グローバル展開型」で、一般型は上限1,000万円まで、グローバル展開型は上限3,000万円まで支給。補助率は中小企業が1/2、小規模事業者は2/3まで補助できるため、ものづくり補助金を活用してDXを推進することが可能です。
一般型には新型コロナウイルス対応の「特別枠」があり、新型コロナ対策に対しての補助金が支払われます。

ただし、ものづくり補助金は事業者全体の付加価値額か賃上げ要件が申請要件に入っているため、事業計画の立案時には注意が必要です。

DX向け補助金・助成金を導入するプロセス

DXを導入するための補助金はどんなプロセスで申請するのでしょうか。ここでは申請プロセスについて確認していきましょう。

補助金申請の条件を確認する

最初は、自社が補助金を受給する資格があるのか、募集の条件を確認しておきましょう。IT導入補助金も、ものづくり補助金も対象が指定されているので注意してください。補助金の応募条件は比較的間口を広げてありますが、企業規模などによっては採択対象にならない場合があります。

申請書を作成し、審査を受ける

補助を受ける補助事業に必要な応募書類を入手し、必要事項を記入していきます。場合によっては事業計画など、多くの書類を提出する必要があるでしょう。また、支援機関の推薦が必要だったり、納税証明が必要だったりと、すぐに手に入らない書類がある場合もあります。作成には時間的な余裕をもって取り組みましょう。

採択されたら事業を実施し、報告書を提出

補助事業に採択されたら、事業計画に沿って新製品やサービスの導入を進めていきましょう。補助金事業の多くは事業完了後に補助金が支払われるのが一般的です。

事業を進めていき、事業完了後には事業報告書を提出し、内容が適切であると認められれば補助金が支払われます。

補助事業の金額が多いと、報告を複数年次にわたって求められ、継続的に報告書を提出する必要があるためご注意ください。

補助金を活用してDXの導入を進めていこう

DXを導入するうえで、補助金や助成金は自己負担を減らして最新技術を導入できる有効な機会です。将来的にDXの導入を検討しているのであれば、補助金や助成金の活用を考えていきましょう。

補助金や助成金を活用すると、そのプロセスの中で新たな企業や団体との出会いもあり、ビジネスの幅が広がる可能性があります。DXは今後の社会では一般的になるであろう概念です。この機会にDXの導入を検討してみてみましょう。

PORT編集部https://port.creww.me/
PORT by Crewwは、Creww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。

Featured

【Creww×飯田市】地方での新事業創出の可能性、そしてオープンイノベーションへの挑戦へ

飯田市金融政策課と17の支援機関が連携し取り組むビジネス支援協議会「I-Port」の開港から3年。これまで、地域で生まれる多様な新規事業や事業展開への幅広いビジネス支援を継続してきました。その実績を振り返りつつ、今回は「事業をつくる=挑戦する」あらゆるビジネスパーソンの機会創出を数多く手がけてきたCreww(クルー)株式会社取締役の水野智之さんをお招きし、地方におけるビジネス支援の可能性や課題について、ともに語り合いました。

【新規事業開発インタビューvol.1】Freeat_食品ロス削減の仕組みを創る(後編)

“本業を退職せず”事業創出を実現できるインキュベーションプログラム「STARTUP STUDIO by Creww」にてプロジェクトを推進するファウンダーインタビュー連載。第一弾は、食品ロス削減の仕組みを創る「Freeat」の小嶋 亮 氏にお話を伺いました。スタートアップスタジオで本業を続けながら事業開発をするメリットや、ぶっちゃけ大変なこと、失敗談などなど…ここでしか聞けない生の声を赤裸々に語っていただきました。 後編では、スタートアップスタジオで活動する上でのメリットや、大変なこと、プロジェクトの状況や今後の予定をまとめております。

【新規事業開発インタビューvol.1】Freeat_食品ロス削減の仕組みを創る(前編)

“本業を退職せず”事業創出を実現できるインキュベーションプログラム「STARTUP STUDIO by Creww」にてプロジェクトを推進するファウンダーインタビュー連載。第一弾は、食品ロス削減の仕組みを創る「Freeat」の小嶋 亮 氏にお話を伺いました。スタートアップスタジオで本業を続けながら事業開発をするメリットや、ぶっちゃけ大変なこと、失敗談などなど…ここでしか聞けない生の声を赤裸々に語っていただきました。 前編では、プロジェクトの発足背景、仲間集めのポイント、プロジェクトを推進する上で行った事を伺いました。

コロナ禍の新たな顧客体験構築に挑む、店舗業務効率化SAASスタートアップ

成長の加速を落とさないスタートアップにフォーカスをして、失敗事例や克服のストーリー成功体験など、生の声を配信している連載「スタートアップの流儀」。今回は、Leretto(リリット)の代表取締役社長である辰巳 衛氏にお話を伺いました。