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土曜日, 10月 16, 2021

不動産の枠を超えた事業を生み出したい。 50年で培った潤沢なリソースやアセットをスタートアップへ提供します

1970年に広島県で設計事務所として設立された株式会社マリモ。1990年にはマンションデベロッパーに転身し、全国展開を推進。この10年は海外マンション事業や国内収益不動産開発も行う不動産総合デベロッパーとして、不動産領域を中心に変化と成長を続けてきた。本社を広島に置き、東京、名古屋、長野、大阪、福岡の支店と、複数のグループ企業を持つ。そんなマリモは今回、不動産事業という枠を超え、不動産以外での新規事業を積極的に展開していくために、アクセラレータープログラムを始める。具体的にどのような領域を狙っていきたいのか。アクセラにかける思いも含めて、社長室アライアンス推進部マネージャーの岡崎健治氏に話を伺った。

不動産領域で変化と成長を続けた50年

―マリモの事業内容と強みについて教えてください。

マリモは、1970年に設計事務所として設立しました。その後、より良いマンションを届けるために1990年にマンションデベロッパーに転身し、2000年から2010年にかけて全国各地に自社分譲マンションを展開。

そして2010年から2020年にかけては、海外進出に加えて商業施設・オフィスビル・ホテル等の収益不動産事業にも進出。上場リート(証券取引所に上場している不動産投資信託)である、マリモ地方創生リート投資法人のスポンサーを務めるなど、お客様や世の中のニーズに応えるために、50年間変化と成長を続けてきました。

特徴は、大都市圏にはあえて進出をしない、ニッチ戦略を取ってきたこと。分譲マンションの需要は都市部に集中しますが、地方にもマンション需要はあります。だから、大手デベロッパーが積極的に進出しない地方に特化することで成長してきており、現在は三大都市圏や政令指定都市を含む、全国44都道府県に分譲マンションを供給しています。

―コロナの影響はいかがでしょうか。

分譲マンションへの影響は大きくはありませんが、収益物件はテナントさんの出店意欲が減退しているため多少の影響があります。でも、不動産業界は、リーマンショックの時のように大きな打撃を受けておらず、飲食業界や旅行業界などと比べると影響はかなり小さいと思います。

職人減少により、新規事業の創出が喫緊の課題

―今回、アクセラレータープログラムを導入するに至った背景や課題を教えてください。

課題は、分譲マンションのニーズはあっても、日本全国で作り手である職人が減少しているため、全国で建築コストが上昇していることです。
さらには少子高齢化で住宅ニーズが低下することも予想しています。

だから、変化しないといけない、新しいビジネスを生み出さないといけないというのがマリモにとっての大きな命題。50年の歴史の中で、10年ごとに変化してきたように、2020年から2030年にかけて、新しいマリモになりたいと考えています。

ただ、問題なのは50年間ずっと不動産の領域でビジネスを展開してきたから、自前だけで違う領域の新しいものを生み出しにくいこと。そこで、今年外部からジョインしてもらったメンバーや、IT企業に転籍していた私が出戻る形でアクセラのプロジェクトを立ち上げました。

不動産系アクセラレータープログラム| マリモが不動産の枠を超えた新たな価値の挑戦をするパートナー募集

2020年11月5日

4つの領域で“当たり前”を超えたい

―アクセラレータープログラムで狙いたい領域や、応募してほしいスタートアップのイメージはありますか?

4つの領域を掲げており、1つは「不動産領域」の当たり前を超えることです。

人口減少や核家族化などの市場変化に加えて、コロナ禍で生活様式や働き方などに大きな変化が生まれました。新しい価値観によって、人が住まいに求めるものも多様化するはずです。

そこで、10年後には当たり前になっている価値を今から作りたい。アクセラを通じて、分譲・賃貸マンションやシェアオフィス、商業施設など、現在の不動産に新しい価値を創造したいと考えています。

2つ目は「学生寮」です。

マリモは新規事業として大学と提携した学生寮ビジネスを始めようとしています。ただ、今イメージできるような「学生寮」を作っても意味がありません。未来を担う学生の生活がより豊かになり、将来を思考でき、学生間のコミュニティが活性化するような仕組みを、スタートアップの皆さんと作りたいと考えています。

3つ目は、2019年からスタートした「国際人材紹介事業」のアップデートです。

日本企業が労働力人口減少による人材不足に直面している一方で、日本での就労を望む優秀な外国籍の学生は、東南アジアをはじめ世界中に大勢います。そこで、外国籍人材と日本企業をつなぐための、今までにない新しいマッチング方法を創造したいと考えています。この事業はスタートして間もないため、アップデートすることで事業の可能性がさらに高められます。

4つ目は「地方創生」です。

2020年7月、マリモグループは持続可能な社会の実現に貢献するため、SDGs宣言をしました。全国各地で地方創生が取り組まれていますが、マリモが拠点を置く瀬戸内地域でも、独自性のある尖った地方創生を実現させたいと考えています。

どのテーマにおいても、協業したいスタートアップの領域に制限はありません。我々が気づいていないことはたくさんあるはずなので、マリモが持つリソースやアセットと、スタートアップのアイデアや先端テクノロジーでどんな化学反応を起こせるかを楽しみにしています。

違う領域のビジネスを受け入れ、変化するためのM&Aを実施

―マリモは今回が初めてのアクセラレータープログラムです。これまで他社との協業経験はありますか?

マリモは「内製」で成長してきた会社なので、たとえば敷地内に共同でマンションを建てるといったコラボレーションはあっても、他社との協業は今回が初めてです。これからは自前だけで取り組むのではなく、自分たちが持つリソースやデータ、情報をオープンにすることで、いろんな企業とコラボレーションしたいと考えています。

ただ今回のアクセラは、プロジェクトの進め方やスケジュール感を理解しているとはいえ、初めての取り組みだから、スタートアップの皆さんの失礼にあたることがあるかもしれません。そうした事態を防ぐために、しっかりとチームで取り組んでいきたいと思っています。

―新しい事業や価値を生み出すことで、解決したい社会課題はありますか?

マリモはソーシャルビジネスカンパニーを目指していて、今回のプロジェクトでも社会に貢献できる事業や、困っている人を助けられるような事業を創出したいと考えています。

そこで、違う領域を受け入れ、ソーシャルビジネスカンパニーになるための第一歩として、オーガニック野菜の宅配会社をM&Aで子会社にしました。

実業とのシナジーとして、マンションにお住いの方にも生産者が丹精込めて作った有機野菜を味わっていただける機会を提供できると考えていますが、それ以上に農家支援や物流支援による社会貢献ができることの方が価値は高い。マリモは今年を「変革元年」と位置づけているので、同じように違う領域のビジネスを取り込むことや、協業による新規事業創出、出資などを積極的に行って、ソーシャルビジネスカンパニーを目指します。

潤沢なリソース、ノウハウ、データ、アセットを活用してほしい

―アクセラレータープログラムにかける思いをお聞かせください。

スタートアップの皆さんには、マリモが持つ日本中の不動産情報やノウハウなど、潤沢なリソース・アセットを活用いただけます。

たとえば、全国の分譲マンションデータや購入者・来場者の分析データ、分譲マンションやオフィス、商業施設の建築企画設計から販売ノウハウ、そして全国にある建築物というアセット。

さらには、日本全国のマンションにお住いの方へのアクセスや、地域情報を細かく把握できるノウハウ、特定の地域をマーケティングするノウハウもあります。

さまざまなリソースをスタートアップの皆さんに提供することで、マリモが新しい気づきや視点・視座を得られたら、素晴らしいシナジーを生み出せるはず。今回の取り組みは、50年間不動産領域で成長してきたマリモに、大きな変化が起きるきっかけになると思っています。皆様からのご応募を楽しみにしています。

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