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日曜日, 7月 3, 2022

「カナエ」が見据える未来|パッケージ業界にイノベーションを起こしたい

昭和31年創業。軟包装材料の加工・販売事業からスタートし、現在は「パッケージ」を核に、医薬品・化粧品・食品・トイレタリー&ケミカル・メディカルの5分野を主体として事業展開を進める株式会社カナエが、既存事業に対する新しい発想を求めて、オープンイノベーションを決意。スタートアップとの共創にかける想いを、取締役会長 中澤 孝氏に伺いました。

まったく違う視点からのアイデアを求めて

ーー御社がオープンイノベーションを進めた背景について教えてください。

中澤:当社は商事機能と開発機能がメインの会社でして、資材をメーカーさんから購入し、それに付加価値をつけて販売しています。ですから、メーカーさんとの協業・協力あっての会社であり、私たちが単独で製品を開発しているわけではありません。

このように、もともとの体質がオープンイノベーションであることにプラスして、最近の市場や状況を見て、今までお取引してきた会社さんだけでなく、まったく違う視点からのアイデアをいただきたいと思い、お願いすることにしました。

ーー御社のビジョン・ミッションはどのようなものになりますか?

中澤:新しいパッケージで市場創造し、持続可能な社会に貢献する」これが当社の2030年ビジョンです。SDGsには、2030年というゴール設定があります。当社が10年後を見据えたとき、「パッケージ事業で生き抜くためには、どうしていけば良いのか」という大きなテーマがあります。パッケージというのは、使えばゴミになりますから、なんとかして環境対応していかないといけません。

環境のこと、そして持続可能な社会ということを考えた上で、新しいパッケージを開発する必要があります。そして、そのパッケージで新たな市場を創造して、持続可能な社会に貢献していくことが当社のビジョンです。

当社のミッションの大きな柱の一つは顧客第一主義ですので、「パッケージに関するお客様のお困りごとのすべてを解決します」ということになります。いかに、今までにない良い商品や良いサービスを提供していくのか。例えば、商事機能により、各種メーカーさんからさまざまなものを仕入れてご提供したり、また当社オリジナルの包装機械を導入することで、工場ではお客様の様々な製品をお預かりしてご希望の完成形に仕上げるといったサービスが可能です。

ーーこれまでも、他社様と協業されたご経験は多いと思いますが、今回改めてCreww Growthを導入し、スタートアップ様と共創していこうと思われた一番のポイントはなんですか?

中澤:確かに、これまでたくさんのメーカーさんとお付き合いはしていますが、同じパッケージ業界の範疇にとどまってしまうため、発想がこれまでの延長線となってしまいがちです。スタートアップ企業さんであれば、違う視点からのアイデアや発想が非常に豊かであると思いますので、そのようなお力を借りたいと思い、お願いすることにしました。

ーースタートアップ様と事業会社様とでは、風土や文化が異なりますが、オープンイノベーションをするにあたり、大切にしたいことを教えてください。

中澤:もし我々が大企業病になっているとしたら、それは変えていかないといけないと思っています。当社は創業65年ですが、創業時につくられた社訓の1番は「ニュー・ニューフロンティア精神を持とう!」というもので、フロンティア精神にニューが2つ付いています。

もともと私たちは、チャレンジ精神やフロンティアスピリットといったものを大事にしてきたため、過去を振り返れば、いろいろな新しいチャレンジをしてきました。ただ昨今はそれなりの業績で推移してきたこともあり、比較的安定した業界の中で、危機感が薄れてきていたのかなと思います。

スタートアップさんの風土や文化を取り入れることは、こちらとしても大歓迎ですし、もともとベースにある考え方と合致すると思います。

スタートアップと新たなチャレンジを

ーー今回公開される募集ページについてですが、テーマやスタートアップと狙っていきたい領域について、改めてお話しいただけますか?

中澤:それは大きく2つあります。1つは、「サスティナブルなことを一緒にやりませんか?」ということ。私たちが長い歴史の中で培ってきた包装に関する知見や技術と、スタートアップさんが持つ、例えばデジタル技術といった我々が持っていない領域の得意分野を掛け合わせて、一緒にサスティナブルな社会づくりに貢献していきたいと考えています。

もう1つは顧客第一主義として、「消費者課題への挑戦」です。当社はBtoBの商売ですが、その先の実際に製品を使われる最終使用者・消費者の方が、包装に関して不便を感じていたり、商品を使うフェーズにおいてお困りのことがあるだろうと思っています。

そういったことに対して、消費者自身も気づいていなかったけれど、改良されると実は便利なこと、「そんなことができるのか!」「こんなの欲しかった!」と喜んでいただけるような新しい観点の技術をプラスしていきたいですね。

ーどんなスタートアップさんに挑戦していただきたいとお考えですか?

中澤:限定したイメージは持っていないですね。逆に「こういう企業さんが、私たちにアプローチしてくれるんだ!」という驚きを期待しているぐらいで(笑)。思ってもみないような企業さんがアプローチしてくれて、そこに納得できる理由があれば、面白いなと思っています。我々のやっていることを十分ご理解いただいたうえであれば、できる限り門戸は広げておきたいですね。

ーー今回、事務局のメンバーは何人位いらっしゃるんですか?

中澤:主要メンバーは3人です。そこに若手の執行役員のメンバーも加わり、全部で12名ほどで、今回のアクセラレータープログラムへの挑戦を共有し、アイデアを出しながら進めています。いろいろな部署から参加していますので、全社レベルのメンバーといえるのではないでしょうか。

ただ、稟議が増えてスピード感が落ちてしまうといけないので、そこはしっかり決断していきたいと思っています。

ーーアクセラレータープログラムへチャレンジするに当たり、12人の方々のお声や反応には、どういったものがありますか?

中澤:「既存事業にプラスして、新しいことを始めていかなければ」という想いはみんな共通して持っています。実際今までもいろいろなことを考えてきましたが、なかなか成果として出てきていないのが現状です。

このままでは、我々が考えるビジョンの実現や、100年企業への到達が難しいという危機感は共有しているので、社外のまったく知らない異業種の方々、しかもスタートアップという特別な成長意欲をお持ちの会社さんと組んで新しいことを始めるということへの期待は皆大きいと思います。

ーオープンイノベーションという取り組みを通じて、会社を、そして社会をどう変えていきたいのかお聞かせください。

中澤:当社に必要なのは、マーケティングとイノベーションです。市場をしっかり見て、現状を踏まえた上で、そこに今ないもの、でも必要とされるものをしっかり探求・探索して開発に生かしていくという考え方が必要だと思っています。イノベーションを生み出す上で、私たちが持っている固有の技術を、今と違うカタチで生かせれば一番良いですね。

先代の社長がよく言っていたのですが、コンビニのおにぎりは、あのパッケージが開発されたからパリパリの海苔が楽しめるのだと。パッケージのおかげで、簡単においしいおにぎりが食べられるようになって、それが普及したというのは、一種のイノベーションだと思うんです。今までなかったものが、新たな市場を創造しているという。当社もパッケージを使って、そういうことができれば最高だと思います。そこを通じて社会貢献していきたいですね。

環境にも良くて、かつお子様や高齢者に優しいパッケージを開発することも、持続可能な社会への貢献につながると思っています。

最後にスタートアップの方に向けてメッセージをお願いします。

中澤:当社の事業をご理解いただいた上で、「こういうことやりたい」というスタートアップ様がいらっしゃいましたら、ぜひお声掛けください。私たちも真剣に議論させていただき、何か新しいものができそうだということであれば、ぜひチャレンジしたいと思っています。また、アプローチの前にご質問があれば、なんなりと聞いていただいて構いません。ぜひよろしくお願いします。

社名株式会社カナエ
設立昭和31年3月29日
資本金3億5,381万4,600円
代表者樋髙 成憲
事業概要1.包装資材の販売
2.包装機械の製作・販売
3.医薬品・医薬部外品・医療材料・化粧品・食品等の製造・販売
URLhttps://www.kk-kanae.jp/
インタビュイー
中澤 孝 氏 株式会社カナエ 取締役会長
大阪府出身。1991年入社、2005年総務部長、2011年取締役、2015年常務取締役、2018年代表取締役社長、2022年より現職。
趣味は、絵画鑑賞、音楽、歴史。好きな言葉は、「感動、謙虚、関心、克己心」。
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石神 美実子
広告代理店、広告制作事務所を経て、現在フリーランスのコピーライター・ライターとして活動中。キャッチフレーズやネーミング、プレスリリース等の制作から、WEBメディアの執筆まで幅広く従事。とりわけ、円滑なコミュニケーションを必要とする人物インタビューが得意。
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