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月曜日, 11月 29, 2021

アクセラレータープログラムで選ばれるスタートアップとは?

ここ数年、国内で行われているアクセラレータープログラムは増加傾向にあり、応募するスタートアップの数も増えつつあります。採択されるスタートアップの条件やプログラムのプロセスについて解説しましょう。

アクセラレータープログラムとは何か?

最初にアクセラレータープログラムの定義、歴史と現状を説明します。

アクセラレータープログラムの定義

アクセラレータープログラムとは大手企業や自治体が新しい事業を共創させるために立ち上げるプログラムのことです。アクセラレーターは英語では「Accelerator」と表記され、「加速者」という意味があります。つまりスタートアップの成長を加速させるプログラムということです。

アクセラレータープログラムの歴史

世界初のアクセラレーターは2005年にアメリカ、シリコンバレーで設立されたY Combinator。アクセラレータープログラムもY Combinatorによって実施されました。その後、2006年にアメリカのTechstars、2007年のイギリスのSeedcampが誕生。現在では世界各地に数多くのアクセラレーターが存在しています。

国内で最初にアクセラレータープログラムが実施されたのは2012年です。KDDI株式会社による「第1回 KDDI∞ラボ」、Creww株式会社が運営して、ハーゲンダッツが主催した「ハーゲンダッツコラボ」、同じくCreww株式会社が運営して、Marc Jacobsが主催した「Marc Jacobsコラボ」の3つが黎明期のアクセラレータープログラムということになります。

アクセラレータープログラムの現状

数年前までは大企業が主催するアクセラレータープログラムが多かったのですが、近年、自治体、地方の企業、大学が連携して行うケースが増えてきました。社会の課題の解決を目指すスタートアップへのニーズが増えていることも近年の傾向といえるでしょう。

採択されるスタートアップの条件とは?

現在、全国各地でさまざまなアクセラレータープログラムが実施されています。100以上のスタートアップが応募するケースもあるようです。

選考基準はアクセラレータープログラムによって違うので、採択される条件を明確にあげることはできません。ただし選考する側の発言、採択された人のインタビューなどから、共通する傾向がいくつか見えてくることも。その共通する部分について説明します。

共感・共有できる

スタートアップの提案は単独で実現できるものではありません。事業化される場合には企業と協業することになります。つまり多くの人の力を借りることが大前提となるのです。一緒にやりたいと思わせる要素が多いほど、採択される可能性も大きくなるでしょう。

独自性がある

アクセラレータープログラムの公募で求められるのは、これまでにない発想やアイデアです。企業にとって、当たり前の発想やアイデアであるならば、連携する意味がありません。

新しい視点、発想、アイデアなど、独自性こそがアクセラレータープログラムで採択される上での大きな要因でしょう。ただしひとりよがりなものでなくて、市場が見込まれること、現実的に実現できる可能性があることが前提となります。

明確なビジョンがある

アクセラレータープログラムに応募したスタートアップの提案は植物に例えるならば、種のようなものです。どんな花が咲くのか、どんな実がなるのか、先のビジョンが具体的であればあるほど、その提案に説得力とリアリティーが生まれます。どれだけ具体化・明確化できるかが、採択される上でも大きなポイントになるのです。提案したテーマに関する実務経験のあるメンバーがスタートアップの中にいると、採択される確率が高くなるとの採択側の声もありました。

アクセラレータープログラムの道のりとは?

採択されたのちのアクセラレータープログラムのプロセスはそれぞれ異なる部分があります。大まかな流れの一般的な例を紹介しましょう。

アクセラレータープログラムのプロセス

アクセラレータープログラムの期間は3か月~4か月が一般的です。採択後の流れは大きくわけると、次の5つになります。

①オリエンテーション
プログラムの内容の説明、ガイダンスが中心です。

②メンタリング
スタートアップ立ち上げ経験者、専門家、起業家などからの指導を受けます。提案のブラッシュアップの場にもなり、定期的に複数回行われるのが一般的です。

③ミートアップ(交流会)
スタートアップ同士のつながりを広げる、メンターや専門家、支援者とのネットワークを構築するなどの目的で開催されます。

④支援企業とのマッチングセッション
スタートアップと支援する企業との自己紹介、ピッチ(短いプレゼン)を行って、事業連携と協業の可能性を探り、その後に個別マッチングセッションを実施。

⑤デモデイ
アクセラレータープログラム支援終了後の成果の発表です。内容はおもに事業内容のプレゼン。協業する企業やファンドの支援が決定する場合もあります。

採択の先にあるもの

「アクセラレータープログラムとはレストランではなくてキッチン」という例えで表現されることがあります。料理を待っているのではなくて、自分で作る場であるという意味です。自主的、自発的であることが重要であるということでしょう。

アクセラレータープログラムにはいくつかの節目があります。まず応募して採択されることが第1段階の節目。デモデイで、企業からの協業、支援の決定が第2段階の節目です。しかしスタートアップにとってのゴールとは協業することではなく、オープンイノベーションの実現でしょう。

オープンイノベーションの実現へ

スタートアップにとってのゴールは新たな事業の創出、そして社会の課題の解決でしょう。アクセラレータープログラムに応募する段階から、いやもっと遡って、提案を練り上げる段階からゴールを設定すると、先々の展開がよりクリアーになる可能性が高くなります。将来的な展望をイメージした上で、アクセラレータープログラムにのぞむことを検討しましょう。

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