12.8 C
Japan
月曜日, 11月 28, 2022

大手企業に浸透する「イベレジ」 “大人ベンチャー”の戦略とは?

「イベレジ」の略称で親しまれるイベントの告知・集客プラットフォームを運営するイベントレジスト株式会社(東京都渋谷区)は、ソーシャルチケッティングと呼ばれるサービスのなかでも、大手企業への浸透度で群を抜いています。日本経済新聞社との資本・業務提携を始め、最近では広告配信のフリークアウトと協業するなど、連携も積極的です。ヤフーやマイクロソフト、グーグルなど名だたるIT大手での勤務を経て起業したヒラヤマコウスケCEOに、“大人ベンチャー”ならではの戦略やコラボレーションのあり方を伺いました。
※この記事は、2016年4月11日、creww magagineにて公開された記事を転載しています。 

日本を代表する著名イベントで活用されるイベレジ

―イベントやセミナーを開く際、集客やチケットの販売で「イベレジ(EventRegist)」のお世話になるスタートアップも数多いと思うのですが、一方で日本を代表するような大型イベントでもプラットフォームを提供していたとは知りませんでした

イベレジはイベント名と開催日、チケットの設定をするだけで誰でもイベントの告知と申し込みページが作成できるサービスです。チケットを有料で販売する際は販売額の8%を手数料としていただいていますが、それ以外は無料ですので、企業や団体、個人に関わらずどなたでも手軽に使っていただけるものです。

一方、機能を拡張したプレミアム版もあり、来場者のトラッキングやプロモーションコードの発行、請求書発行や銀行振込対応、アンケートの実施など、大型イベントの主催者が必要とする機能がほとんど詰まっており、著名な大規模展示会ではこちらをお使いいただいています。このインタビューをお読みの方が参加されているはずのベンチャー関連の大型イベントでも、もちろんイベレジが使われています。

一方、ビジネスイベントでは集客面で苦労されている企業が多いという現状がありますので、イベレジの新たな展開として、フリークアウトさんと協業しながら集客ソリューションも展開していく予定です。

―――― イベントでの利用一覧を拝見すると、誰もが一度は見聞きしたり、参加したりしたことがある大規模展示会でイベレジが使われているケースが多いことに驚きました。自ら主催者として使わなくても、知らず知らずのうちにイベレジのお世話になっていることも多いんですね。驚きといえば、2014年に日本経済新聞社がイベントレジストと資本・業務提携を発表した時もそうでした

もともと私はメディア好きで、マイクロソフトの時は「MSN」におり、グーグルの時は「YouTube」の担当だったこともあり、コンテンツというものの重要性を身を持って感じていました。そのため、起業前にはテレビ局の子会社の立ち上げに参画し、実際にテレビ番組の制作などにも携わっていました。とにかく面白いことがしたいと考え、ネットとテレビの新しいチャレンジに熱中してましたね。

イベントレジストを起業したのも、テレビ番組などのコンテンツを作る過程で、表には出ない現場のリアルさこそが面白いということに気付いたからでした。

メディア好きという自分自身の志向もそうですし、大手メディア社にとってイベントは事業の柱となりうる存在ですので、相性が良かったといえます。また、弊社は積極的にアジア展開を行っており、日経新聞さんも同様にアジア重視の姿勢でしたので、同じ方向を向いていたわけです。もちろん、日経さんの主催イベントにもイベレジは使われています。

―米国でスタートアップを経験し、帰国後はヤフーやマイクロソフト、グーグルで勤務し、イベントレジストを起業してからは日経新聞から出資を受けている、ヒラヤマCEOは“大手企業キラー”なのでしょうか

IT大手に勤務していたのは事実ですが、すべて新規事業の立ち上げ担当です。一人部署からのスタートなので、さまざまな社内外の組織や人の協力を得なくてはなりません。そういう意味では、大手との付き合い方という面ではアドバンテージがあるかもしれません。

ただ、スタートアップで大事なのは、大手であろうと中小であろうと向かうべきベクトルが同じかどうかということです。確かに大手企業の場合は、担当者の方と会えるまでには苦労がともなうかもしれませんが、その手間をショートカットするための存在として「creww」のようなプラットフォームがあるのではないでしょうか。

― ありがとうございます、crewwを知ったのはどのようなきっかけだったのでしょうか

あるソーシャルチケッティングのベンチャーとcrewwの関係を感じ取り、「これは何だ?」と気にしたのきっかけだったかも(笑)。2~3年前、まだcrewwが初期の頃ですね。

― Ceww株式会社での先輩として、大手企業との付き合いに慣れておられるヒラヤマCEOにぜひ大手とのコラボレーションのあり方をアドバイスいただけたらと思います

アドバイスになるかどうかは分かりませんが、大手企業と付き合ううえでは、誰に話していいのか分からないとか、担当者の方がよく変わるので混乱してしまうとか、大手ならではの苦労がありますよね。でも、それを言ってもきりがない。だから自分たちの向かうべきベクトルと、相手の企業が同じかどうかが大事だと思います。ベクトルが同じだと、たとえ担当者が変わっても関係性は変化しづらいはずですので。

一方でスタートアップの方はとにかく外に出て人と会って話せばいいと思います。会えば印象にも残りますし、その先につながる確率が高まります。当たり前ですが、組織よりも人と人との関係です。

コラボの成否は、相手企業とのシナジーという面が重要となりますが、われわれも含め、大手企業が何を求めているのか、どこに注力してどこへ向かっているのかといった情報を得るのはなかなか難しい。だからこそ、双方の間に入って繋いでくれるCreww株式会社のような存在が大事になんです。精度の高いマッチングをしていただけるよう期待しています。

―ありがとうございました。


イベントレジスト株式会社のcrewwページ https://creww.me/ja/startup/eventregist
イベントレジスト(EventRegist)のWebサイト
http://eventregist.com/

執筆
PORT編集部 
「PORT」はCreww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。

Facebook コメント
PORT編集部https://port.creww.me/
PORT by Crewwは、Creww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。

Featured

【募集】関東近郊2万坪の土地 × スタートアップで、今までにない斬新な “場” を作りたい|Gulliverが挑む!

【オープンイノベーションインタビュー】中古車売買でお馴染みの「Gulliver」を運営する株式会社IDOMが、2022年10月24日から「Gulliver アクセラレータープログラム2022」を実施。新しい購買体験の提供と、生活を彩るクルマの価値を創造する新しいコンセプト店舗の開発をテーマに、関東近郊に2万坪の土地を用意し、スタートアップの皆さんと一緒に新しい場づくりに取り組みたいという。具体的に、どのような構想を描いているのか。株式会社IDOMの経営戦略室チームリーダー、三樹教生氏に話を伺った。 #Gulliver #IDOM #スタートアップ #アクセラレータープログラム #CrewwGrowth #Creww #大挑戦時代をつくる

スタートアップ募集!【豊富な開発技術力 × デミング賞大賞の社内風土】モノづくりメーカーのOTICSに、今求めるパートナーを聞く

【オープンイノベーションインタビュー】高出力・低燃費・低エミッション化などの要求に対し、積極的な技術提案と高精度な品質で応えるOTICS(オティックス)の自動車部品は、多くの車種で採用されています。一方で、120以上の国と地域が目標に掲げる「2050年カーボンニュートラル」に向け「脱炭素化」の企業経営に取り組むOTICSは、初めてのアクセラレータープログラムを開催。豊富な開発経験と生産技術力を活かせる協業案、自然環境保全や社会・地域に貢献できるアイデア等をスタートアップから広く募集します。デミング賞大賞も受賞したOTICSの社風、アクセラレータープログラムの開催に至った背景や、募集ページだけでは伝わらない魅力、プログラムに関わる方々の想いを、株式会社オティックス 経営管理本部TQM経営戦略室 係長 奥村守氏に話を伺いました。 #OTICS #自動車 #カーボンニュートラル #アクセラレータープログラム #協業 #スタートアップ #デミング賞 #CrewwGrowth #Creww #大挑戦時代をつくる

OPA × somete の挑戦|「まちクロッ」でファッションロス問題の解決を目指す!

【Creww Growth活用協業事例インタビュー】金沢フォーラス、キャナルシティオーパ、横浜ビブレなど、OPA・VIVRE・FORUSの3ブランドを主軸に、都市型商業施設の開発運営を行う株式会社OPA。そんな同社は2021年、「OPAアクセラレータプログラム2021」を実施し、地域と連携したファッションロス削減に取り組むsometeとの協業をスタートさせた。OPAとsometeは具体的にどのような実証実験を重ねているのか。株式会社OPA 事業創造部 新業態開発チームの安達有美氏と、someteを運営する株式会社Play Blue代表の青野祐治氏に話を伺った。 #OPA #somete #オープンイノベーション #活用協業事例インタビュー #CrewwGrowth #Creww #大挑戦時代をつくる

【空間ID × スタートアップの着想】デジタルツイン社会実装への挑戦

【オープンイノベーションインタビュー】現実世界をデジタル空間に複製する絶対的な技術を持つダイナミックマップ基盤株式会社は、「cm」級の高精度3次元データを有し、モビリティの自動走行において要となる同社のプロダクトは、既にグローバルに展開されています。今般、デジタル庁の肝煎り案件となるアクセラレータープログラムを開催。リアル/サイバー両空間を組み合わせたユースケースの創出に向け、「空間ID」を活用した共創案を募集します。ダイナミックマップ基盤株式会社 第二事業部 事業開発2課 課長 兼 空間IDプロジェクトPMOの望月洋二氏に話を伺った。 #ダイナミックマップ基盤 #デジタルツイン #空間ID #デジタル庁 #ミラーワールド #アクセラレータープログラム #共創 #Creww #大挑戦時代をつくる
Facebook コメント