12.8 C
Japan
水曜日, 9月 28, 2022

スタートアップとはカイワレ大根である

「カイワレ大根の生き様は、まるでスタートアップそのもの」!?と、斬新な切り口でスタートアップの基本を解説している記事の紹介です。
本記事は100人中93人の失敗者が生まれてしまうスタートアップ業界。起業へのハードルを下げ、挑戦すること自体に価値がある世界を目指して、起業に役立つ情報をnoteで届けているStartup Studio Magazine(裏)からの転載記事です。

突然ですが、みなさんはカイワレ大根をご存知ですか?

カイワレ-02を拡大表示

ビタミンCもミネラルも豊富。サラダに入れても、ツナと混ぜてもおいしいですね。
さて、この皆大好きカイワレ大根ですが、よく見ていると何かに似ていると思いませんか?

カイワレ-03を拡大表示

そう。カイワレ大根の生き様は、まるでスタートアップそのもの
カイワレ大根のことを知れば知るほど、スタートアップと重なるところが多いのです。

スタートアップ業界は、難しい専門用語(だいたいカタカナ)が多く、興味を持って調べてみても「何が書いてあるのかわからない」ということになりがち。今回は、そんなわかりにくいスタートアップの基本を、カイワレ大根とともに説明したいと思います。

大根も企業もすべては「シード」から始まる

まずは、カイワレ大根とスタートアップの最大の共通点から見てみましょう。

カイワレ-05を拡大表示

そう。大根も大企業も、最初はシード(種)
スタートアップもカイワレ大根も、「シードからすべてが始まる」という点では同じなのです。

しかし、シードだけでは芽は出ません。ここで必要なのがリソースです。
カイワレ大根の場合、必要なリソースは

カイワレ-06を拡大表示

の3つ。一方、スタートアップの場合は

カイワレ-07を拡大表示

などの準備が必要です!
少し違いはありますが、このリソースの準備は、カイワレ大根にもスタートアップにも欠かせないステップです。準備だからといって手を抜かず、全身全霊でリソースを用意していきましょう!

「芽生え」はとにかくちやほやされる

せっかくなので、ここからは実際のカイワレ大根の様子とともにスタートアップの解説をしていきます。まずは、シードにたっぷりとリソースを注ぎましょう。

カイワレ-08を拡大表示

リソースを注いだら、様子を見ながらじっくり芽生えるのを待ちます。

カイワレ-10を拡大表示

このフェーズでは、なかなか芽が出ず、焦ることもあるでしょう。でも、芽生えのタイミングが違うのは、カイワレもスタートアップも同じ。それぞれのシードに、それぞれのペースがあるので、焦らず進んでいきましょう。

また、このフェーズで非常に多い「シード期あるある」がこれです。

カイワレ-09を拡大表示

スタートアップ業界は、新しいもの好きの人が多いです。そんな人達にとって、出てきたばかりのサービスは気になもの。この時期は、TechCrunch(※スタートアップ業界の有名なメディア)に取り上げられたり、知り合いから連絡が来たり、ぶち上がりを体験できます。
一方、芽が出たばかりのカイワレもそれは同じです。

カイワレ大根を育てる人は、何かを育てるのが好きな人が多いです。そんな人達にとって、出てきたばかりの植物の芽は気になるもの。この時期は、Instagramにアップされたり、1時間ごとに様子を見られたり、とにかく世話を焼いてもらえます。

しかし、こういった周りの反応は、場合によっては長続きしないこともあります。喜びつつも、あくまで「シードあるある」として冷静に受け止めることも必要です。

絶望と暗闇の「死の谷」

芽生えをむかえたカイワレ大根とスタートアップが、次に直面するのが「死の谷」です。

カイワレ-11を拡大表示

死の谷とは、シードを乗り越えたスタートアップが経験する「倒産」の危機。この時期は、必要なお金が多くなる一方、シードの頃にくらべて投資家の目線が厳しくなるので、経営が厳しくなってしまうスタートアップが多いのです。
これをカイワレ大根で例えると…

カイワレ-12を拡大表示

こういう状況だと言えます。
カイワレが成長するためには、光と水が必要です。しかし、芽が出た直後のカイワレは、光を当てずに、暗闇でひっそりと育てる必要があります。
ちょっとつらい状況のように見えますが、これは成長には必ず必要なステップなのです。
そして、スタートアップもそれは同じ
「死の谷」はつらい時期ですが、これを乗り越えれば、必ずまた成長をする時が来ます。
それを信じて、乗り越えるしかありません。

また「死の谷」を乗り越えるには、いくつかポイントがあります。カイワレをよーく見てみましょう。

カイワレ-13を拡大表示
カイワレ-14を拡大表示
カイワレ-15を拡大表示

おわかりでしょうか?

そう、カイワレは場所によって成長の速度が違うのです。スタートアップもこれは同じ。早く成長するためには、どこで育つかが重要です。

カイワレが「ここは根を張るところとして最適か?」を考えながら育つように、スタートアップも「ここはビジネスするマーケットとして最適か?」を常に考える必要があります。
カイワレにとって何より必要なのは、水と光。

一方、スタートアップに必要なのは、ユーザーからのニーズです。水と光は自然の恵みで、人間がコントロールできるものではありません。
一方、ユーザーのニーズは同じ人間が作るもので、ある程度は予測ができます。その意味では、スタートアップはカイワレよりも恵まれた状況にあると言えそうです。

カイワレ-16を拡大表示

また、「死の谷」を抜けるためにもうひとつ重要なのが「メンタルを保つ」ということです。
ここで一度、「カイワレから見た世界」を体験してみましょう。

カイワレ-17を拡大表示

どんな気持ちになりましたか?
きっと「先は見えないけれど、自分が一番すくすく伸びてやるんだ」という気持ちが、胸の奥からわき上がって来たことでしょう。
次に、カイワレを見る側の視点です。

カイワレ-18を拡大表示

どうでしょうか?
率直な意見として「どのカイワレ大根も同じだな」と思ったのではないでしょうか?
スタートアップも、これと同じです。
起業家が「自分が一番成長する!」と思っていても、投資家やユーザーから見ると「まだまだ違いなんてわからない」のがこのフェーズです。
「死の谷」の真っ最中にいるときは、ユーザーが思うように増えなかったり、投資家からきつい言葉をかけられたり、心が折れそうになることがあるでしょう。

しかし、そこで思い出して欲しいのは、この時期のスタートアップ(とカイワレ)は、そもそも周りに理解してもらいにくい時期だということです。独りよがりはよくありませんが、時には頑固さが必要なこともあります。
「いまは価値がわかってもらいにくい時期だ」という事実を受け入れ、まずは自分やメンバーのやる気とモチベーションを保つことを心がけましょう。

誰よりも早く日光を浴びたい「成長期」

死の谷を抜けたカイワレとスタートアップが、次に経験するのは成長です。

カイワレ-19を拡大表示

カバーを外し、日光を浴びたカイワレは、ぐんぐん成長していきます。ただし、ここでの成長は最初の頃のようなまっすぐな成長ではなく、いろんなことを試行錯誤しながらの成長です。

カイワレ-20を拡大表示
カイワレ-21を拡大表示

カイワレにだって、いろいろあります。日光を浴びられない日もあれば、水やりを忘れられる日もあります。それでも試行錯誤を続けながら、必死に成長していくのです。スタートアップもこれと同じ。

そして、この時期のスタートアップとカイワレに共通しているのは…

カイワレ-22を拡大表示

日光は、どうしても上から差すものなので、早く伸びたカイワレの方がたくさん日光を浴びることができます。
スタートアップの場合も、先にサービスを出した方がユーザーに広まりやすいという特徴があります。
つまり、どちらも「早く成長した方が有利」という点では同じなのです。

しかし、同時に気をつけるべきなのは、葉っぱのないカイワレが日光を浴びてもしかたないという点です。日光はただ浴びればいいというものではなく、適切なタイミングで浴びることが大事なのです。

これはスタートアップも同じこと。
「プロダクトが成熟したタイミングで、一気に成長する」ことが重要です。
焦る気持ちをおさえ「葉っぱが出たら、他のカイワレを追い抜くぞ!」という気持ちで成長を目指しましょう。

再び期待の存在になる「上場前」

カイワレ大根はあるところまで成長すると、それ以上は伸びないと言われています。あんなにぐんぐん伸びていたカイワレが、あるときからピタっとその成長を止めてしまうのです。

カイワレ-24を拡大表示

カイワレがこれ以上、大きくなるためやるべきことはただひとつ。
器を変えて、環境をさらに整えることです。
それは、スタートアップでいうところのエグジット(※簡単に言うと株を売って大きな利益を得ること)なのかもしれません。
資金をもらい、人を増やし、新たな成長を目指すスタートアップ。器を変え、環境を変え、さらに空に伸びていくカイワレ大根。環境を変えても、両者の成長はきっと止まることはないでしょう。

ただ、最後にひとつだけ、気をつけて欲しいことがあります。スタートアップも、カイワレも、大きく成長したことで、周りから期待を寄せられることがあるでしょう。いままで成長を見守ってくれた周りの人も、ここまで来ると

「今が食べどきだな」
「今を逃すとまずくなるな」
「ここまで来るのに時間がかかったんだから…」

と急に期待を寄せてくることがあります。

カイワレ-25を拡大表示
カイワレ-26を拡大表示
カイワレ-27を拡大表示

しかし、「どこまでどう成長したいか」「将来どんな姿になりたいか」「いつ器を変えるべきか」は、カイワレ自身が決めることです。いつ、どんな姿になりたいか。
たとえ成長したとしても、自分の考えをきちんと貫き、後悔のない選択をしてください。

※この記事は、スタートアップのことを気軽に知ってもらうきっかけを作るためにスタートアップスタジオ協会が制作しました
※記事に出てきたカイワレ大根はスタッフがおいしくいただきました

スタートアップスタジオ協会とは、スタートアップスタジオ(同時多発的に複数の企業を立ち上げる組織)に関する発信や、起業に関するイベントの企画運営をしている団体です。詳しくはこちら https://startup-studio.jp/

Facebook コメント
PORT編集部https://port.creww.me/
PORT by Crewwは、Creww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。
Vianote
- Advertisment -
- Advertisment -

Featured

OPA × somete の挑戦|「まちクロッ」でファッションロス問題の解決を目指す!

【Creww Growth活用協業事例インタビュー】金沢フォーラス、キャナルシティオーパ、横浜ビブレなど、OPA・VIVRE・FORUSの3ブランドを主軸に、都市型商業施設の開発運営を行う株式会社OPA。そんな同社は2021年、「OPAアクセラレータプログラム2021」を実施し、地域と連携したファッションロス削減に取り組むsometeとの協業をスタートさせた。OPAとsometeは具体的にどのような実証実験を重ねているのか。株式会社OPA 事業創造部 新業態開発チームの安達有美氏と、someteを運営する株式会社Play Blue代表の青野祐治氏に話を伺った。 #OPA #somete #オープンイノベーション #活用協業事例インタビュー #CrewwGrowth #Creww #大挑戦時代をつくる

【空間ID × スタートアップの着想】デジタルツイン社会実装への挑戦

【オープンイノベーションインタビュー】現実世界をデジタル空間に複製する絶対的な技術を持つダイナミックマップ基盤株式会社は、「cm」級の高精度3次元データを有し、モビリティの自動走行において要となる同社のプロダクトは、既にグローバルに展開されています。今般、デジタル庁の肝煎り案件となるアクセラレータープログラムを開催。リアル/サイバー両空間を組み合わせたユースケースの創出に向け、「空間ID」を活用した共創案を募集します。ダイナミックマップ基盤株式会社 第二事業部 事業開発2課 課長 兼 空間IDプロジェクトPMOの望月洋二氏に話を伺った。 #ダイナミックマップ基盤 #デジタルツイン #空間ID #デジタル庁 #ミラーワールド #アクセラレータープログラム #共創 #Creww #大挑戦時代をつくる

【スタートアップ募集】第一三共ヘルスケアと一緒に、「ヘルスケア」領域に新しい価値を創出しませんか

【オープンイノベーションインタビュー】「Fit for You 健やかなライフスタイルをつくるパートナーへ」をコーポレートスローガンに掲げ、鎮痛薬「ロキソニン」をはじめ、かぜ薬「ルル」、キズ薬「マキロン」など、生活に身近な市販薬ブランドを多数展開する第一三共ヘルスケア。他にも、敏感肌向けスキンケアブランド「ミノン」やオーラルケアなど、さまざまな製品を展開している。そんな同社は、もっと幅広くヘルスケアや生活改善に貢献すべく、製薬会社だけでは発想できないアイデアや技術を求めて、アクセラレータープログラムの実施を決定した。具体的に、どんなスタートアップとの協業に期待しているのか。同社・経営企画部の松尾健氏と製品企画室の古市亜美氏に話を伺った。 #第一三共ヘルスケア #アクセラレータープログラム #インタビュー #オープンイノベーション #スタートアップ #CrewwGrowth #Creww #大挑戦時代をつくる

使い捨て傘ゼロへの挑戦 100年続く雨の日のインフラを築く「アイカサ」

【スタートアップインタビュー】ビニール傘の利用が、日本を「世界一位の傘消費国」にしています。これまで私たち日本人が他に選択肢を持たずにビニール傘を躊躇なく購入していたのは、そのビニール傘が欲しかったからではなく、濡れない体験が欲しかっただけ。株式会社Nature Innovation Group代表の丸川 照司氏は、「傘をシェアする」という発想のなかった日本に、「アイカサ」という傘のシェアリングサービスを提供。デザイン性の高いお洒落な傘を前に「雨の日に少しでもハッピーになってもらえたら嬉しい」と語ってくれました。使い捨て傘ゼロのサスティナブルな社会へ向け挑戦を加速する「アイカサ」のサービスとは?今や30万人が登録するまでとなった事業展開のコツやマネタイズのポイントについてもお話を伺いました。 #NatureInnovationGroup #アイカサ #傘 #シェアリング #サスティナブル #SDGs #スタートアップ #Creww #大挑戦時代をつくる
Facebook コメント