12.8 C
Japan
木曜日, 11月 30, 2023

プログラム開催実績No1のオープンイノベーション支援サービスCrewwGrowthとは?

スタートアップが事業会社の経営資源を活用して事業加速でき、事業会社がスタートアップの先進的なアイデアやテクノロジーを借りることでイノベーションを生み出す仕組みとして、「オープンイノベーション支援サービス」を提供しているCrewwの執行役員 中島克也氏に、事業責任者から見たサービスの魅力と特徴を伺いました。

オープンイノベーション活動を誰もが自走できるように

ーサービスの特徴を教えてください。

オープンイノベーションプログラム開催実績No1の「ナンバーワン」と言われる通り、過去多くの企業のオープンイノベーションを支援してきました。そこで培ったCrewwのノウハウを2つの軸でサービスに落とし込んでいる点が特徴です。

1つは企業とスタートアップという生態系の全く違う2社間が共創を行う際に抑えるべき観点、つまずきやすい観点に対してどういうアクションを起こせば共創が円滑に進むのか、といったポイントをシステムの中で網羅しており、経験値が乏しい企業でも成功確度を高められるサービス設計になっている点です。

2つ目は、システム内だけではカバーできないポイントもカスタマーサクセス(CS)によるフォローを通じて、「経験値に左右されずより成功確度の高いスタートアップ共創を行うため」のノウハウを担保している点があります。

つまり過去9年間で蓄積されたCrewwのノウハウを1つ目のプロダクトにおける機能面、2つ目のCSによる人力でのフォーロー面の両軸で提供しているサービスです。

この仕組みを使って継続的にオープンイノベーションを行うことによって、組織としての再現性のある外部共創ノウハウを自社の中に担保することができるようになります。社内にノウハウを蓄積することで、オープンイノベーション活動を事業会社様は自走できるように成長できることも特徴だと思います。
Crewwとして日本のイノベーションエコシステムの加速のためにもやりたいことだったんです。

オープンイノベーション活動を利用企業さんが自走できるようにするためのサービスと言う点が特徴だと思います。

大手企業、中小企業、ベンチャー、大学など不特定多数のプレイヤーとの共創模索が目的で、かつ、そこで出会ったアイデアの種を自社内で具体化まで進められるノウハウを既に持っている企業様であれば、手軽な価格で有効に活用可能なビジネスマッチング系のツールや手法は相応にあるかと思います。

一方で私たちが提供しているCrewwGrowthはスタートアップに特化したプラットフォームになっており、「テクノロジービジネスに強いスタートアップとデジタル文脈での事業開発をしたい」、かつ、「中長期的に自社にノウハウを、貯めていきたい」と言う企業様であればピンポイントでお役に立てるツールになっています。

責任者イチオシ「CrewwGrowth」のここがすごい!

ー色々なオープンイノベーションを支援するサービスが市場にある中、事業責任者の中島さんが「ここすごい」というポイントを教えてください。

中島:自分達がこだわっていて、開催企業の皆様からも評価頂いている箇所という意味では、サービスコンセプト自体がかなり尖っている事でしょうか。

具体的には「我々が継続的に支援するという位置付けではなく、利用企業様が自走してオープンイノベーションを実施できる様になること」に重きを置いたサービスを提供しています。

前述したサービスの特徴とも関連しますが、どうしても俗人化・ブラックボックス化しやすい自社の事業開発テーマにおいて、「勘に頼らないオープンイノベーション活動ができる状態をいかに作るか」にフォーカスしたサービス設計になっている点は、Creww Growthならではのウリではないかと思います。

過去積み上げてきた多くの実績があるからこそではありますが、ありがたい事に企業様の本気度の高さを含めて、多くのスタートアップ企業から支持を頂けているプラットフォームとなっている点です。

これはサービスを導入頂く企業様にもオンボーディング(※)フェーズでのカスタマーサクセスチームのフォローを通じて、スタートアップレディーの状態を作っている事。また、スタートアップ支援をする弊社もスタートアップという独特の立ち位置など、双方にとってウィンウィンになれる状況を作る事にこだわっている運営スタンスによる所が大きいのではないかと思います。

※オンボーディングとは:on-boardingとは、「船や飛行機などに乗って」という意味の「on-board」から派生した言葉です。船や飛行機などに新しく乗り込んできた同乗者が、早期に活躍できるように必要なサポートを提供することを指します。近年、教育・育成プログラムの1つとして提供する早期戦力化の意味合いで使われています。Crewwでは、プログラム開始時に事業化の確率を上げるため、サービス導入企業様に「オンボードミーティング」を実施しています。

勘に頼らないオープンイノベーション活動を

ー勘に頼らないオープンイノベーション活動を大切にしていきたいと言う想いの表れとして、直近でも「ドキュメント機能」と言う新たな機能の提供を始めたと聞きましたが、具体的に勘に頼らないオープンイノベーション活動とはどんなものなのでしょうか?

中島:先ほどお伝えしたとおり、極力属人化やブラックボックス化せず、組織としての事業開発ノウハウの蓄積ができている状態のことです。
そもそもなんでこの機能を作ったのかというと、オープンイノベーションを行っている今までご一緒したどの企業様からも真っ先に出てくる自社の悩みが、実はこの話に繋がっていってます。Crewwには約250社と言う圧倒的な数のアクセラレータプログラムを支援してきたわけですが、その中で「事業開発分野における御社の一番の悩みは何ですか」っていう質問した時に真っ先に出てくるのが、「このテーマ(オープンイノベーション活動)は組織や社内で全くノウハウがたまらないんだよね」と言う悩みなんです。

どうしてもこの種の事業開発などの活動はいろんなプロジェクトや案件が人に紐付いて走っていきがちなので、それこそ進捗状況の把握ひとつとっても、未だにexcelで管理してますとか、あとは社内で人事異動が起きるたびにせっかく貯めた過去のノウハウが、都度ゼロリセットされてしまう、と言うようなことが、往々にして起こりがちだというお話は、よく伺っていました。

本来事業開発というテーマは継続性とか連続性を前提に、過去の改善点を紐解き次の活動にしっかりと繋げていくサイクルまでを作る事で、初めて中長期の成果に繋げられるような活動だと思うんです。

にもかかわらず組織としてもナレッジをしっかり作れている事業会社って過去我々がご一緒したに230社以上の企業様の中でも、実はほとんどいらっしゃらないっていう実情がありました。

なので、逆に言うと過去の取り組みというものをシステムの中で蓄積をして行って、常に可視化したうえで分析ができる状態。例えば自社がうまくいく傾向だったりとか逆に言うと自社がつまづく時の傾向があると思うんですが、そういったものをしっかりと可視化して次の活動に生かすことができればさっき言ったような勘に頼らない再現性のある事業開発ができるのではないか、と言うことで作ったと言うのが背景です。

結局オープンイノベーション活動を行ったはいいけど一過性のイベントで終わってしまって点ではなく線の活動として精度を上げていけるようなオープンイノベーションの活動につなげられてないと言う話はよく聞きますね。
一回だけアクセラレータープログラムを行ってその後、何もオープンイノベーションがうまく行かず先入観を持ってしまっているというケースはありますね。

つまり、「自社のその時々に合ったオープンイノベーションの活動がちゃんとできてない」と言うのが多い悩みなんです。よく営業場面などで「売り上げいくらぐらいの事業が過去に生まれたんですか」と聞かれるんですが、基本的にどの企業さんも1回目の取り組みで目に見える分かりやすい成果みたいなものは指標としては置いていないケースが多いです。

例えば、野球で言うと、まずは一回目って打席に立ってみてバットを振ってみるっていうところから始めますよね。その結果たまたま一本ヒット打ってましたと言うことはありえるかもしれませんが、そもそも1回の活動でホームランが打てるなんてまああったらすごいけど、まずないですよね。
なので、まず一回打席に立ってバットの打ち方を覚えた上で2回目に今度はヒットを量産するみたいな体制を作っていって、3回目にホームランを打てるような活動にして行くような、本来は多分そういう段階みたいなものが必要な活動だと思うんです。

それがちゃんと自社の今のフェーズを踏まえて活動設計ができていないみたいなケースは割と多いのかなと思っています。
ただそれを持って、1回目の打席からホームラン打てなかったから「オープンイノベーションの新規事業創出はうまくいかないよね」と思い込んでしまうケースが結構ネガティブなパターンとしては見られるのではないでしょうか。

なので、今回話に出た「ドキュメント機能」にせよ、自社が今のフェーズにあった成果をしっかりと紐解き設計をした上で、継続的なイノベーション創出を行なっていく事をサポートする機能なんです。
さらに、オンボーディングでも自社にあった今回のプログラムにおけるゴールっていう話と会社として目指すゴールを一旦仮置きで作って進めています。

伴走型のオープンイノベーションプラットフォーム

Crewwはクラウド型のプラットフォームとしてサービスを提供し、オープンイノベーションを支援していますがただのシステムではなくて今までの開催実績からくるノウハウが詰まっていることで、Crewwの強みでもある伴走力が詰まっているプラットフォームになってると思いますが、伴走するプラットフォームというのは実際どういう物なのでしょうか?

中島:伴走という表現を聞くとどうしてもコンサルティングの様な物をイメージされると思うので、「伴走型のプラットフォームってなに??」と思われるかもしれません…笑
前提として、我々はスタートアップに特化した潤沢なプラットフォームを持っています。
それに加えて前述した通り、過去培ったCrewwのノウハウを単純に人力で提供しますという話ではなく、プロダクトとCSの両軸で担保しながら利用企業様が精度の高い事業開発活動を自社単独で実施できる状態をゴールにしたサービス提供を行っています。
これをもって「伴走力」と表現しています。

ーCrewwのサービスが事業化に強いと言うのが特徴だと思うんですが、何故なのでしょうか?

スタートアップと事業会社という異なる2者間が出会った後にどんな項目をどんな観点でどうコミュニケーションをとっていくことでより確度の高い事業案に昇華できるのかっていうところをちゃんとサポートの中で担保してるからだと思います。
加えて、これは抽象的な表現になりますが過去最大のプログラム開催実績があって多くの事業化実績もあることでスターアップからの熱量も高く、コミット度合いが高いスタートアップがエントリーしてくれる。
この二つが結構大きいと思います。
要はいいパートナーと出会った後の組み立て方の道筋があるかないかみたいなことです。

企業のフェーズに応じて継続的なイノベーションを支える3つのプラン

投資額を抑えながらスタートアップコミュニティを活用し継続的なデジタル文脈での共創パートナー探索をしたい企業向けの「ベーシックプラン」、点ではなく線の取り組みとして再現性のあるノウハウ構築によりフォーカスをしたい企業向けの「プログラム+(プラス)」、カスタマイズ要素を含め1度の取り組みでより精度の高いアウトプットを目指したい企業様向けの「フルサポートプラン」という形で、過去の経験を基に検討企業様が主な検討軸としてフォーカスをされる点を網羅したプランをご提供しています。

ーCrewwのオープンイノベーション支援サービスのあゆみ

オープンイノベーションはかつて「Crewwコラボ」と言う伴走型のサービスだったのが、現在のクラウド型になった背景を改めて教えてもらえますか?

結論としてはそもそも僕らが最上段に掲げているのは「大挑戦時代をつくる。」ということでして、やりたいのはオープンイノベーションのコンサルではないんです。過去、150~160社ぐらいの直営型のハンズオンプログラムを運営していた際はオープンイノベーションという活動がちょうど当時ブームだったんですが、それ見てる時に僕が結構思ってたのが、やっぱり能動的にこういう外部共創ができる人達って豊富な資金や人的リソースを持っている一部上場企業でしかこういう取り組みって費用的にもやれない状況になってしまっているなという課題感がすごいあったんです。

本来こういった共創を通じた成長機会の創出を求めてる人は本当はもっといっぱいいるはずで、例えば事業規模の話で言うと大手企業だけはなくて中堅中小企業とかもそうですし、都内だけではなく地方にもニーズがあると思ったんですよ。

そういった意味で、本来はもっと成長機会を享受できる世界観を我々の会社として掲げているビジョンを踏まえると作るべきで、それが作れるのは過去(当時)150~160回のオープンイノベーション支援を行ってきて、一定のノウハウを持ってる我々Crewwだけだよね、という発想から僕らが過去培ったノウハウをクラウドに落とし込み費用をグッと下げることで、今までこういうオープンイノベーションの取り組みを能動的にやりたくても出来なかった企業にも成長機会を享受できるような世界観を作りたいというところから、CrewwGrowthと言うサービスに今シフトしてます。

Facebook コメント
PORT編集部https://port.creww.me/
PORT by Crewwは、Creww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。

Featured

【安藤ハザマ × Cube Earth】日米特許技術で世界の都市OSにイノベーションを起こす

【Creww Growth活用協業事例インタビュー】安藤ハザマは、2022年度のアクセラレータープログラム「安藤ハザマ 新規事業共創プログラム2022」で、米国と日本で特許を取得している地理情報システムのプラットフォーム「Cube Earth」を活用し、自治体へ「スマート防災システム」を提供しているスタートアップ企業 「Cube Earth」を採択。自治体危機管理のDX化の一環として、防災システムやスマートシティ、ドローン、デジタルツインのシステムなど、次世代の社会インフラ基盤を開発するスタートアップだ。具体的にどのような取り組みを進めているのか。安藤ハザマ 経営戦略本部イノベーション部副部長の堀井浩之氏と、Cube Earth代表取締役会長の阿藻成彦氏、代表取締役社長の武田全史氏に話を伺った。

【三機工業 × スタートアップ】選ばれ続ける会社になる|スタートアップとの共創に挑む新しい歩み

【Creww Growth活用協業事例インタビュー】2025年に創立100周年を迎える三機工業株式会社は、2050年ビジョンに掲げた「選ばれ続ける」企業になるため、コア事業の強化や三機ブランドの向上に努めると同時に、会社の「信頼」を高める新施策も積極的に推進しています。 そこで、新たな取り組みの1つとして、「SANKI オープンイノベーションプログラム2023」に挑戦。初めてのアクセラレータープログラムに挑むファシリティシステム事業部 佐々木 宏之氏、経営企画室 経営企画部 石綿 央氏、 徳田 直也氏に、それぞれの立場から率直な想いを伺いました。

【安藤ハザマ × エアデジタル × 久喜市】デジタルスポーツで健康寿命の延伸に挑む!

【Creww Growth活用協業事例インタビュー】オープンイノベーションによる新規事業創出を推進している総合建設会社の安藤ハザマは、2022年度のアクセラレータープログラム「安藤ハザマ 新規事業共創プログラム2022」でデジタルスポーツ空間開発やデジタルスポーツフィールドの運営を手掛けるエアデジタル株式会社を採択した。 その後、安藤ハザマ、エアデジタル、埼玉県久喜市の3者で連携協定を締結し、久喜市内のショッピングモール施設「アリオ鷲宮」に出店している国内最大級のデジタルスポーツクラブ「スポーツ60&スマート」で協業を進めている。具体的にどのような取り組みを行なっているのか。 安藤ハザマの本社経営戦略本部イノベーション部担当課長・榊原翼氏と、エアデジタル代表取締役・前田相伯氏、久喜市役所 健康スポーツ部スポーツ振興課所属・金澤剛史氏に話を伺った。

【スタートアップ募集】地域の健康をケア|新規事業で地域に根差した未来のアイセイ薬局へ

【スタートアップ募集】アイセイ薬局は、全国に400店舗を超える調剤薬局を展開しています。まもなく創業40周年を迎える今、次なる事業の柱を求めてアクセラレータープログラムに挑戦!地域の人々に必要とされる薬局を目指し、新規事業創出の可能性を模索します。本インタビューでは、アイセイ薬局がなぜ今スタートアップとのオープンイノベーションに挑むのか、株式会社アイセイ薬局 事業企画部部長の堀浩之氏に話を伺いました。
Facebook コメント
jaJA