12.8 C
Japan
土曜日, 4月 10, 2021

製造業のデジタルトランスフォーメーション実現のためにスタートアップが果たす役割とは

日本でのデジタルトランスフォーメーションは遅れをとっており、その推進が急がれています。
とりわけテクノロジーの進化で新しい製品やサービスが誕生している製造業の分野では、デジタル技術を取り入れていくことが急務。製造業のデジタルトランスフォーメーションを実現するためには、新しい価値を生み出せるスタートアップとの連携も視野に入れてみるのもひとつの方法です。
この記事では、製造業のデジタルトランスフォーメーション実現のためにスタートアップはどのような役割を果たすのかについて考察します。スタートアップとの連携事例も紹介しましょう。

デジタルトランスフォーメーションとは

そもそも、デジタルトランスフォーメーションとはどのようなものでしょうか?ここで簡単に確認しておきましょう。

デジタル技術を活用してビジネスモデルを改革

デジタルトランスフォーメーションとは、デジタル技術により業務や社会を変革させること。デジタルトランスフォーメーションにより 新たな事業を展開することでコストを削減し、働き方や社会そのものを改革しようとする施策です。

デジタルトランスフォーメーションは人々の生活をより良いものへと変え、既存の価値観や枠組みを根底から覆し、革新的なイノベーションをもたらします。

デジタルトランスフォーメーションの現状

日本企業のデジタルトランスフォーメーションは、海外に大きく遅れをとっているのが現状です。日本企業のIT投資のうち8割は既存システムの維持管理に向けられているという報告もあり、新規開発に消極的といえるでしょう。

デジタル技術導入の重要性は認識しながらも明確なビジョンが持てず、現場で推進する人材も不足しています。とりわけ製造業は環境の変化に対応しきれていない企業も多く、多くの課題を抱えているというのが実情です。

経済産業省は2018年に「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」をまとめ、デジタルトランスフォーメーションの必要性を訴えています。

ガイドラインでは、あらゆる産業で新たなデジタル技術を利用したビジネスモデルを展開する新規参入者が登場し、ゲームチェンジが起きつつあることを指摘。企業は競争力の維持や強化のために、デジタルトランスフォーメーションを速かに進めることが課題だとしています。

2025年までの刷新が課題

経済産業省はさらに、業界を横断するデジタルトランスフォーメーションの仕組みを実現するために、国の支援が必要であることを強調。

さらに、2025年にシステムの刷新を行えなかった場合、システムの維持管理費が高額化して技術的負債を抱えるなど、多くのリスクがあることを警告しています。 いわゆる「2025年の崖」と言われているものです。

デジタルトランスフォーメーションを推進するスタートアップ

デジタル化に遅れをとりながらも古いシステムを変えられない現状を打開するには、外部からの改革を積極的に取り入れる必要があります。

新しい価値を生み出すスタートアップとの協業は、デジタルトランスフォーメーションの推進を加速させる契機になるでしょう。

デジタルトランスフォーメーションに取り組むスタートアップの事例

企業のデジタルトランスフォーメーションに取り組むスタートアップは数多く、これまでたくさんのデジタル化を成功させてきました。取り組みの事例を見ていきましょう。

製造業との連携

製造業はスタートアップとの連携で、作業の効率化や自社の持つ技術から新しい価値を生み出すことが可能です。

製造業のデジタルトランスフォーメーションに取り組むスタートアップもたくさんあり、連携してデジタル化を成功させている例も多く見られます。

課題を抱える製造業

近年、IoT(モノのインターネット化)やAI(人工知能)などのテクノロジーが進化し、製造業の競争環境も変化しています。

デジタル技術を導入して生産性の向上を図ることが必須となっていますが、思うように普及が進まないのが実情です。

ものづくりの現場では古いシステムが定着しており、急激な変化に対応できないというのが大きな原因のひとつ。特に中小企業では、コストのかかる新しいシステムの導入に消極的という事情もあります。

製造業と連携したスタートアップの事例

TRINUS

TRINUSはものづくりや商品開発をデジタルトランスフォーメーションするスタートアップです。
技術・素材・知財など企業に眠るリソースを自社サイトに公開し、世界中に登録する4,000名以上のクリエイターから型破りなデザインを集め、これまでのアナログな商品開発プロセスがデジタルに推進できるようになります。

廃棄古紙が主原料の技術を持つ企業と連携した事例では、プロジェクトを募集してアイディアを収集し、花色鉛筆という商品が製品化されました。日本を代表するサクラ、桔梗、タンポポなどの花の色と形を持ち、削るとまるで花びらとなるという他にはない商品です。今では全世界で販売されるヒット商品になっています。

キャディ

キャディはイノベーションの進まない部品調達の分野から、製造業のDXを推進するスタートアップです。特注加工品の発注者と全国の加工工場をテクノロジーでつなぐ、日本初の受発注サービスを開発。メーカーの持つ図面データを解析して瞬時に見積を提供できるシステムです。

パートナーとなってデジタルトランスフォーメーションを成功させた企業は多く、株式会社ヒガシヤマはシステム改革で年900万円以上の利益改善を達成。株式会社MAは取引を複数業界に分散し、理想的なポートフォリオを実現しています。

スタートアップとの連携でデジタルトランスフォーメーションを推進しよう

経産省が警告する「2025年の崖」まで時間は限られており、デジタルトランスフォーメーションの推進が急がれています。激しく変化する社会の波に乗るためにも、スタートアップとの連携も模索しながらデジタルトランスフォーメーションを成功させましょう。

Facebook コメント
PORT編集部https://port.creww.me/
PORT by Crewwは、Creww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。
- Advertisment -
- Advertisment -

Featured

まだ世の中にない新たな体験価値を創出する、「香り噴霧器」の製品化を目指す|アネスト岩田のオープンイノベーション

自動販売機から美味しそうなコーヒーの香りが漂ってきたら、新しい購入体験にならないだろうか――。スタートアップとの協業により、既存技術を生かした“飛び地”の新規事業創出に取り組んでいる、アネスト岩田。 そんな同社が2020年から導入したアクセラレータープログラムで、香り空間演出・プロデュース事業を展開するスタートアップ「SceneryScent」との協業を進めているのは、発電システムチームの和泉孝明氏です。具体的に、どのような挑戦をしているのかを伺いました。 #アネスト岩田 #オープンイノベーション #アクセラレータープログラム #Creww #大挑戦時代をつくる

協業で四角い頭を丸くする。既存事業の「飛び地」を狙った新規事業を形にしたい|アネスト岩田のオープンイノベーション

【イントレプレナーインタビュー】 日本の塗装用機械器具や空気圧縮機を90年以上リードし続けてきたアネスト岩田。そんな同社が、2020年から初めて導入したのがCreww(クルー)のアクセラレータープログラムです。 今回はスポーツ領域のスタートアップ「KuruSPO(クルスポ)」との協業を進めている、デジタルマーケティングチームの小針一晃氏にお話を聞きました。

【スタートアップスタジオ】大企業から4人のスタートアップへ転身ー「自分の時間をどこに投資したほうがいいか考える」

【スタートアップスタジオ】 Crewwが運営するスタートアップスタジオ「STARTUP STUDIO by Creww」の各プロジェクトには、ファウンダー(創業者)だけではなく、一緒にビジネスを加速させるための重要なメンバーたちがいます。確かな熱意と覚悟をもってジョインしているメンバーインタビュー連載第1弾は、スタートアップスタジオをきっかけに大企業からスタートアップへ転身した小栗さんにお話を伺いました。 #スタートアップスタジオ #インキュベーションプログラム #GiverGiver #大挑戦時代をつくる #Creww

【新規事業インタビューvol.7】ウェビナーをもっと効率的に。もっと出会いの場を。新しいイベント管理ツール – Connelva

【スタートアップスタジオ】「STARTUP STUDIO by Creww」は、“本業を退職せず”事業を実現できる、個人を主体としたインキュベーションプログラムです。プログラム運営担当の寺田が”社会を変える挑戦”に挑む新規事業開発について紹介するインタビュー第7弾ー。今回は「コネルバ」ファウンダーのせきともさんにお話を伺いました。 #STARTUP STUDIO by Creww #コネルバファウンダー/せきとも氏インタビュー #Creww #大挑戦時代をつくる
Facebook コメント