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火曜日, 11月 24, 2020

浜松市が仕掛けるオープンイノベーション|ものづくり×ベンチャーによるイノベーションの創出

Crewwと浜松市が2020の夏より開始した自治体オープンイノベーション「浜松アクセラレーター2020」。浜松市がオープンイノベーションを実施するに至った目的とは。また浜松市がアクセラレータープログラムの開催をきっかけに描く本市の未来像について、浜松市産業部次長 兼 産業振興課長の江馬氏と浜松市産業部産業振興課ベンチャー支援グループの杉浦氏にお話を伺った。

浜松市がオープンイノベーションに挑戦する目的とは

−自治体として浜松市がオープンイノベーションに挑戦する目的について教えてください。

江馬:「浜松アクセラレーター2020」のプログラムの目的は、市内のモノづくり企業の技術と全国のベンチャー企業の革新的な技術やアイデアの融合により、イノベーションのモデル事例を創出するということにあります。「浜松アクセラレーター2020」は、本市として初めて実施する取組みです。

浜松市の経済を支えた製造業はCASEやMaaSに代表されるような技術革新と少子高齢化による構造的な労働不足、特に昨今は新型コロナの感染症の影響など、あらゆる要因に左右される環境となっています。
そうした環境下において、事業者が自ら考え、付加価値のある製品を開発し市場を開拓する力を身に付け、企業の「稼ぐ力」を向上させることが重要であると考えています。製造事業者の皆様が蓄積した高い技術力とノウハウ、また、自社で抱える課題などをオープンイノベーションの手法を用い、新事業の創出や自社課題の解決に繋げていただければと思います。

ものづくりのまち浜松の地を、再び「やらまいか精神」で溢れさせたい

−浜松市はどのような特性を持っている自治体なのでしょうか。またスタートアップ支援をすることとなった背景について教えてください。

杉浦: 浜松市は産業別従事者割合では、第2次産業が34.4%を占め、全国平均と比較しても、ものづくりの街であるという特徴があります。
本市の気風を表現する言葉として「やらまいか精神」があります。これは、新しいことに果敢にチャレンジする精神を表現しています。本市は「やらまいか精神」を合言葉に、音楽や楽器、自動車産業、光・電子産業など世界を代表する企業を輩出し、製造業の成長により発展をしてきた産業都市です。

しかし、近年、廃業率が開業率を上回る状況が続いています。「これでは、“やめまいか”の街じゃないか!」と表現をされる方もおり、懸念をしている状況です。

本市の製造品等出荷額は、輸送用機器関連が4割以上を占める構成となっています。製造品等出荷額の推移では、平成19年をピークにリーマンショック前の水準を取り戻していない状況が続いています。
現在、輸送用機器関連産業は、CASEやMaaSに代表されるような大変革期を迎えています。特に、電動化によって部品点数が大幅に削減されることが予想されており、ガソリン車のエンジン周りの金属部品加工を得意とする企業集積が特徴である本市にとって、輸送用機器関連産業のサプライチェーンへの大きな影響が想定され、本市経済の屋台骨が揺らぐ可能性があります。

一方で、本市ではベンチャービジネスを起こしやすい環境を整えて、この地が再び起業家精神に溢れるように盛り上げていく、浜松バレー構想を掲げております。本市スタートアップ支援の取り組みが国から認められ、7月14日、内閣府より、「スタートアップエコシステム グローバル拠点都市」として、全国の4拠点のうちの一つに、愛知県・名古屋市と共に選定をされました。

本市の強みであるものづくり企業の高い技術力とベンチャー企業の革新的なアイデアや技術力が加わることで、輸送用機器関連に次ぐ新たな産業のタネが次々と生み出されていくエコシステムの構築を目指し、国からのバックアップを受けながら、取り組みをさらに加速させていきます。

ものづくり×ベンチャーによるイノベーションの創出

−浜松アクセラレーター2020開催に向けての意気込みなどをお聞かせください。

浜松アクセラレーターは、オープンイノベーションの手法を用いて、Creww(クルー)によるハンズオン支援を受けながら、市内企業とベンチャー企業の革新的な技術やアイデアの融合により、市内企業の新事業の創出や自社課題の解決に繋げる取組です。輸送用機器に次ぐ、新たな産業のタネを生み出すきっかけになる取組になればと考えています。

高い技術力を持つモノづくり企業が集積する浜松地域の中でも、特に成長意欲が高く、ベンチャー企業との協業により、新規事業の創出や自社課題の解決に繋げる、強い意志を持つ市内企業にエントリーいただきました。革新的なアイデアや技術力を持つ、ベンチャー企業の皆様のご応募をお待ちしております。

ものづくり企業4社と共に革新的ビジネスを共創可能なスタートアップを10月26日より大募集!

浜松市はヤマハ、スズキ、ホンダ、カワイなど、世界に名だたるグローバル企業を輩出し、高い技術力を蓄積したものづくり企業が集積する産業都市です。

この度、新規事業創出の強い意志と優れた技術力・製品を持つものづくり企業4社「株式会社エヌエスティー」「株式会社エフ・シー・シー」「SHODA株式会社」「テイボー株式会社」が本プログラムに参加をして開催します。浜松企業4社の優れた技術や製品などの経営資源と全国のスタートアップ企業の革新的な技術やアイデアを掛け合わせ、浜松企業の新たな事業創出を促進し、イノベーションエコシステムの構築を目指します。

浜松市とCrewwによるオープンイノベーションプログラム 『浜松アクセラレーター2020』が10月26日より開始

2020年10月26日
PORT編集部https://port.creww.me/
PORT by Crewwは、Creww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。
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