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木曜日, 10月 6, 2022

目先の成果ではなく、5年10年先の未来のタネをオープンイノベーションで創り出す!|富士古河E&C

「信頼し合い、共に成長し、未来を創る」をブランドステートメントに掲げ、電気・計装、空調、建築、送電、情報通信など幅広い技術力で、社会インフラを支えている総合設備企業の富士古河E&C株式会社。2009年、それぞれに異なる強みを持つ3社が合併して誕生しました。そんな同社は今回、全社をあげてアクセラレータプログラムに取り組むことを決定しました。建設業界や社会インフラを取り巻くさまざまな課題を解決できる、新たな事業の柱を生み出すには、同社にない技術力や発想を持つスタートアップ企業との協業が不可欠だと考えています。そこで、同社の事業や解決したい課題、今回の取り組みに対する思い等について、取締役執行役員 工事技術本部長の垰(たお) 篤典氏に話を聞きました。

2009年、3社合併によって誕生した「総合設備企業」

―富士古河E&Cの事業内容について教えてください。

富士古河E&Cは、2009年10月に母体となる 富士電機グループと古河電気工業グループの設備工事会社の3社、「富士電機E&C、富士電機総設および古河総合設備」が合併して誕生しました。「信頼し合い、共に成長し、未来を創る」をブランドステートメントに掲げ、さまざまな設備工事を通してお客様や社会に貢献しています。

主な事業は、「プラント設備工事」「空調設備工事」「内線電気工事/建築・土木工事」「電力送電工事/情報通信工事」「海外工事」の5つ。

「プラント設備工事」は、上下水道などの公共施設を支える社会インフラ工事や、鉄鋼、製紙、石油化学などの産業プラントにかかわる産業システム工事、火力・水力・原子力発電などの電力設備工事や機械据付工事などを担っています。

「空調設備工事」は、工場やデータセンター、研究施設からオフィスビル、病院、学校、ホテルなど、さまざまな施設に応じた空調・衛生設備の設計・施工を実施。「内線電気工事/建築・土木工事」は、官公庁施設や工場、オフィスビル、マンションなどにおける電気設備や太陽光発電設備の設計・施工、建物の新築・リニューアル工事などを行っています。

「電力送電工事/情報通信工事」は、鉄塔による架空送電から地中送電の設計・施工、また高速・大容量化が進む情報インフラ設備や高速道路の通信設備などの設計・施工を行っています。

「海外工事」は、それらの技術力や経験・ノウハウをベースに、東南アジアを中心にプラント電気・機械・建設工事の設計・施工をワンストップで提供しています。3社が合併したことで、技術力も実績も多くなり、多くの強みを持つ総合設備企業となりました。

解決すべきさまざまな社会問題や課題は、スタートアップとの協業で新規事業の足がかりを探したい

―今回は、どのような課題・背景から、アクセラレータプログラムを導入するに至ったのでしょうか。

2023年に富士古河E&Cが創業100周年を迎えるにあたり、2023年度を最終年度とした中期経営計画において、2023年度の連結売上高1000億円を目指しています。富士古河E&Cは3社の統合以来、継続的に過去最高業績を更新し続け、事業規模が拡大してきましたが、今後の市場環境が不透明な状況から、目標達成は容易ではないと思われます。

そこで、2019年度に研究開発推進の基盤を整備して、新規開発テーマを起案しやすい仕組みを再構築し、事業部からの主体的な起案を目指して来ましたが、社内からはなかなか積極的な声が挙がってきませんでした。というのも、これは建設業界全体の課題とも言えるのですが、東京オリンピック等を含めた好景気の状況によって多忙を極めていたため、新しい取り組みができるのかという不安があったからです。

ただ、外注工事取引先も含めて高齢化が進んでいますし、人材不足の課題もあります。そこで、富士古河E&Cでは、業界に先駆けてオープンイノベーションで新規事業を創出し、数多ある社会課題の解決につなげようと判断しました。

―新しい取り組みを始めることに対して、社内から反対の声等はありませんでしたか?

不安の声はあっても、反対意見は出ていません。なぜなら、エネルギー問題や省力化・効率化、高齢化問題、人手不足問題、設備の老朽化、感染症対策、自然災害対策など、建設業界が解決すべき課題はたくさんあり、それが共通認識になっているからです。

社会に必要不可欠なインフラを設計・施工している企業だからこそ、我々には思いつかないスタートアップのアイデアや技術力を組み合わせることで、今後5年、10年先の新しい事業の柱を作っていきたい。社内のリソースだけでは開発テーマが積極的に出てこないため、スタートアップの皆さんからさまざまな意見や提案をいただくことで、会社や業界、社会を変えていく起爆剤にしたいと考えています。

また、オープンイノベーション自体が初めての取り組みにはなりますが、経営陣から新人まで全員が同じ方向を向き、イノベーションに対する意識改革と風土改革を推進しているのでご安心ください。そのための社内の見える化も進めているところです。

目先の成果ではなく、5年10年先の未来を、共に創りたい

―スタートアップに期待していることを教えてください。また、どのようなスタートアップと協業したいとお考えでしょうか?

期待しているのは、社内だけでは思いつかないような、既存の技術を生かした新規事業の足がかりを見つけること。また、先進的なスタートアップと協業し、新しい考え方や価値観を社内のメンバーに浸透させることで、新しい事業を生み出せる企業へと進化し、未来につなげたいと考えています。

また、今回は目先の成果ではなく、長期的な視点で新たな事業の柱を作りたいと考えているので、スタートアップとは業務提携や出資など、さまざまな選択肢を用意して柔軟に協業したいと思っています。

組みたいスタートアップに関しては、たとえば省力化施工や効率化に関するテーマなら、ロボットやAI、IoTなどの技術力を持つスタートアップとの協業をイメージできますが、我々が想像できていないテクノロジーやアイデアを持つ方との協業も検討したいので、興味を持っていただいたスタートアップの皆様には、幅広く提案いただけると嬉しいです。

いずれにしても、既存事業が対応できる領域での新しい取り組み、もしくは既存の技術と協業できる領域であれば、どのような強みを持つスタートアップでも構いません。ぜひ我々が持つさまざまなアセットと、スタートアップ独自の提案内容を融合させ、社会に貢献できる事業を作りませんか。共に継続した成長を実現させ、後世により良い未来を残していくために。たくさんのご提案をお待ちしています。

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