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水曜日, 8月 10, 2022

視界の確保が安全性を向上:ボッシュ、革新的なサンバイザーを開発

ボッシュの新しいバーチャルバイザーがドライバーの安全性と快適性を大きく改善する。1枚の透明な液晶ディスプレイパネル、ドライバーに向けられた人工知能(AI)顔検出機能付きカメラ、およびトラッキングソフトウェアを内蔵する バーチャルバイザーは、CES 2020 イノベーションアワードにおいてベストオブイノベーションを受賞した。

ファーミントンヒルズ(ミシガン州) – ボッシュは、ドライバーの安全性と快適性を考え続ける中で、忘れられがちなインテリアコンポーネントであるサンバイザーに注目した。太陽の光は一時的に目が見えない状況を生み出すこともあり、他の天候条件と比較すると約2倍の自動車事故を誘発している。高速道路安全局によれば、太陽のまぶしさに起因する自動車事故は、年間数千件発生していると報告されている。また、別の調査報告書では、強い日光の下では、自動車事故の危険性が通常の条件よりも16%高くなることが示されている。これまでのサンバイザーでは、この懸念に十分には対応できていない。日光の一部が目に入らないように遮ることは出来るものの、同時に視界の一部までも遮ってしまっていたのである。

ボッシュが提供する革新的なバーチャルバイザーは、透明な液晶ディスプレイとカメラで構成され、従来の自動車用サンバイザーの常識を変えるものとなった。100年の時を経て再考されたバイザーは、インテリジェントなアルゴリズムを用いて太陽のまぶしさを判断して遮断しながら、ドライバーの前方の視界は遮ることがない。

多くのドライバーは、バイザーコンポーネントが危険な運転につながる太陽からのまぶしい光を避けるには不十分であると認識しています。とりわけ、夜明けと夕暮れ時にドライバーの視力を大幅に減退させることがあります」と、ボッシュのカー マルチメディア事業部長のSteffen Bernsは述べている。「シンプルなイノベーションの組み合わせが、最大の効果をもたらします。バーチャルバイザーは、ドライバーの視界を変えるのです」と述べた 。

ラスベガスで開催されるCES 2020において初公開されるバーチャルバイザーは、28の分野を対象としたコンペティションにおいてCESイノベーションアワードを受賞した。バーチャルバイザーはまた、車載エンターテインメントおよび安全性部門において、デザイナー、エンジニアおよびテクノロジー関連メディアのメンバーで構成される審査員から最高得点を獲得し、ベストオブイノベーションも受賞している。

未来にふさわしいサンバイザー

バーチャルバイザーは、液晶ディスプレイパネルとドライバーまたは乗員をモニターするカメラとを結び付け、太陽がドライバーの顔に落とす影を追跡する。システムは人工知能(AI)を使って、ドライバーに向けられたカメラの画像に基づきドライバーの位置を特定。また、AIを活用して目、鼻、口を含む顔の特徴的な要素を判定することで、顔の上の影を識別することができる。アルゴリズムがドライバーの視界を分析し、ディスプレイ上でドライバーの目に光が届く部分のみを暗くするのである。ディスプレイの残りの部分は透明なままで、ドライバーの視界を大きく遮ることはない。

「開発の初期段階に、ユーザーが従来のサンバイザーを使用するにあたり、常に目に影が落ちるように調整していることに気づきました」と、ボッシュ北米法人のテクニカルエキスパートを務め、バーチャルバイザーの共同開発者の1人であるJason Zinkは述べている。「この気付きはとても大きく、製品コンセプトの簡素化と、テクノロジーデザインの加速に繋がりました」。

液晶技術の独創的な利用により特定の光源を遮断することで、危険をもたらす太陽のまぶしさ、ドライバーの不快感および事故のリスクを減らし、同時にドライバーの視認性、快適性および安全性を向上させる。

リサイクルボックスからのイノベーション

バーチャルバイザーは、アイデアとコンセプトの段階からテストとプロトタイプに至るまで、ボッシュに根付くイノベーション文化であるボトムアップソリューションが原動力となっている。ボッシュでは、新しいアイデアの顧客へのメリット、市場潜在力および実現可能性を確認するためにリーンスタートアップの手法を取ることが奨励されており、それをベースにして、従業員同士による検証、開発の承認という段階に移行する。

「私たちは、従業員に自ら舵を握らせ権限を持たせることを重視する文化を築いています」と、ボッシュ北米法人社長のMike Mansuettiは述べている。バーチャルバイザーは、ボッシュの社内イノベーション活動の一環として北米のチームによって開発された。「私たちは、グローバル規模でテクノロジーを提供するリーディングカンパニーとして、イノベーションがどこからでも生まれる可能性があることを理解しており、その成長を見たいと願っています」。

Zinkをリーダーとする3人のパワートレインエンジニアのグループは、プロジェクトコンセプトに対する社内からの資金調達に向けて、自由時間にバーチャルバイザーのアイデアを発展させたプロトタイプを制作した。

「多くの初期段階のアイデアがそうであるように、私たちは、限られた資金とリソースで取り組みを開始しました」と、Zinkは語っている。「コンセプトのピッチに用いた最初のプロトタイプには、リサイクルボックスから回収した古い液晶ディスプレイモニターを活用しました」。

バーチャルバイザーチームは、資金調達と製品の追加バージョン開発にあたり、ボッシュの経営幹部から助言を受けた。最終的に、この製品はボッシュのカー マルチメディア事業部に移管されている。

プレスリリース発表元企業:ボッシュ
配信元:PR TIMES
執筆
PORT編集部 
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