
菱機工業とUltimatrustの協業内容について
本プログラムでは、全国のスタートアップから、菱機工業グループが有する特徴的なリソースを活用した新規事業案を広く募り、その後約4ヶ月間におよぶ書類選考や1次、2次の選考プロセスを経て、当社とスタートアップのUltimatrustの協業に至りました。
菱機工業は、再生可能エネルギーの安定供給に貢献するために、太陽光発電所における主要設備であるPCSの故障予知システムの開発に取り組んできました。2021年7月より菱機工業で保有している太陽光発電所において、出力電流、EMI(電磁波)、温度、振動等のPCS周辺の環境を測定し、それらのデータを分析する実証実験を行ってきました。その結果、PCSが安定稼働しているかを判断するためのいくつかの特徴を把握することができました。
この結果を踏まえて、この度、AIによるPCS故障予知システムとして製品化されることが決定しました(注3、注4)。今後はさらにシステムの開発・製造を進め、複数の太陽光発電所への販売・導入を経て、多くのデータをAIに学習させることで、故障予知のAIモデルを強化していくとしています。
AIによるPCS故障予知システムによる予知保全ソリューションの必要性
2012年から始まった再生可能エネルギー固定価格買取制度の導入により太陽光発電所が爆発的に増加しました。太陽光発電所を構成する主要機器の中で、PCSの一般的な寿命は10年程度と言われています。このため、今後数年で故障時期を迎えるPCSが増加してくることが予想され、PCSの故障から復帰までの間、発電した電気の損失が懸念されます。
この懸念に対応するため、AIによるPCS故障予知システムが、PCSの故障気配を予知し、故障前に対応できるようになることで、PCSの故障から復帰までのリードタイムを最小化し発電量の最大化を支援します。菱機工業は、AIによるPCS故障予知システムによる予知保全ソリューションを多くの発電所へ展開することにより、発電事業者が抱える課題解決や再生可能エネルギーの普及に貢献していきます。
DBJについて
DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~金融フロンティアの弛まぬ開拓を通じて、お客様及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現します~」に基づき、今後も全国の自治体や地元企業に対し、スタートアップとの協業による新規事業創出支援プログラムを提案し、産業の活性化や新しい市場の育成に貢献していく方針です。
社名 | 株式会社日本政策投資銀行 |
設立 | 2008年10月1日 |
所在地 | 東京都千代田区大手町1丁目9番6号 大手町フィナンシャルシティ サウスタワー |
代表者 | 渡辺 一 |
事業概要 | ・出資・融資・債務保証等の業務を基本として、新金融技術を活用した業務を行う。 ・社債や長期借入金による資金調達に加え、国の財政投融資計画に基づく財政融資資金、政府保証債等の長期・安定的な資金調達を行う。 |
URL | https://www.dbj.jp |
(注1)北陸地域に拠点を置く企業2社(菱機工業株式会社・株式会社ビーイングホールディングス)が有する製品や情報、店舗網等の経営資源(リソース)と、スタートアップ(独自の技術やアイデアによって前例のないビジネスモデルを創造し、既存市場に挑戦する成長速度の速い企業。)の持つサービスやプロダクトを掛け合わせ、新規事業の創出を目指すプログラム。2020年9月23日から同年10月30日までスタートアップからの提案募集を行った。
特設応募WEBサイト: https://dbj.creww.me/hokuriku2020.html

(注2)医療施設、工場や商業施設、ビル等の空調・給排水・防災設備の企画から設計・施工・メンテナンス・改修までをワンストップで行っている。1930年に創業以来、ニーズの変化と共に業態を展開し、北陸・新潟を中心に日本海側No.1の施工実績を誇る。
コーポレートサイト: http://www.ryokikogyo.co.jp/index.html
(注3)菱機工業株式会社2022年5月12日プレスリリース「【新サービス】AIによるパワーコンディショナー故障予知システム製品化および今後の展開」http://www.ryokikogyo.co.jp/news/index_220512.html
(注4)Ultimatrust株式会社2022年5月12日プレスリリース:「Ultimatrust株式会社とRYOKI ENERGY株式会社の協業について」 https://ultimatrust.co.jp/news/wp/wp-content/uploads/2022/05/8972cef12f9d0ade0a22d8284a5e7575.pdf


