12.8 C
Japan
木曜日, 8月 13, 2020

テレビにイノベーションを起こせ – Meet the corporate vol. 03 – Meet 日本テレビ放送網

自社の有する経営資源や技術に頼るだけではなく、社外からの技術やアイデア、サービスを有効に活用し、革新的なマーケットを創造する「オープンイノベーション」。この市場を創ってきたパイオニアであるCrewwは、大企業が持つアセットとスタートアップの持つエッジの効いたアイディアを組み合わせることで新規事業を創出し、国内に大企業×スタートアップのイノベーションを生んできた。新たな取り組みとして注目されているのが、オープンイノベーションコミュニティ「docks」。大企業の持つアセットとスタートアップが持つ柔軟なアイディア、最新のテクノロジーが化学反応を起こす起点として立ち上がった、リアルコミュニティである。
本記事では、「docks」で定期開催されているミートアップの第三回「Meet the corporate vol. 03 – Meet 日本テレビ放送網 – 」の様子をダイジェストでお届けします。
※この記事は、2018年2月5日、creww magagineにて公開された記事を転載しています。

年間視聴率三冠王を4年連続で獲得し、テレビ業界の先陣をひた走る日本テレビ。しかし、同社も「若者のテレビ離れ」など、先々の事業展開を見据えた課題を持っているという。今回行われたミートアップ「Meet the corporate vol. 03 – Meet 日本テレビ放送網 – 」では、番組の視聴率アップ・番組ファン拡大を目的としたディスカッションが行われた。

日本テレビからはオープンイノベーション窓口の皆さんをお迎えし、スタートアップからはおよそ60名が参加。スタートアップが自社サービスの魅力を語り、日本テレビが真摯に耳を傾ける。中身の濃い1時間のネットワーキングを終え、いよいよ本題「番組プロモーション改革」について話し合われた。

若者の“生態系”を紐解き、テレビの未来をアップデート

まず宣伝部から部署の体制と現状の番組プロモーション施策について説明があり、その上で、今後のテレビの未来を見据えた課題が挙げられた。

最初の課題は「番組プロモーション効果の可視化」。宣伝部は交通広告やデジタル広告を行うものの、TVでの番組告知CMの効果が大きいこともあり、視聴率以外の数字で可視化するのが難しいのだという。

二つ目に、「デジタルコミュニケーション」について。番組構成など地上波のコミュニケーションには長けているものの、デジタル広告やSNS運用などを不得意としているそうだ。

そして三つ目に番組情報の「テキスト・画像・映像の集約、整理、発信」。番組情報はテキスト・画像・映像の大きく3つに分けられるそうだが、現状システムの都合により全てを一元管理することができていないとのことだった。

以上3つの課題は組織の高コスト体質を招いていることもあり、スタートアップのテクノロジーを導入することでさらなる飛躍に結びつけたいのだという。

続いて、次世代デジタルプロジェクトよりスピーチがされた。デジタルデバイスの利用時間が日に日に増していく現状を受け、エンゲージメントの高い番組プロモーション施策を生み出すことがテレビ業界共通の課題に挙げられている。

ゴールは「テレビの視聴率をあげること」。現在「見逃し配信」などの施策を進めるなかで、より効果的な番組プロモーションを生み出していくことが直近の課題だという。

これまでのようにユーザーを「視聴者」として捉えるのではなく、「生活者」として考え、番組はもちろんのこと、より広い視点でユーザー満足度を高めていくことを目標として掲げているそうだ。

具体的な課題の一つ目は「顧客インサイトの分析」。若い世代を中心にテレビへの接触時間が減少している現状を受け、業界の縮小を防ぐためにも、そもそもの“生態系”を明らかにしていくことが求められている。テレビ番組をどうマーケティングするのではなく、若い世代が求めているコンテンツを明瞭にし、展開するサービスを柔軟に変化させていきたいそうだ。

二つ目の課題は、テレビという枠組みの中で「バズる」仕組みを構築すること。若い世代がもっとも可処分時間を割いているSNSは、シェアを通じてコンテンツが広く流布することでユーザーの注目を獲得している。テレビにもこの仕組みを当てはめ、ユーザーに広くリーチするコンテンツ作りをしていきたいという。

そして最後に、「キャンペーン内容をリアルタイムで修正しながらより良いものにしていく方法」。テレビドラマは3ヶ月程度の時間をかけストーリーを展開し、視聴者の反応をキャッチアップしながら宣伝を売っていくそうだ。しかし、必ずしも毎回右肩上がりになっていくとは限らない。そうした際に、リアルタイムで反応を可視化し、番組への人気を高めていく施策を設計していく方法を模索しているそうだ。

「日本テレビ×スタートアップ」で描く“テレビ2.0”

日本テレビから話があったのち、スタートアップに所属する参加者を交えて質疑応答が行われた。テレビの未来について熱く議論が行われ、新たなコンテンツ、新たなプロモーション施策が生まれる予兆が感じられた。

また最後には、再びネットワーキングタイムが設けられ、直接コミュニケーションを取る姿が見られた。本イベントに参加したスタートアップは、日本テレビと協業するアクセラレータープログラムに参加する権利を持つ。選考を通過すると、本格的にディスカッションが始まっていくそうだ。

次回の「Meet the corporate」は、東京ガス株式会社を招いて行われる。参加ご希望の方は、以下のリンクよりお問い合わせください。
https://peatix.com/event/344992


 

PORT編集部https://port.creww.me/
PORT by Crewwは、Creww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。

Featured

資金調達額9億円のユニロボットのファウンダーが語る「日々立ちはだかる失敗の壁との向き合うコツ」

新型コロナのような不測の事態でも、極力スタートアップの成長速度は落とさない為に、数々の荒波を経験し乗り越えてきた先輩スタートアップから失敗事例や成功事例、リリカバリーしてきた経験やノウハウをシリーズでお届け。第一回目は次世代型ソーシャルロボットの開発で知られるユニロボット株式会社代表 酒井拓さん...

「イノベーション立県」広島のオープンイノベーションによる地域課題解決

数年前より、国をあげての「オープンイノベーション」に関する取組が活発化してきており、各自治体においても、イノベーションを加速させるべく様々な施策が練られている。今回は広島県の象徴的なオープンイノベーション事例について広島県を代表して商工労働局イノベーション推進チーム担当課長の金田典子氏と「広島アクセラレータープログラム」の仕掛け人で広島銀行法人営業部 金融サービス室シニアマネージャーの栗栖 徹 氏にお話を伺った。

新しい仕事と「STARTUP STUDIO」に同時にコミット。何歳になっても挑戦し続けたい

社会課題を解決するためのアイデアと、その事業を作り出したい個人をつなぎ、6ヶ月でプロダクトを作って事業会社に売却することを目指す「STARTUP STUDIO」。第一回目のプロジェクト「スマホでありがとうを届けるチップサービス『petip』」の立ち上げに参加したのが、Reproで働く金卓史氏だ...

社長秘書をしながら、3つの新規プロジェクトを牽引。松竹を変える起爆剤へ

演劇や映像をはじめ、総合エンターテインメントを提供する松竹。銀座にある歌舞伎座が象徴的だが、伝統を継承しつつ、実は長年新しいコンテンツや新しい体験を追求してきた、「進化し続ける企業」の一つだ。そんな松竹がグループ各社を巻き込み、2019年に初めてアクセラレータープログラムに挑戦。そのプロジェクトメンバーの公募に自ら手を挙げ、本業がありつつも3つのプロジェクトを推進したのが、秘書室・政策秘書の平岩英佑氏だ。平岩氏はどんなことを考え、どのようにプロジェクトを進めていったのか。話を伺った。