12.8 C
Japan
水曜日, 11月 30, 2022

「ブライダル×映画」異業種を結びつけた、共通のビジョン— “感動を届ける”新規事業「T&G Films」【前編】

俳優の別所哲也が代表を務める「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」を運営する株式会社パシフィックボイス。日本ではまだマイナーな短編映画を普及させるパイオニアとして注目を集めている。
そんな同社が“未体験の映画体験”をつくるパートナーとして選んだのが、結婚式をトータルプロデュースする株式会社テイクアンドギヴ・ニーズだ。両社は、格式高い迎賓館で上質な短編映画を楽しむ“非日常体験”をプロデュースし、映画史に新たな文化を醸成しようと奮闘している。「異業種のコラボが実現した理由は共通のビジョンがあったからです」と語るパシフィックボイスビジネスプランニングマネージャー・大橋哲也氏、テイクアンドギヴ・ニーズ新規事業開発部長・岩田能氏に協業に至るまでの道のりと今後の展望を伺った。※この記事は、2017年11月9日、creww magagineにて公開された記事を転載しています。 

協業はリソースの補完に終わらない。共通のビジョンがあるからこそ実現する

― まずは、パシフィックボイスの事業内容について教えていただけますでしょうか。
大橋哲也(以下、大橋):「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」の企画運営を始め、ショートフィルム(短編映画)を切り口にしたビジネス全般を展開しています。ショートショート フィルムフェスティバル & アジアとは、米国俳優協会(SAG)の会員でもある俳優の別所哲也が立ち上げた国際短編映画祭です。毎年9,000本ほどの短編映画がエントリーするアジア最大級の短編映画祭になっています。また、米国アカデミー賞公認映画祭として認定されており、グランプリを獲得すると翌年のアカデミー賞のノミネート作品の候補になります。

映画祭は文化事業なので、映画祭自体で収益をあげることを目的に開催しているわけではありません。映画祭に応募してくださった映画監督とのつながりを活かし、企業のブランドムービーや地方自治体のプロモーションムービーを制作しています。また世界各国の映画監督からショートフィルムのライセンスを調達し、ビデオオンデマンドサービス・企業のオウンドメディア・催事イベント等にショートフィルムの配給を行っています。こちらが、主な収益事業です。

― 競合他社と比較し、パシフィックボイスが持つ強みを教えてください。
大橋:映像制作上の強みは、ストーリーを表現することに長けていることでしょうか。近年、広告代理店がブランドムービーをつくる事例が増えています。非常にクオリティが高い作品が多くありますが、広告代理店さんの作品は「機能を訴求すること」に長けているのが特徴です。一方、私たちは映画監督をアサインするため、より映画に近い形で、ブランドメッセージを伝えつつもエンターテイメントとして楽しめる作品をアウトプットすることができます。制作したブランドムービーを映画祭で上映するなど、動画広告として運用するだけではなく、コンテンツとして配信できるのも競合他社との違いです。

― 今回、「crewwコラボ」に応募していただいた背景を教えていただけますか?
大橋:オンライン上で短編映画を配信する機会は多いのですが、オフラインで短編映画を観てもらえる場所が非常に少ないことが弊社の課題でした。自社で短編映画専門の映画館「ブリリア ショートショート シアター」を運営しているのですが、いつでもショートフィルムを観られるリアルな場所が、日本にはほとんどないのです。
配給先を探していたところ、crewwコラボにてテイクアンドギヴ・ニーズさんと出会いました。結婚式場には高精細なプロジェクターとスクリーンが既にあり、なおかつスタッフの皆様はホスピタリティに溢れています。結婚式場の課題は、結婚式があまり行われない平日の非稼動時間の活用だとお伺いし、まさにぴったりの組み合わせだと感じました

岩田能氏

岩田能(以下、岩田):お互いに持っていないリソースを補完しあえる関係だったので、理屈上はタッグを組まない理由は見当たりませんでした。しかし、補完した先の化学反応が見えないと、ただのつまらない足し算になってしまい仕事が面白くありません。お互いに「本当は何がしたかったんだっけ」に何度も戻ることで「感動を生めるか」を課題にセットすることが出来、温度をズラさずにスムーズに協業を進めることが出来たと思っています。私たちの事業は、感動をプロデュースすること。結婚式場を提供するのは、あくまで手段にすぎません。

パシフィックボイスさんは、映画を通じて人の「ココロを動かす」ことをビジョンに掲げています。お互いの世界観を崩さずにビジネスができること。それは財務諸表には表れない、割と重要な要素だと思います。

また、今回のコラボレーションにあたり作品を幾つか拝見しましたが、間違いなく結婚式場にフィットすると確信しました。この直感したフィット感は、社内調整、またその後のマーケティングにもいろんな形でじわじわと効いてきます。短編映画の多くは、大衆向けに作られたものではありません。監督が作りたい世界観を形にしているので、芸術的でとても上品です。上質な作品を上質な空間で楽しむ時間は、きっと感動を生むだろうと。
 

T&G Films:https://www.tgn.co.jp/tandgfilms/
パシフィックボイス: http://shortshorts.org/ 
テイクアンドギヴ・ニーズ:http://www.tgn.co.jp/

Facebook コメント
PORT編集部https://port.creww.me/
PORT by Crewwは、Creww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。

Featured

関東近郊2万坪の土地 × スタートアップで、今までにない斬新な “場” を作りたい|Gulliverが挑む!

【オープンイノベーションインタビュー】中古車売買でお馴染みの「Gulliver」を運営する株式会社IDOMが、2022年10月24日から「Gulliver アクセラレータープログラム2022」を実施。新しい購買体験の提供と、生活を彩るクルマの価値を創造する新しいコンセプト店舗の開発をテーマに、関東近郊に2万坪の土地を用意し、スタートアップの皆さんと一緒に新しい場づくりに取り組みたいという。具体的に、どのような構想を描いているのか。株式会社IDOMの経営戦略室チームリーダー、三樹教生氏に話を伺った。 #Gulliver #IDOM #スタートアップ #アクセラレータープログラム #CrewwGrowth #Creww #大挑戦時代をつくる

スタートアップ募集!【豊富な開発技術力 × デミング賞大賞の社内風土】モノづくりメーカーのOTICSに、今求めるパートナーを聞く

【オープンイノベーションインタビュー】高出力・低燃費・低エミッション化などの要求に対し、積極的な技術提案と高精度な品質で応えるOTICS(オティックス)の自動車部品は、多くの車種で採用されています。一方で、120以上の国と地域が目標に掲げる「2050年カーボンニュートラル」に向け「脱炭素化」の企業経営に取り組むOTICSは、初めてのアクセラレータープログラムを開催。豊富な開発経験と生産技術力を活かせる協業案、自然環境保全や社会・地域に貢献できるアイデア等をスタートアップから広く募集します。デミング賞大賞も受賞したOTICSの社風、アクセラレータープログラムの開催に至った背景や、募集ページだけでは伝わらない魅力、プログラムに関わる方々の想いを、株式会社オティックス 経営管理本部TQM経営戦略室 係長 奥村守氏に話を伺いました。 #OTICS #自動車 #カーボンニュートラル #アクセラレータープログラム #協業 #スタートアップ #デミング賞 #CrewwGrowth #Creww #大挑戦時代をつくる

OPA × somete の挑戦|「まちクロッ」でファッションロス問題の解決を目指す!

【Creww Growth活用協業事例インタビュー】金沢フォーラス、キャナルシティオーパ、横浜ビブレなど、OPA・VIVRE・FORUSの3ブランドを主軸に、都市型商業施設の開発運営を行う株式会社OPA。そんな同社は2021年、「OPAアクセラレータプログラム2021」を実施し、地域と連携したファッションロス削減に取り組むsometeとの協業をスタートさせた。OPAとsometeは具体的にどのような実証実験を重ねているのか。株式会社OPA 事業創造部 新業態開発チームの安達有美氏と、someteを運営する株式会社Play Blue代表の青野祐治氏に話を伺った。 #OPA #somete #オープンイノベーション #活用協業事例インタビュー #CrewwGrowth #Creww #大挑戦時代をつくる

【空間ID × スタートアップの着想】デジタルツイン社会実装への挑戦

【オープンイノベーションインタビュー】現実世界をデジタル空間に複製する絶対的な技術を持つダイナミックマップ基盤株式会社は、「cm」級の高精度3次元データを有し、モビリティの自動走行において要となる同社のプロダクトは、既にグローバルに展開されています。今般、デジタル庁の肝煎り案件となるアクセラレータープログラムを開催。リアル/サイバー両空間を組み合わせたユースケースの創出に向け、「空間ID」を活用した共創案を募集します。ダイナミックマップ基盤株式会社 第二事業部 事業開発2課 課長 兼 空間IDプロジェクトPMOの望月洋二氏に話を伺った。 #ダイナミックマップ基盤 #デジタルツイン #空間ID #デジタル庁 #ミラーワールド #アクセラレータープログラム #共創 #Creww #大挑戦時代をつくる
Facebook コメント