12.8 C
Japan
土曜日, 1月 29, 2022

「ブライダル×映画」異業種を結びつけた、共通のビジョン— “感動を届ける”新規事業「T&G Films」【前編】

俳優の別所哲也が代表を務める「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」を運営する株式会社パシフィックボイス。日本ではまだマイナーな短編映画を普及させるパイオニアとして注目を集めている。
そんな同社が“未体験の映画体験”をつくるパートナーとして選んだのが、結婚式をトータルプロデュースする株式会社テイクアンドギヴ・ニーズだ。両社は、格式高い迎賓館で上質な短編映画を楽しむ“非日常体験”をプロデュースし、映画史に新たな文化を醸成しようと奮闘している。「異業種のコラボが実現した理由は共通のビジョンがあったからです」と語るパシフィックボイスビジネスプランニングマネージャー・大橋哲也氏、テイクアンドギヴ・ニーズ新規事業開発部長・岩田能氏に協業に至るまでの道のりと今後の展望を伺った。※この記事は、2017年11月9日、creww magagineにて公開された記事を転載しています。 

協業はリソースの補完に終わらない。共通のビジョンがあるからこそ実現する

― まずは、パシフィックボイスの事業内容について教えていただけますでしょうか。
大橋哲也(以下、大橋):「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」の企画運営を始め、ショートフィルム(短編映画)を切り口にしたビジネス全般を展開しています。ショートショート フィルムフェスティバル & アジアとは、米国俳優協会(SAG)の会員でもある俳優の別所哲也が立ち上げた国際短編映画祭です。毎年9,000本ほどの短編映画がエントリーするアジア最大級の短編映画祭になっています。また、米国アカデミー賞公認映画祭として認定されており、グランプリを獲得すると翌年のアカデミー賞のノミネート作品の候補になります。

映画祭は文化事業なので、映画祭自体で収益をあげることを目的に開催しているわけではありません。映画祭に応募してくださった映画監督とのつながりを活かし、企業のブランドムービーや地方自治体のプロモーションムービーを制作しています。また世界各国の映画監督からショートフィルムのライセンスを調達し、ビデオオンデマンドサービス・企業のオウンドメディア・催事イベント等にショートフィルムの配給を行っています。こちらが、主な収益事業です。

― 競合他社と比較し、パシフィックボイスが持つ強みを教えてください。
大橋:映像制作上の強みは、ストーリーを表現することに長けていることでしょうか。近年、広告代理店がブランドムービーをつくる事例が増えています。非常にクオリティが高い作品が多くありますが、広告代理店さんの作品は「機能を訴求すること」に長けているのが特徴です。一方、私たちは映画監督をアサインするため、より映画に近い形で、ブランドメッセージを伝えつつもエンターテイメントとして楽しめる作品をアウトプットすることができます。制作したブランドムービーを映画祭で上映するなど、動画広告として運用するだけではなく、コンテンツとして配信できるのも競合他社との違いです。

― 今回、「crewwコラボ」に応募していただいた背景を教えていただけますか?
大橋:オンライン上で短編映画を配信する機会は多いのですが、オフラインで短編映画を観てもらえる場所が非常に少ないことが弊社の課題でした。自社で短編映画専門の映画館「ブリリア ショートショート シアター」を運営しているのですが、いつでもショートフィルムを観られるリアルな場所が、日本にはほとんどないのです。
配給先を探していたところ、crewwコラボにてテイクアンドギヴ・ニーズさんと出会いました。結婚式場には高精細なプロジェクターとスクリーンが既にあり、なおかつスタッフの皆様はホスピタリティに溢れています。結婚式場の課題は、結婚式があまり行われない平日の非稼動時間の活用だとお伺いし、まさにぴったりの組み合わせだと感じました

岩田能氏

岩田能(以下、岩田):お互いに持っていないリソースを補完しあえる関係だったので、理屈上はタッグを組まない理由は見当たりませんでした。しかし、補完した先の化学反応が見えないと、ただのつまらない足し算になってしまい仕事が面白くありません。お互いに「本当は何がしたかったんだっけ」に何度も戻ることで「感動を生めるか」を課題にセットすることが出来、温度をズラさずにスムーズに協業を進めることが出来たと思っています。私たちの事業は、感動をプロデュースすること。結婚式場を提供するのは、あくまで手段にすぎません。

パシフィックボイスさんは、映画を通じて人の「ココロを動かす」ことをビジョンに掲げています。お互いの世界観を崩さずにビジネスができること。それは財務諸表には表れない、割と重要な要素だと思います。

また、今回のコラボレーションにあたり作品を幾つか拝見しましたが、間違いなく結婚式場にフィットすると確信しました。この直感したフィット感は、社内調整、またその後のマーケティングにもいろんな形でじわじわと効いてきます。短編映画の多くは、大衆向けに作られたものではありません。監督が作りたい世界観を形にしているので、芸術的でとても上品です。上質な作品を上質な空間で楽しむ時間は、きっと感動を生むだろうと。
 

T&G Films:https://www.tgn.co.jp/tandgfilms/
パシフィックボイス: http://shortshorts.org/ 
テイクアンドギヴ・ニーズ:http://www.tgn.co.jp/

Facebook コメント
PORT編集部https://port.creww.me/
PORT by Crewwは、Creww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。

Featured

【インタビュー】IoT×サンゴで生態系課題に挑戦!東大発スタートアップ「イノカ」

Crewwが注目のスタートアップを掘り下げて紹介する『大挑戦時代を生きるスタートアップ特集』。 今回は、東大発のスタートアップである #イノカ に注目してみました。 東京都神谷町に構えた施設の水槽には、サンゴ礁の生態系がそのまま切り取られ再現。AIの世界から一転、サンゴの魅力を原点に環境移送技術をもって起業したイノカ代表の高倉葉太氏が、社会に広めたい想いーその熱い胸の内をお話くださっています!

東芝が取り組む、“本気”のオープンイノベーションとは

【オープンイノベーションインタビュー】1875年に創業し、エネルギーや社会インフラ、ICTなど、人と地球の明日を支える「社会の基盤となる事業」に取り組む東芝。そんな東芝が “本気” のオープンイノベーションで新規事業創出に取り組んでいる。すでに法人化したプロジェクトもあるというが、具体的に何をしているのか。グループ全社で新規事業創出の旗振り役をしているCPSxデザイン部 CPS戦略室の相澤宏行氏と岩本晴彦氏に話を伺った。 #募集 #東芝 #アクセラレータープログラム #アクセラレーターインタビュー #オープンイノベーション #スタートアップ #CrewwGrowth #大挑戦時代をつくる #Creww

【募集】古野電気の社内ベンチャーと一緒に、「建設DX」を実現するパートナーを求む!

【オープンイノベーションインタビュー】センシング、情報処理、情報通信の3つをコアテクノロジーに、魚群探知機等の船舶電子機器や、社会・産業に貢献するさまざまなソリューションをグローバルで提供している古野電気。その技術力を活用して、全く新たな領域に挑戦しているのが建設業界のデジタル化だ。社内ベンチャープロジェクトを立ち上げて、建設業界のデジタル化・遠隔施工の実現のため、現場環境に適した通信やセンサー機器を積極的に展開している。ただ、多様な建設業界の課題を解決する“建設DX”を1社で実現するのは困難なため、「FURUNO 建設DXアクセラレーター」を実施。具体的にどのような共創を目指しているのか、社内ベンチャー 建設DX事業責任者の石野祥太郎氏に話を伺った。 #募集 #古野電気 #インタビュー #アクセラレータープログラム #アクセラレーター #オープンイノベーション #スタートアップ #CrewwGrowth #大挑戦時代をつくる #Creww

【入山章栄×佐々木紀彦】30歳は動くとき。「大企業1社」キャリアからの脱却

【インタビュー】「入社すれば一生安泰」という“神話”を信じ、手にした大企業の切符。しかし、年功序列と終身雇用は既に崩壊している──。 転職や複業前提で働く「Z世代」とは違い、大企業神話を信じて1社で働き続けている30代、40代のビジネスパーソンは、このまま変わらない日々を送り続けても大丈夫なのか。 早稲田大学ビジネススクール教授で経営学者の入山章栄氏と、42歳で起業し新著『起業のすすめ さよなら、サラリーマン』を出版した佐々木紀彦氏に、1社経験しかない30代40代がこれからすべきこと、ミドル世代のキャリア論を聞いた。 #複業 #転職 #Z世代 #Creww #大挑戦時代をつくる
Facebook コメント