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木曜日, 7月 29, 2021

コンテナ式植物工場(水耕栽培)をグローバル展開するアレスカライフ・テクノロジーズ

「Anyone, Anywhere」という言葉を社内で共有し、誰でもどこでも野菜を作れるシステム・データ・ノウハウの展開を図る株式会社アレスカジャパン。北京・ドバイにもサービスを展開している他、2019年からはコンテナ式植物工場と『Alesca Fresh』が南アフリカでも展開される。「未来の農業」を担い、世界の食料問題を解決するべく奮闘する代表取締役の片桐 規次氏にお話を伺う。
※この記事は、2019年1月30日、STARTUPismにて公開された記事を転載しています。

株式会社アレスカジャパン代表取締役 片桐 規次氏

代表取締役 片桐 規次氏

途上国が抱える食料問題を解決するため、経済成長著しい中国(北京・上海)、とアラブ首長国連邦(ドバイ)で展開

当社の創業者でありグループCEOの小田剛は、仕事で東南アジア各国を訪れる機会が頻繁にあったことから、急速な経済成長を遂げるアジア諸国における深刻な資源ごみ滞留等の社会問題や未成熟な農産物流通市場を目の当たりにしたことがきっかけとなり、途上国をはじめとする食料問題を抱える地域の課題を解決するため、コンテナ式植物工場の開発を開始しました。まず、2013年にアレスカライフ・テクノロジーズリミテッドを香港に設立し、中国(北京・上海)、アラブ首長国連邦(ドバイ)に拠点を広げ、2017年10月にはアレスカジャパンを東京に設立しました。日本の拠点は、グローバルの中枢として効率的・安定的に野菜を栽培するためのITによる仕組み作りや、水耕栽培に関するさまざまなデータを収集・分析する製品開発の役割を担っています。

現在、アレスカグループは、国内で販売している野菜自体への信頼性が問われている北京と、地理的要因から野菜の栽培が難しいドバイの2カ国でサービスを展開しています。北京では“食の安心安全”の面で当社のサービスとの親和性が非常に高く、ドバイでは、国内消費野菜のほとんどを海外からの輸入に頼らざるを得ない現状の打開策として当社のサービスが取り入れられました。現時点では水耕栽培の野菜は比較的値段が高くなってしまうにもかかわらず、両国とも安心で新鮮な野菜に対する意識が非常に高いため、ハイエンドのホテルやレストランなど、富裕層を中心にサービスをご利用いただいています。

コンテナ式植物工場のほか、レストランに設置する『Alesca Fresh』という野菜の自動販売機のような水耕栽培の機械も、マーケティングの一環として導入しています。ある程度まで生育した野菜を当社から納品し、レストランのフロアで水耕栽培による野菜作りを行い、そこで収穫した野菜を料理に取り入れて提供できるため、無農薬で安全、かつ新鮮な野菜を食べることができると多くの利用客が足を運んでいます。健康への意識が高まっている日本においても食の安全性という面で展開することが可能と考えており、2~3年以内には何らかのアクションを起こしたいと考えています。

Alesca Fresh

キーワードは「Anyone, Anywhere」。栄養価の高い野菜を世界のランドマークから発信。

当社は、グローバルに展開する企業の一員として、「Anyone, Anywhere」という言葉を社内で共有しています。これは、誰でもどこでも野菜を作れるシステム・データ・ノウハウを展開したいという我々の想いであり、当社の掲げるビジョン「世界中の人々に栄養価の高い野菜を届ける」を実現するための心掛けとなっています。北京、ドバイに続き、2019年からは、コンテナ式植物工場と『Alesca Fresh』を南アフリカでも展開することを決めました。ドバイも同様の理由から導入を決めましたが、当社のマーケティング戦略として、地域ごとにランドマークとなる都市からサービスを展開する方針としており、次はアフリカ大陸南部のランドマークとなるケープタウンを起点とした近隣諸国へのサービス拡大を狙っています。

もともとは、農業の再生と技術の輸出を期待して国が始めたブームですが、温度や湿度を管理した人工的な環境で野菜を育てるコンテナ式植物工場は、天候に左右されず安定した生産ができる「未来の農業」として注目されています。
しかし、初期投資や照明等のコストもかかるほか、現在の技術では大量生産することが難しいため、安定的な野菜の供給手段として定着するには、あと数年かかるかもしれません。研究開発においても、日本における水耕栽培の研究は、海外に比べると品質や味にこだわるあまり収穫量に重点を置く海外の開発に比べると後れを取っているように見られがちですが、大手企業も参入し始めた今こそが業界全体の行方を左右するフェーズに直面しており、踏ん張りどころであると考えています。

今後、日本を含めた各国の技術力やマーケティング力を水耕栽培の分野に集結していけば、必ずや品質や味の良い農産物が効率的かつ手頃な価格で安定供給できる生産体制をつくることが可能になると考えています。当社も「未来の農業」を担うスタートアップとして、業界全体の発展や技術向上に寄与するべく日夜研究を続けています。世界の食料問題を解決する日が来ることを信じてひたむきに励んでいるところです。

社名アレスカジャパン株式会社
設立2017年10月
所在地東京都港区虎ノ門4-3-1城山トラストタワー4F
代表者片桐 規次
事業概要Alesca Japan 
「IT x 植物工場」の製品を設計、開発、運用し、現在世界展開を進めている外資系スタートアップAlesca Lifeの日本支社
URLhttps://www.alescalife.com/ja/
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