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火曜日, 5月 26, 2020

立ち上げから運営、投資面までネットメディアを一気通貫支援

株式会社メディアインキュベート (東京都中央区)は、その名の通りインターネットメディアを展開する事業者に向け、取材や編集、書き手の手配といった実務面を始め、マネタイズや投資にいたるまで一気通貫の総合支援企業を目指し、今年(2016年)3月に創業しています。メディア運営経験が豊富な代表取締役の浜崎正己さんに、現状と今後の展開について伺いました。
※この記事は、2016年10月24日、creww magagineにて公開された記事を転載しています。

新聞社のネット版から動画CGMまで多彩な経験

―浜崎社長はさまざまなメディアに携わってこられたとのことですが、起業までにどのような道を歩んで来られたのでしょうか

大学時代は「メタバース」や「セカンドライフ」などのキーワードで当時話題となったインターネット上の仮想世界に興味を持ち、研究をしたことを契機にネットの世界を知ることになりました。ただ、卒業後に就職したのは、建機レンタルの大手企業です。

入社したのが2011年の春でしたので、東日本大震災の復旧や復興需要でとにかく多忙でした。この時の営業マンとしての経験は後に生きてくるのですが、やはりネット業界で働きたいとの思いが募り、大手商社系のデジタルメディア企業に転職しました。

この会社は通信キャリアの公式サイトを請け負う事業や電子書籍の流通事業、広告代理店事業を得意としていたのですが、そこで著名夕刊紙のサイトを担当させていただくことになりました。もともと新聞記者になりたいとの夢もありましたので、とにかく仕事が楽しく、やりがいがありましたね。

―新聞社のネットメディアに携わったことが後のメディア支援業につながるのですね

現在、この夕刊紙のサイトは飛躍的に発展しているのですが、紙でやっている新聞のネットメディア刷新に携われたことは大きな財産になっています。会社は離れましたが、お付き合いは続いています。

―その後はいわゆる著名な“ネット企業”で勤務されています

GMOモバイルやザッパラス、ユーチューバーのマネジメントで知られるUUUM(ウーム)などで勤務し、ポータルサイト運営や動画メディアに携わりました。新聞からポータル、動画CGM(消費者生成メディア)まで多彩なメディア運営の現場にいられたことは幸運でした。

このほか、韓国のコミュニティメディア企業が日本法人を立ち上げる際に創業メンバーとなり、韓国本社に滞在していたこともあります。ここでは、スタートアップの熱気というものを肌で感じることができました。

メディアインキュベートのWebサイト http://media-incubate.com/

―そして、今年(2016年)3月30日にメディアインキュベートの創業に踏み切ります

ネットメディアの新規事業を立ち上げたいとの思いを常に秘めていましたので、「そろそろ」ということで、自らが生まれて1万日目に会社を設立しています。

スタートアップの世界では、著名な支援企業としてサムライインキュベート(榊原健太郎CEO)さんがありますが、まさにサムライさんの“ネットメディア支援版”になりたいとの思いから、メディアインキュベートという社名をつけました。

―メディアの立ち上げや運用を支援し、メディアに特化した投資を行うとのことですが、具体的にどのような事業を展開していますか

ネットメディアの立ち上げという部分は、すでにいくつかの話が進んでいて、この秋にもスタートするVR(バーチャルリアリティ)専門メディアに深く関わらせていただいています。

運用面では、記事の提供や書き手(ライター)、クリエイターのアテンドといった編集面をはじめ、育成講座なども行っています。メディアのコンサルティング業務もお受けしており、大手新聞社からもご依頼をいただいています。

このほか、メディア運営面では、他企業と連携してメディアに最適化したCMS(コンテンツマネジメントシステム)も開発中です。

加えて、起業に関するイベントを定期的に開いたり、アーティストへの支援業務といった点までカバーしたりしています。今後はメディアや運営企業への投資という面にも力を入れていきたいと考えているところです。

―自社がメディア運営を行うこともあるのですか

はい、メディアインキュベートマガジンというメディアを立ち上げており、特に「地方創生」に興味を持っていますので、そうした内容を中心に取り上げています。

また、8月からはサイバーエージェントが運営する映像配信プラットフォーム「FRESH! by AbemaTV(フレッシュbyアベマTV)」に公式チャンネルを開設し、ゲストの方々を招いての対談やインタビューなどをまじえた番組を作り、定期的に生中継を行っているところです。

会社としては、ネットメディアのなかでも特に「動画」という部分に注目して支援にも力を入れていきたい考えです。

―crewwとはどのように出会われたのでしょうか

登録したのは2年くらい前で、まだ起業する前だったと思います。最近は大手新聞社やテレビ局などのメディア企業がcrewwでオープンイノベーションを行っているケースも目立っていますので、われわれもこれから積極的に応募しなければと思っています。

スタートアップが単独で大企業とお付き合いするのは難しい部分が多々ありますので、“文脈”を作って懸け橋となっていただけるcrewwさんの仕組みは大変ありがたいですよね。

―さまざまな企業で勤務し、大手企業とともにメディア運営業務を行ってこられたなかで、スタートアップが大手企業と付き合うために、気を付けるべき点などのアドバイスをお願いいたします

アドバイスと言うとおこがましいのですが、私自身が感じたことは、大きな組織であっても、最終的には人と人のお付き合いだということです。当たり前ですが、互いのメリットが一致するような付き合いをしなければならないと強く感じています。

―ありがとうございました

PORT編集部https://port.creww.me/
PORT by Crewwは、Creww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。

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コラボに挑むスタートアップに期待する「媚びない」姿勢

※この記事は、2016年2月8日、creww magagineにて公開された記事を転載しています。

タテからヨコへ変わりゆく世界

以前、「会社はコミュニティ化し、仕事はプロジェクト化する」という記事をエントリーしました。あれから1年。2020年という、世界と日本にとって節目となるであろうこのタイミングで、急激に変わりゆく世界を私なりに考察し、「タテからヨコへ変わりゆく世界」という概念でまとめてみました。昭和〜平成を「タテの世界」。令和を起点とする未来を「ヨコの世界」と定義しています。 タテの世界 タテの世界とは、際限なくタテに伸びていく階層構造(ヒエラルキー)です。上と下の概念は、主従関係や強制力と相性が良く、約70年前の世界大戦時においては「国家(軍隊)」、60年前の高度経済成長期は「会社」が代表的な組織構造でした。 上から下へ働く重力は中央集権と金融資本主義を加速させ、誰かや何かとの比較を肥大化させるエンジンとなります。仕事はニュートンのリンゴのように上から落ちてきます。集団の中で、リンゴをキャッチする最も”課題解決”が上手な人間が上へ上へと駆け登り、管理がしにくい個性と美意識は同調同質の圧力に潰されていきます。 タテ型経営の行き過ぎによってビジネスパーソンは会社の歯車と化し、コンプライアンスの徹底によって決められたことしかできない、やらない思考停止状態に陥ります。地球においては資源の奪い合いと温暖化が加速化し、富と機会の二極化は国家の右傾化を招きます。これらは全て、際限なくタテに「伸び切ってしまった」社会のひずみだと感じるのです。タテを否定しているわけではありません。ただし、上と下の距離感はもはや限界に近づいているのではないでしょうか。