脱炭素へ向けた動きはグローバルに加速しており、特に上場企業においては、財務諸表と並び気候関連財務情報の開示が求められるようになっている。GHG(以下「CO₂」と総称)排出量削減の第一歩として、自社の活動(Scope1・2)を含め、サプライチェーン全体(Scope3)のCO₂排出量の算定と可視化が必要となり、それらのデータ収集と算定作業の煩雑さに多くの企業が課題を抱えている。
企業活動によるCO₂排出量の算定と、国際基準であるGHGプロトコルにおけるScope 1~3が可視化できる当社のクラウドサービス「zeroboard」は、サプライヤを巻き込んだ一次データの取得を推進できることを強みに、電力・ガス事業者や金融機関が提供する脱炭素ソリューション等に活用されている。
本協業では、岩谷産業の顧客企業を中心に「zeroboard」を利用した脱炭素ソリューションを提供。具体的には、中小法人顧客の削減CO₂から抽出した環境価値を大企業のCO₂削減に活用するJ-クレジット取引や、製造業顧客を対象としたCO₂排出量の算定作業の簡便化と計画的なCO₂削減ソリューションを提案する。
サービス概要
① J-クレジット制度を活用したCO₂削減量の価値化
名称:Iwatani J-クレジットプロジェクト
内容:加入した顧客が削減したCO₂排出量を岩谷産業が取り纏め、J-クレジットの認証申請を行うため、顧客は認証手続きの手間やコストをかけることなく制度に参加することができる。CO₂削減量に応じて岩谷産業のサービスを対価として還元。余剰のCO₂削減量を環境価値にすることで、中小企業などでのCO₂削減活動をより一層推進することができます。
対象:高効率ボイラーの導入、ボイラー燃料にLPガスやLNG、都市ガスを使用する顧客
② CO₂排出量算定・可視化サービス
内容:各企業のガス・電気などの使用量をCO₂排出量算定・可視化クラウドサービス「zeroboard」に連携し、排出量の算定作業を簡便にして一括管理する。
また、「zeroboard」へのCO₂削減提案シミュレーションの機能追加を計画しており、それにより有効かつ計画的な削減計画の提案が可能となる。
対象:製造業を中心とした顧客
■取り組みイメージ図

zeroboardについて
企業活動やそのサプライチェーン由来のGHG排出量を、国際基準であるGHGプロトコル*1の区分に基づいて算定・可視化できるクラウドサービスである。

- 膨大なデータ処理を必要とするサプライチェーン排出量(Scope 1~3)*2や製品ごとのGHG排出量の算定
- 視認性の高いダッシュボードによるGHG排出量の削減管理やコスト対効果のシミュレーション機能
- TCFD等の国際的な開示形式に加え、国内の既存環境法令の報告形式にも対応したアウトプット
- 専門的な知識を必要としないユーザーフレンドリーな操作
- 企業規模に応じた月額料金での提供
*1:GHGの排出量の算定と報告の国際基準
*2:事業者によるGHG排出量の算定・報告対象範囲の区分
(Scope1:自社の事業活動における直接的なGHG排出、Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用により発生する間接的なGHG排出、Scope3:上記以外の事業活動に関わるサプライチェーンのGHG排出)
社名 | 株式会社ゼロボード |
設立 | 2021年8月 |
所在地 | 東京都港区港南二丁目15番1号 品川インターシティA棟22階 SPROUND |
代表者 | 渡慶次道隆 |
事業概要 | 温室効果ガス排出量算定・可視化クラウドサービス「zeroboard」の開発・提供/電力・環境価値に関するコンサルティング/ブランディング・キャンペーン支援 |
URL | https://zeroboard.jp |
