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土曜日, 1月 29, 2022

植物肉「ミラクルミート」のフードテックスタートアップ「DAIZ」と兼松グループが資本業務提携

発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・製造するスタートアップであるDAIZは、兼松、兼松食品と資本業務提携契約を締結したことを発表した。本提携により、大豆原料調達から最終製品販売までのバリューチェーンを構築する兼松グループの総合力を活かし、日本のみならず、北米・欧州・アジアなど国内外へ販路拡大を図る。

本資本業務提携の背景

DAIZは、兼松グループと、植物肉「ミラクルミート」を通じて、昨年より市場開拓を進めてきた。同社は大豆原料調達から最終製品販売までのバリューチェーンを構築している。また、畜肉事業は各商品で業界トップクラスの市場シェアで国内外に幅広い販路を持っており、加えて食品事業でも加工品に注力し販売ネットワークは多彩である。
兼松グループは、積極的な営業活動の中で「ミラクルミート」の市場優位性を認識したと言える。丸大豆をそのまま原料とした「ミラクルミート 」と搾油後脱脂大豆原料を使った従来品との圧倒的な違いを高く評価しており、それを顧客へ伝え更なる美味しさを追求していくことで、国内外の市場開拓・拡大に繋げるというDAIZと共通の目標を持つこととなり、本提携の合意に至っている。兼松グループの国内外の販売網を通じて、今後益々の「ミラクルミート」の販売・商品開発の拡大を図っていく。

兼松株式会社からのエンドースメント

兼松株式会社 執行役員 畜産部門長 橋本 徹

❝兼松グループは、「DAIZ株式会社」の前身である「大豆エナジー株式会社」時代から共に力を合わせ、植物肉文化の発展に向けた取り組みを進めて参りました。DAIZ社は、落合式ハイプレッシャー法をはじめとする複数の特許製法を用いて食肉特有の風味や食感を豆類で再現するイノベーティブな企業です。
世界にも類を見ないフードテック技術で開発したミラクルミートは、既に多くのお客様より高い評価をいただいており、兼松グループとしてもミラクルミートこそが植物肉における最高峰の商品であると考え、自信を持ってお客様に提案しております。
この度の資本業務提携によりさらに連携を深め、兼松グループ創業以来130年で培ったノウハウやリソースを活用し、国内だけでなく世界に向けた原料および加工品の販売を促進させます。また、バリューチェーンの強化と拡大を担うことで両社の事業シナジーを最大限に発揮できるよう尽力して参ります。❞

DAIZの発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」について

2050年までに地球上の人口は100億人に達すると予測されている※1。世界的な人口増加と新興国の経済成長により、2030年にはタンパク質の需要に供給が追い付かなくなる「タンパク質危機」が起こり、タンパク質の需給がひっ迫することで、これまで以上に食肉価格の高騰が予想されているのである。そこで、「植物肉」が代替タンパク質として注目されており、その市場は世界で9兆円を超えると見込まれているのだ※2。
植物肉が、牛肉・豚肉・鶏肉と同じように食卓に並ぶ時代が到来しているのである。

これまでの植物肉に使用されてきた主原料は大豆搾油後の残渣物(脱脂加工大豆)であったため、①味と食感に残る違和感、②大豆特有の青臭さや油臭さ、③肉に見劣りする機能性(栄養価)といった課題が残っており、本格的な普及の妨げとなっていた。

DAIZの植物肉は、原料に丸大豆を使用している。さらに、独自の発芽技術によって、これまでの課題を解決する植物肉「ミラクルミート」の開発に成功したのである。

DAIZの植物肉「ミラクルミート」の特徴

特徴1.原料に丸大豆を使用
これまでの植物肉は、大豆搾油後の残渣物である脱脂加工大豆を主原料としていたが、DAIZの植物肉「ミラクルミート」は原料に丸大豆を使用している。さらに、オレイン酸リッチ大豆を使用することで、大豆特有の臭みを無くし、異風味を低減している。

特徴2.旨味や栄養価を増大、肉様食感を再現する独自技術
味や機能性を自在にコントロールするコア技術「落合式ハイプレッシャー法」※3で大豆を発芽させ、旨味や栄養価を増大させている。その発芽大豆をエクストルーダー(押出成形機)※4にかけ、膨化成形技術※5により、肉のような弾力と食感を再現している。これらの独自技術により、異風味を低減した植物肉「ミラクルミート」を製造しているのである。

特徴3.独自製法による価格競争力
旨味や栄養価が増大した発芽大豆を使用しているため、他の原料や添加物を何も足さずして、植物肉原料が完成している。発芽タンクを用いた独自の製造プロセスにより、原価低減を実現し、牛肉・豚肉・鶏肉に対し、価格競争力がある。

▲DAIZの植物肉「ミラクルミート」の製造工程

大学との共同研究に裏付けされた技術

共同研究機関として下記の大学と連携している。
  ◾️九州大学(松井 利郎 教授):植物肉に含まれる旨味成分の評価
  ◾️京都大学(後藤 剛 准教授):植物肉の栄養素の吸収性の評価
  ◾️佐賀大学(穴井 豊昭 教授):非遺伝子組み換え大豆からオレイン酸リッチ大豆の育種

※1 国連推計「世界人口推計2019年版」より。
※2 UBS調べ。
※3 大豆の発芽中に酸素・二酸化炭素・温度・水分などの生育条件を制御し、酵素を活性化させることで遊離アミノ酸量が増加し、素材の旨味を引き出す栽培法。(特許第5722518号)
※4 食品加工時に使用される機械。材料に水を加えながら、高温下でスクリューで圧力をかけ押し出すことにより混練・加工・成形・膨化・殺菌等を行う装置。
※5 特許申請準備中。

DAIZのサスティナビリティ、地球温暖化の解決に寄与する植物肉

昨今、地球温暖化が私たちにとって大きな課題となっている。国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」に対し、DAIZは地球温暖化の解決に寄与する「植物肉」を普及させることにより、目標達成に向けて貢献していきたい。

地球温暖化は、二酸化炭素・メタン・一酸化炭素・フロンなどの温室効果ガスが原因と言われる。温室効果ガスの最も大きな排出源は電力(火力発電など)だが、同等に大きな排出源となっているのが、農業・畜産業※6である。世界で飼育されている15億頭もの牛による二酸化炭素や腸内ガス(メタン)の排出が温室効果ガスの大きな要因となっており、私たちの食生活は見直しが求められている。

植物肉は、畜産に代わる「次世代のお肉」として、温室効果ガスの排出を抑える効果の高い植物性食品である。地球温暖化を防ぐため、私たちが今からでもできることは、なるべく地球にやさしい植物肉を食生活に少しずつ取り入れることだ。牛・豚・鶏に次ぐ、「植物肉」の普及を通じて、DAIZはサスティナブルな世界を目指す。

※6 IPCC「Global Greenhouse Gas Emissions Data」より。

会社概要

社名兼松株式会社
設立1918年 3月 18日
所在地東京都港区芝浦一丁目2番1号
代表者代表取締役社長 谷川 薫
事業概要電子・デバイス、食品、畜産、食糧、鉄鋼・素材・プラント、車両・航空を中心とした
     幅広い事業領域で、様々な商品・サービスを提供
URLhttps://www.kanematsu.co.jp/ 
社名兼松食品株式会社
設立1962年 10月 16日
所在地東京都中央区銀座一丁目10番6号
代表者代表取締役社長 佐用 孝浩
事業概要油脂・原料、農産食材、加工食品、加工食材、食肉原料、冷蔵物流事業を中心とした
     幅広い事業領域で、様々な商品・サービスを提供
URLhttp://www.kanematsu-foods.com/ 
社名DAIZ株式会社
設立2015年12月1日
所在地〒860-0812 熊本県熊本市中央区南熊本五丁目1番1号 テルウェル熊本ビル7階
代表者代表取締役社長 井出 剛
事業概要大豆由来の植物肉「ミラクルミート」の開発・生産及び販売
大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を用いた食品の開発・生産及び販売
URLhttps://www.daiz.inc/
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