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木曜日, 8月 11, 2022

農業の人材不足を個人と農家をつなぐプラットフォームサ-ビス「農How」で解決|愛媛県オープンイノベーション事例

武蔵精密工業の新規事業として立ち上がったアグリトリオは、全国フランチャイズ展開の第一弾として、アビリティーセンターとの業務提携に合意し、2020年11月より、新たに愛媛県内において個人と農家をつなぐプラットフォームサ-ビス「農How®(ノウハウ)」の提供を開始する。

アグリトリオのサービス提供エリアである三遠地方の農業算出額は全国トップクラスであるが、現場の農家からは、深刻な人手不足に悩む声が上がっている。マニュアルが存在せず、何をどう作業するのかが未経験者に分かり辛いため、農作業へ従事するハードルが高く、なかなか人手が集まらないのである。そこでアグリトリオは、製造業で築き上げた生産作業のマニュアル化技術を活用し、農家の方が持つノウハウを未経験の方と共有できるよう考えた。
今回サービスの提供を開始する愛媛県でも人手不足は同様である。みかん生産の多い管轄地域を初期の対象とし、順次その他地域や作物に対応させる予定である。

フランチャイズで運営するサービス概要

日本全国の主業農家数※1は2010年時点の約36万世帯から2019年時点では約23万世帯まで減少しており、農業従事者の需給はひっ迫している状況である。農業産出額が日本一の田原市がある東三河地域においても、人手不足は深刻であった。
アグリトリオは、昨年より実証実験を開始し、農家の人手不足を着実に解消してきている。1日単位・時間単位で仕事を見つけられるデイワークマッチングサービスである農How®は、他サービスに比べてキャンセル率が低く※2、リピート率が高いという特徴を持っている 。
2019年8月に農How®の公式リリース後、農家登録者数は100名を突破、働き手(クルー)登録数は公開1年間で900名を超え、延べ求人応募数は1,100回を超えている。2020年10月現在で月間100回以上のマッチングが成立、かつ月次マッチング数は対前月比10%程度の割合で毎月増加傾向にある。このように公式リリースからの約1年間で東三河地域の農家の『雇用したい』というニーズと、働き手の『農作業をしてみたい』というニーズのマッチングに関して旺盛な需要が確認されている。

東三河地域(愛知県)および、遠州地域(静岡県)での実績

キャベツの定植(植え付け)補助作業の風景

東三河地域ではキャベツ、トマト、ミニトマト、菊、ひまわり、ハボタン、食用花(エディブルフラワー、食用小菊)、キンギョソウ、いちご、柿、メロン、とうもろこし、ブロッコリー、さつまいも、たまねぎ、かぼちゃ、大根、おくら、ラディッシュ、黒瓜、大葉、リーフレタス、米、パンパスグラスといった、多種多様な作物の動画マニュアルを用意し、植え付け(補植)、葉や果実の間引き(葉かき・摘果)、収穫、出荷前選別作業などで農How®が利用されている。JA豊橋における荷受け作業の求人募集や、周辺の遠州地域でのみかん、とうもろこしの摘果作業、収穫などでも農How®が利用されている。
愛知みなみ農業協同組合輪菊部会、とぴあ浜松農業協同組合営農生産部でも農Howが推薦されている。

農How®利用者の声

愛知みなみ農業協同組合輪菊部会T-MAX販売委員長 金子氏

❝私たちの地区(地域)ではパートさんも高齢化が進み、若いパートさんを入れようと思ってチラシを打っても中々人が集まらない。しかし、農Howを利用する事で新しい若いパートさんも来てくれるので助かっています❞

とぴあ浜松農業協同組合 営農生産部 営農指導課係長 中村氏

❝無料職業紹介をJAとして農家さんへ提供しているが、以前から超短期のスポット雇用のニーズは出ており、農家さんへの就労サービスの選択肢を増やす観点で、ご案内しています❞

農業にもっとワクワクを!!47都道府県全域での農How®フランチャイズ展開を計画

アグリトリオでは、東三河地域での成功経験を前提として、全国での市場調査を実施し、国内47都道府県で同様の需要を確認した。今後は豊橋地域のみならず全国的に農How®プラットフォームを拡大するために、さまざまな事業モデル検討のうえで、フランチャイズシステムを選択し、成功モデルをアグリトリオ方式※3として定式化した。市場の変化を鑑み、2022年3月末までに順次47都道府県全地域での農How®フランチャイズ展開を目指す中期経営計画を策定している。
全国フランチャイズ展開の第一弾として、アビリティーセンターとの業務提携に合意し、2020年11月を目途に愛媛県内で農How サービス提供を開始する運びとなった。
愛媛県ではみかん生産の多い管轄地域を初期の対象とし、順次その他地域や作物に対応する予定である。
『世界の日常をアップデートする』というビジョンに共感を抱くパートナーと、『地域に根差したワクワクする生活』を提供し、農業の未来、日本、世界の未来に繋がる活動に邁進する。

※1 「主業農家」とは、農業所得が主で、調査期日前1年間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がいる農家をいう。
※2 「キャンセル率が低い」要因としては、働き手(クルー)の構成が主婦層やシニア層・副業およびフリーランスと、社会人を経験している方が多く登録しており、一般常識として無断欠勤を選択しないためである。
※3 アグリトリオ方式とは、当社が開発し、また今後も当社によって改良されていく地域コミュニティ貢献サービスの総合的な概念であり、これには登録商標と申請済み特許、当社が独自に開発したアプリケーション、農作業マニュアル作成手法および成果物、オリジナル商品、マッチングシステム、銀行決済連携システム、信用評価基準およびビジネス手法などが含まれる。
 

アビリティーセンター株式会社について

社名アビリティーセンター株式会社
設立1986年
所在地愛媛県新居浜市坂井町2-3-17新居浜テレコムプラザ7F
代表者代表取締役 三好 輝和
事業概要人材派遣業、人材紹介業、研修事業、アウトソーシング、再就職支援事業
URLhttps://www.abi.co.jp/

株式会社アグリトリオについて

アグリトリオは、自動車・汎用機器等部品の製造販売事業で80年に及ぶ歴史を重ねる武蔵精密工業株式会社が、更なる成長を目指して推進する新規事業創出プロジェクトから生まれた事業会社である。製造業で培ったノウハウを活かして、東三河地域の基幹産業である農業の社会課題を解決すべく、邁進している。

社名株式会社アグリトリオ
設立2020年4月
所在地愛知県豊橋市植田町字大膳39-5
代表者代表取締役 石川 浩之
事業概要『農How®』プラットフォームの開発およびフランチャイズシステムの提供、農福連携サービス『農Care™』提供
URLhttps://agritrio.co.jp/
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