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土曜日, 12月 3, 2022

オープンイノベーションで新規事業を進める場合に失敗しやすいパターンと成功事例

オープンイノベーションは、企業外の組織と連携して新規事業を進めていく手法です。 オープンイノベーションを成功に導くためには、まず失敗しやすいパターンを把握しておく必要があります。

今回は、オープンイノベーションの失敗しやすいパターンを紹介し、様々なリスクやハードルを乗り越えてオープンイノベーションに成功している2社の事例を紹介していきましょう。

新規事業とオープンイノベーション 

まずはオープンイノベーションの概要や、新規事業をオープンイノベーションで進める有効性を確認しておきましょう。

新規事業の立ち上げ方

これまで、大企業を中心とした日本企業は自前で新規事業の立ち上げや新技術の研究・開発を行ってきました。しかしグローバル化やICT技術の進歩といった外部環境変化により、基礎研究から製品開発までを自社内で行う自前主義が限界に達しています。

また商品サイクルが短縮化し、顧客ニーズも多様化しているなかで、新たな価値創造が求められるようになりました。 新規事業を立ち上げるためには「アイデア」「構築」「サービス化」「分析」「改良・修正」のプロセスを連続して回していき、ビジネスやサービスの精度を高めていく必要があります。

しかし、特に「アイデア」を新たに創出するのは容易ではありません。近年はスタートアップなどの外部組織と連携することでイノベーションを促進する「オープンイノベーション」が取り入れられつつあります。

オープンイノベーションとは

オープンイノベーションとは戦略的に外部資源を活用することで、これまでにない新しいサービスや製品などを生み出すための概念です。オープンイノベーションを推進するためには、積極的に自社の課題や研究テーマを提示して連携先を見つける必要があるでしょう。

これからは組織の境界を越えることで、自由で新たな発送からイノベーションを生み出していくことが求められます。

オープンイノベーションで新規事業に取り組むのは有効か?

オープンイノベーションは、外部組織との連携によって新たなビジネスモデルの構築や新製品やサービスの開発を行う手法です。 社内リソースだけで新規事業を進めるよりも様々なアイデアが生まれる可能性があるため、オープンイノベーションを新規事業に取り組むのは有効な方法といえるでしょう。

オープンイノベーションに失敗しやすいパターン

新規事業の取り組みとしてオープンイノベーションは有効な手法ですが、失敗しやすいパターンはあるのでしょうか。
ここでは代表的なパターンについて解説していきます。

オープンイノベーションに知見のある人材がいない

最初の理由はオープンイノベーションに知見のある人材がいないことです。特に大企業の場合はオープンイノベーションを実際に経験した人材がおらず、スタートアップとどのように連携していけば良いのか、社内調整をどう進めていけば良いかが判断できません。オープンイノベーションは人材を起点にしたビジネスなので、社内や連携先のマネジメントがポイントです。オープンイノベーションに知見のある人材がいないとプロジェクトが失敗しやすくなります。

本業とかけ離れた分野に進出する

オープンイノベーションは自社と協業先の持つリソースを掛け合わせることでイノベーションを促進する方法です。経営の多角化のように本業とかけ離れた分野に進出する場合、自社の強みを十分に生かすことはできません。また、自社のノウハウがない分野への進出は連携先にとっても連携するメリットがなくなってしまうため、オープンイノベーションの意義が十分に果たされない可能性があります。

前例主義や経営陣の意見にプロジェクトが左右される

大企業はオープンイノベーションを下支えする企業風土がない場合が大半です。言われたことを忠実にこなす人材や仕事ぶりは評価される一方で、新しい取り組みやイノベーターは評価されない可能性があります。特にオープンイノベーションは短期的成果に結びつきにくく、かつリスクも大きいため、社内での理解が得られにくい取り組みです。そのため、経営陣の意見や外部環境にプロジェクトが左右されるリスクがあります。

オープンイノベーションの成功事例

ここでは、様々なリスクや失敗を乗り越えて成功した事例について紹介します。

大東建託アクセラレーター

大東建託アクセラレーターは「全ての⽅に快適な暮らしを提供したい」をミッションに、賃貸⼊居者、⼦ども、⾼齢者、ペット、夫婦、学⽣など様々なステークホルダーのために新たなビジネスモデルやサービスを構築するプロジェクトです。

大東建託は住宅会社として蓄積した住環境に関する様々なデータやノウハウ、グループ会社など様々なリソースを提供します。提携先になったスタートアップは買い物代行サービスを提供している会社やスマートロボットのメーカーです。

スタートアップが持つ様々な技術と大東建託のリソースをかけ合わせることで、新たな価値を想像します。大東建託は他にも、AIを使った自動査定システムや建設現場の協業ロボットなど、先進的な取り組みに積極的に挑戦中です。

⾶島建設アクセラレーター

⾶島建設アクセラレーターは「『ぶっ⾶び』技術開発への挑戦(未来仕様の都市インフラを提供)」をミッションとしたアクセラレータープログラムです。アクアエンジニアリングや住環境整備、再生エネルギーの分野などで新たな技術開発を目指します。

飛島建設は自社の研究施設やこれまでの研究データなどを提供。また、販売ルートや実証実験先も用意します。オープンイノベーションの連携先はデータ分析モジュールサービスを手掛けるスタートアップで、データ解析やセンサー技術の活用を通してより効率的な建設技術の開発を目指すのがプロジェクトの目的です。

オープンイノベーションの失敗パターンを把握し、プロジェクトを成功に導こう

オープンイノベーションに失敗する理由は大きく「プロジェクトに知見の人材不足」「本業とかけ離れた分野に進出する」「前例主義や経営陣の意見にプロジェクトが左右される」の3点でしょう。

人材不足や進出する分野については、オープンイノベーションの進行に知見のある企業のサポートを受けることで回避することが可能です。また、企業風土に由来するリスクについても、適切な社内交渉を行うことでリスクを軽減する可能性があります。

オープンイノベーションの導入を検討している場合には、オープンイノベーションプラットフォームの運営会社のサポートなどを受けながら、適切に進行していきましょう。

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PORT編集部https://port.creww.me/
PORT by Crewwは、Creww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。
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