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UVGI(紫外線照射装置)「エアロシールド」 について
エアロシールドは紫外線の中でも最も効果が高いとされているUV-Cを室内上部に照射し、自然対流により空気が循環することで、人がいる空間でも24時間365日安心・安全に空気環境対策ができる製品である。
紫外線殺菌照射(UVGI)はCDC(米国疾病対策センター)発行の「医療機関における結核菌の伝播予防のためのガイドライン」でも空気感染対策にも有効な空気清浄法として推奨されている。
エアロシールドは特殊なルーバー構造と独自の安全管理方法によって、人がいる空間でも24時間安全に室内の空気環境対策をすることが可能な製品となっている。
JR東日本施設内における空気環境対策の実証実験について
2018年度に開催された「JR東日本スタートアッププログラム 2018」にエネフォレストが採択され、2018年12月〜2019年2月の間にJR大宮駅(ベビー休憩室・待合室)、JR南越谷駅(みどりの窓口、出札)において紫外線照射装置「エアロシールド」を設置し、空気環境対策の実証実験を行ってきた。実証実験では、紫外線照射装置「エアロシールド」の設置及び浮遊菌検査(※)を実施。空気環境対策を講じる前後での浮遊菌量の変化を比較した。各設置施設の同箇所で、紫外線照射装置「エアロシールド」を稼働させない場合と稼働させた場合での浮遊菌量の平均値を比較したところ、JR大宮駅では90.48%、JR南越谷駅では90.41%の浮遊菌が装置の稼働により減少する結果となった。この実験により、人の出入りが少ない空間だけでなく、待合室やみどりの窓口のような人の出入りが多く、扉の開閉頻度の高い空間においても、紫外線照射装置「エアロシールド」の導入による浮遊菌量の減少が確認された。

※エアーサンプラーを導入施設で使用し、浮遊菌を捕集・培養。紫外線照射装置「エアロシールド」を稼働させる前後での浮遊菌の減少率をコロニーカウント方式で算出。
JR東日本施設における紫外線照射装置「エアロシールド」の本格導入へ
実証実験の結果を受けて、JR東日本の渋谷駅改良工事における、埼京線ホームの山手線ホームとの並列化の大規模切換工事への対応として、JR東日本東京工事事務所及び東京電気システム開発工事事務所の執務室ならびに監督する5箇所の現場事務所へ2020年5月より導入が図られた。
社名 | JR東日本スタートアップ株式会社 |
設立 | 2018年2月 |
所在地 | 東京都港区高輪2-21-42 TokyoYard Building 7F |
代表者 | 代表取締役社長 柴田 裕 |
事業概要 | 事業シーズや先端技術の調査・発掘、ベンチャー企業への出資及びJR東日本グループとの協業推進 |
URL | http://jrestartup.co.jp/ |
社名 | エネフォレスト株式会社 |
設立 | 2006年3月 |
所在地 | 大分県大分市 大字木上394−12 |
代表者 | 代表取締役 木原寿彦 |
事業概要 | 紫外線照射装置「エアロシールド」をはじめとする製品開発、販売、設置工事、メンテナンスの他、浮遊菌検査、空調清掃の提案、空気環境対策(TM)に関する業務 ※「空気環境対策」はエネフォレスト株式会社の登録商標です。 URL : |
URL | https://www.eneforest.co.jp/ https://www.eneforest.co.jp/infection_control/ https://www.aeroshield.jp/ |
JR東日本スタートアッププログラムとは
ベンチャー企業や様々なアイディアを有する方々から、駅や鉄道、グループ事業の経営資源や情報資産を活用したビジネス・サービスの提案を募り、ブラッシュアップを経て実現していくプログラムである。2017年度に初めて開催し、これまでに計63件の提案を採択。内閣府主催の2018年度 第1回日本オープンイノベーション大賞で経済産業大臣賞を受賞した。鉄道事業やIT事業など幅広い分野の実証実験を行い、一部の取り組みは実用化されている。