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火曜日, 11月 29, 2022

子どもとファミリーに特化 企画と集客力でコラボ成功

GCG合同会社(東京都江戸川区)は“キッズやファミリー”を対象に、クルマや電車などの乗り物に特化した企画とマーケティングを行う企業です。2014年に初の大型イベント「きっずもーたーしょー」を考案し、2016年には「トミカ スタンプラリーin 東京ドームシティ」をプロデュース。子どもや家族向けに特化したイベントの企画力はcrewwコラボの現場でも注目を集めています。2014年10月に同社を立ち上げた岩楯信雄CEOに今後の戦略を伺いました。
※この記事は、2016年6月9日、creww magagineにて公開された記事を転載しています。

タカラトミー時代は「エアギター」「チョロQ」に携わる

― 岩楯CEOはデザイナーとしてキャリアを始められていますね

10代の頃、グラフィックデザイナーに憧れ最初に就職したのは広告業界でした。3年ほど働いたのですが、若さゆえか「やはり、これからはインテリアデザインの時代だ!」と考えが変わりまして、専門学校に通って新たに学び直し、大手ゼネコンに転職して7年間勤務しています。長野五輪関係の仕事やお台場のテレビ局なども担当し、本当に良い経験をさせていただきました。そして、次に転じたのが玩具メーカーのタカラトミーです。プロダクトデザインを学びたいとの思いもありました。

ただ、タカラトミーは企画職での入社でしたが配属されたのは、おもちゃショーなどのイベント企画やカタログ製作などを担当している部署で、社内でも長い間、商品企画希望の人間であるとは認識されていなかったようですね(笑)。イベントや入稿データ製作を任せられる“便利なヤツ”ということで、広報や宣伝の部署にいたこともあります。

―タカラトミーでは、赤外線の弦をかき鳴らせばギターのサウンドが楽しめる「エアギター」の企画開発に携わり、世間を騒がせました

広報や宣伝の仕事をやっている時に、社内で「岩楯はもともとデザイナーらしい」という話がようやく上司に伝わり、ディズニーさんのライセンス商品を企画開発するチームに呼ばれ、所属することになりました。

ミニカーの「トミカ」は主に男の子に好かれていますが、女の子にも親しんでほしいとの思いから、ディズニー仕様のトミカを企画したこともありましたね。ディズニーさんは、伝統的に斬新なアイデアを受け入れる素地があり、さまざまな企画を採り入れていただけたので、やりがいは大きかったです。

そんななか、センサーの技術を見つけ、これはおもちゃに使えるのではないかと感じて、エアギターを企画したのですが……。社内では「ディズニーのチームなのに、なんで大人向けのエアギターなんだ?」と騒がせてしまいました。

最終的にはGOが出たのは“おもちゃ屋”のカルチャーでしょうか。マーケティング費用もほとんどないなかで懸命にPR活動を行いまして、商品が話題を集めたのは嬉しかったです。

―「チョロQ」にも携わっていたそうですね

はい、ちょうど「チョロQ」が30周年を迎えるので、そのプロモーションを担当しました。ただ、イベントをやりたくても使えるお金があまりない。そんななか“ダメ元”で所ジョージさんに30周年のイメージタレントになっていただけないかとお願いに伺いました。所さんといえば「遊びの天才」であり、消費者にアンケートをとっても30~40代に圧倒的な人気があります。

所さんに事情を話すと、就任に快諾いただけたでなく、逆に面白いアイデアが次々と出てきました。そのなかからゼンマイで走る実物大チョロQを作って、東京モーターショーに出展したこともあるんですよ。

これを機に、所さんや事務所のスタッフの方と一緒にお仕事をさせていただくことが多くなったのですが、やりたいことを周りを巻き込んで楽しくやっていて、実に素敵だなと思いました。マンガで言うと「ワンピース」みたいな感じでしょうか。いつしか自分も「この船に乗りたい!」という思いが強くなり、後の独立につながっています。

―起業したのは、所ジョージさんとの出会いが大きかったんですね

2014年に独立した後もさまざまな仕事をご一緒させていただいています。グッズやイベントの企画など、今も所さんに関する業務は、GCGのなかで重要な位置を占めています。


GCGの事務所はもともと自動車整備工場だった建物を活用している。「実家は今も整備工場をやっています。私自身も車が好きですし、チョロQやトミカに関わっていることを考えれば、知らぬうちに親の影響を受けているのかもしれませんね」

―一方、GCGでは立ち上げ早々に大型イベント「きっずもーたーしょー」を成功させ、今年(2016年)は「トミカ スタンプラリーin 東京ドームシティ」も大盛況でした

東京ドームさんと知り合えたのはcrewwさんのお蔭です。ある時、テレビの深夜番組を見ていたらcrewwの伊地知さん(CEOの伊地知天=いじちそらと)が出ていて、これは!と思って登録しました。

すぐに東京ドームさんによるコラボレーション説明会に参加したのですが、「おー、これがテレビに出てた伊地知さんかー」「IT系の方が多いのに、自分なんかがいていいのかな」とか「東京ドームと一緒に仕事ができる可能性があるのか、すごい!」と、最初はちょっと社会科見学みたいな心境でした(笑)

私はもともと東京ドームの隣、当時は後楽園球場ですが、水道橋の駅前にある都立工芸高校に通っていましたので、その集客力や影響力のすごさは若い頃から肌身に染み込んでいます。そうした思いからコラボに応募させていただき、採択までいただけたので感激しました。

東京ドームシティでイベントをしたいという方は無数にいますので、弊社が考えた企画が今年のゴールデンウィークに企画が実施でき、成功に導けたのでほっとしています。また、古巣のタカラトミーにも協力いただけたのはありがたかったです。

―子どもとファミリー向けの集客や企画が得意ということから、crewwコラボでは引き合いが多いそうですね

他の大企業のcrewwコラボにもエントリーし、お話させていただいています。また、同じくファミリーや子ども向けの事業をやっているスタートアップの方との「横のつながり」までできました。まさに“crewwさまさま”ですよ(笑)、本当に感謝しています。

―大企業での勤務経験に加え、コラボも進展させつつある岩楯CEOにスタートアップと大企業の付き合い方について、アドバイスをいただけたらと思います

まずは「相手の立場に立ってみる」ということです。自分が相手だったら、どう思い、どう考えるのかな?と。どうすれば、担当者の方がハッピーになれるのかを知ることです。次はみんながハッピーになれるように考えていく。そうしないと、面白いことはできませんし、起こせません。

私自身、企業組織のなかで何度も痛い目に遭ってきましたので、このことがようやく理解できました。

もう一つ申し上げたいのは、大企業と同じことをしていてもダメということです。たとえば、プレゼンテーションの場で、大企業が考えたり、プレゼンしたりするようなことをスタートアップがやっても勝てませんよね。コラボ先となる大企業の担当者の方は、大手からの企画書やプレゼンを頻繁に見聞きしていて、慣れているわけです。

スタートアップならではの独自性を打ち出さないと採択されづらい。「ちょっと変」と思われるくらいがいいのではないでしょうか。スタートアップに期待されているのは、大企業だったら決して提案できない“変なもの”ですから。

ともかく、何度もコラボに応募してみるのはいいことです。大企業の方とメールでやり取りしたり、お会いしたり、オフィスを見られるだけでも価値があります。

―ありがとうございました。


GCG合同会社「きっずもーたーしょー」の紹介ページ
岩楯信雄さんのcrewwでの紹介ページ
東京ドームによるcrewwコラボ(2015年)

執筆
PORT編集部 
「PORT」はCreww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。
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