※この記事は、2017年6月26日、creww magagineにて公開された記事を転載しています。
コープこうべ
—オープンイノベーションに取組もうと思ったきっかけはなんですか?
神戸市より本プログラムをご紹介いただき、私たちが参加することで、スタートアップ企業との協業により生み出された先進的な技術、アイデア、ノウハウ等を蓄積できると考えたためです。また、プロジェクトに関わる職員のマインドや働き方にもイノベーションをもたらす可能性があると考えたためです。
—今回のKOBE OPEN ACCELERATORを通して、オープンイノベーションに対する考え方、スタートアップに対する理解など、御社内で変わった点はありますか?
今回のプログラムに参加する以前は、スタートアップ企業は、ICTを核に短時間での成長可能性が高く、非常に勢いがある小集団企業、という感じがしていましたが、様々な分野において、それぞれ得意とする分野があるとともに、単純にビジネスを成功させたいというだけではなく、社会を良くしたいという志をもって起業された方々も多いという事実に新鮮さや、驚きを感じました。「スタートアップ企業」と一括りにすることで正確な理解を妨げる可能性が高いと感じています。
—KOBE OPEN ACCELERATORを開催するに至る過程で、良かった点、大変だった点(例えば社内への周知や調整、承認を得るなど)があれば教えてください。
オープンイノベーションプログラムに取り組むのは初めてだったことから、組織内においては、スタートアップ企業に対する理解が浅く、どのようなシナジーの下、共創できるのか等、着想までに時間がかかることもあり、積極的な賛同を得ることが難しいことがありました。
—KOBE OPEN ACCELERATORを進行する上で、良かった点、大変だった点があれば教えてください。
特に大変だった点ということはありませんでしたが、一度、オフラインでの打合せを設定することができれば、飛躍的に相互の理解が進むと感じました。

WINNERに選出された、ためま株式会社
事業内容・サービス紹介
近年、財政の縮小や公共団体の人的不足により、地域・社会コミュニティの衰退が著しく、無縁社会や生活面での孤立が進行しています。ためまは、それらの課題を解決するため、地域活動の見える化を実現させるスマートフォンアプリ「ためまっぷ」の仕組みを開発しました(特許出願中)。「ためまっぷ」は、様々な地域活動の紙チラシの写真画像にマップや日付を連動させます。その結果、簡単な投稿と検索により、地域内の情報流通を活性化させます。私たちは、これらの活動を通じて、誰もが地域の中であたたかくつながることのできる社会の構築を目指しています。

—KOBE OPEN ACCELERATORに応募しようと思った決め手を教えてください。
行政(神戸)がオープンイノベーションの取り組みに熱心であることに魅力を感じたからです。さらに、優良地場団体であるコープこうべ様が阪神大震災を乗り越え、100年続く生協を目指す中で、未来へ向けての取り組みとしてオープンイノベーションの取り組みを検討されているという点にも魅力を感じました。また、コープこうべ様は、地域の組合同士の助け合いから生まれた団体様であるということを伺い、私たちのコーポレートビジョンにもマッチすることから、非常に興味を持ちました。
—今回のKOBE OPEN ACCELERATORを通して実現したかったことは?
私たちの目指す社会は、誰もが地域の中であたたかくつながることのできる社会です。
地域ごとの組合員、職員の方々の意識改革と地域交流の実現のために、地域内の情報インフラ整備を行います。また、コープこうべ様の店舗、配送網、地区活動事業、組合員の方々の協力を賜ることが出来るよう、現地でのサポートにも積極的に参加します。
—大手企業とオープンイノベーションプログラムを進行する上で、良かった点、大変だった点があれば教えてください。
ご担当者様が、地域持続のために生活圏域で私たちにはない20年以上のご経験と課題意識をお持ちで、コラボレーションは大変刺激的でやり甲斐がありました。同じ西日本とはいえ、弊社拠点と物理的に距離があるため、なかなか頻繁にお会いすることは難しいですが、そのような点にも深くご配慮をいただき、また、積極的に組織内において円滑に物事が進むよう調整いただいているので、とてもありがたく感じています。

WINNERに選出された、株式会社シマント
事業内容・サービス紹介
シマントは、マルチバリューデータベースマネジメントシステムを基盤とした製品販売・サービスを提供します。
社内で活用できていないビッグデータの高速処理と自動化(RPA)を実現することで、業務効率化によるコストダウンとデータの有効活用による売上UPの実現をサポートします。

—KOBE OPEN ACCELERATORに応募しようと思った決め手を教えてください。
神戸市が、関西を基盤とする大手企業を取りまとめるという取り組み趣旨が面白いと思ったのがきっかけです。また、神戸市に対して、以前から500startupsと組み、スタートアップ企業に対して、先進的な取り組みをしているというイメージがあったため応募しました。
—今回のKOBE OPEN ACCELERATORを通して実現したかったことは?
まだまだビッグデータの有効活用事例は不足していると思っています。その中で、企業内の“顧客データ”という情報資産が現在有効に活用されていない現状を、弊社の技術・サービスを使ってどのように有効化できるか?その成功事例・ユースケースを今回のプログラムを通じて世の中に提示したいと思っています。
—大手企業とオープンイノベーションプログラムを進行する上で、良かった点、大変だった点があれば教えてください。
弊社は何度かオープンイノベーションプログラムに取り組んでいますが、通常、「大手企業が今何に関心を寄せているのか?」、「何を実現したいと思っているのか?」を探り出すのが大変です。しかし、今回のKOBE OPEN ACCELERATORは、その点を早期に開示頂けた点がとても有効なプログラムを創出する上でよかったと思います。

