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水曜日, 12月 8, 2021

OPEN INNOVATIONコンソーシアム、。Creww・ビザスク・リンカーズの三社が仕掛ける新たな試み

オープンイノベーションの市場を創ってきたパイオニアであるCrewwは、大企業が持つアセットとスタートアップの持つエッジの効いたアイデアを組み合わせることで新規事業を創出し、国内に大企業×スタートアップのイノベーションを生んできた。
同社と同じくオープンイノベーションを手がけるビザスク、リンカーズが協業し「OPEN INNOVATIONコンソーシアム」を2017年6月30日に創立し、話題を集めた。Creww取締役・水野智之氏は、「領域が異なる3社だからこそ実現できることがある。オープンイノベーション市場を創り上げた一人として責任を果たしたい」と語る。立ち上げの背景や、今後の展望について話を伺った。
※この記事は、2017年9月19日、creww magagineにて公開された記事を転載しています。

「オープンイノベーション=マッチングではない」コンソーシアム立ち上げの裏にある想い

― まずはCreww(クルー)が取り組んできたオープンイノベーションの概要をお聞かせいただけますでしょうか?
水野智之(以下、水野):Crewwは「オープンイノベーション」という概念が日本で認知されていない頃から「crewwコラボ」として大企業とスタートアップの取り組みを支援してきました。資金調達以外の手段でスタートアップが飛躍的に成長できる方法を考えた結果、大手企業が持つアセットとベンチャー企業の持つアイデアを組み合わせることだと考え、環境を整えながら事業を展開するうちに「オープンイノベーション」の概念も徐々に浸透してきたと思います。過去Crewwのプログラムに参加していただいた企業は100社を超えました。今年で5期目を迎え、ようやくマーケットになってきたところです。

― そして今回、「OPEN INNOVATIONコンソーシアム(以下、コンソーシアム)」を立ち上げられました。その背景には、より広くマーケットを拡大しようという意図があるのでしょうか。
水野:もちろんそうした意図もありますが、Crewwの売上を伸ばすというよりは市場を正しく認知してもらいたいのが大きな理由です。マーケットが拡大するにつれ、「オープンイノベーション」がさまざまな意味合いで捉えられてしまうようになりました。

従来からCrewwが提供する「crewwコラボ」は、企業が持つリソースを組み合わせることによってイノベーションを起こすことをゴールに掲げています。スタートアップは飛躍的な成長を遂げ、大手企業は新規事業を創出することが目的です。しかしながら、現在は「オープンイノベーション=マッチング」と捉えているプレーヤーが非常に多い。実利を生み出さなければただの異業種交流会と変わらず、本末転倒になってしまいます。

―― 市場が成長したことによって生じた「オープンイノベーション」の歪んだ意味に対し、本来の意味をしっかりと伝え直そうということですね。
水野:「オープンイノベーション=マッチング」の認知が広がると、日本にとっては大きな損失になります。プレーヤー全員が高いクオリティで機会を提供できなければ、成功体験を得ないままオープンイノベーションに挑戦することをやめてしまう企業が増えてしまうからです。海外では協業によって実利を生むビジネスモデルが主流になっています。「市場を創ってきた第一人者としての責任を果たそう」との想いから、コンソーシアムを立ち上げました。

領域が異なる3社で協業。目的は“正しい認知”と“日本への貢献”

―― 立ち上げにあたり、ビザスクとリンカーズの2社と協業した意図を教えていただけますか?
水野:大上段にあるのは、「市場を正しく認知してもらう」という想いが一致しているからです。売上を上げるよりも前に、日本の企業にとって価値を提供できるかどうかが重要です。2社ともに同じビジョンを描けていたことが協業の決め手になりましたね。

また、海外と日本ではオープンイノベーションの目的も手段も異なるため、日本企業に合った形でサービスを展開できるパートナーとして2社に協業していただきました。日本はこれまで0から1を創出するビジネスモデルで世界をリードしてきた国。しかし、現在は外資系企業の下請けになっていたり、と、既存事業から脱却できないケースが増えています。Crewwはスタートアップと大企業をつなぐ架け橋であり、ビザスクさんが展開するスポットコンサルは人を提供することでサービスの成長を加速させます。リンカーズさんは中小企業に特化したビジネスモデルです。目的は同じであっても、異なる3つのサービスを提供できれば多様なニーズに応えることができるのもコンソーシアムならではのメリットといえます。

―― 3社は競合他社としても捉えられそうですが、意見が食い違うことはないのでしょうか?
水野:目的が同じなので、特に問題が起こることはありません。Crewwに来た依頼であっても、ビザスクさんやリンカーズさんが得意とする領域であれば積極的に紹介しています。もちろん逆のパターンも然りです。

その際は情報を渡すだけではなく、しっかり依頼者のニーズを汲み取った上で最善のアプローチができるよう尽力しています。概念を正しく認知してもらい、お互いにとって、ひいては日本にとってより良いビジネスを生み出していくことが目的なので、その軸だけはブラさないよう徹底していますね。

―― 今後はコンソーシアムの運営側にも企業を募るのでしょうか?
水野:Crewwだけでは解決できない問題も今後出てくると思うので、想いを共有できる企業さんであればパートナーになっていただきたいです。これまで汲み取れなかったニーズを汲み取ることで国内におけるオープンイノベーションをより加速していければと思っています。

コミュニティを創り出し、オープンイノベーションのプラットフォームへ

― Crewwがこれまでに行ってきた事業がコンソーシアムに活きた機会はありましたか?
水野:コンソーシアムは設立間もないため、まだ実際に事業は動いていません。ただ、Crewwが培ってきたネットワークは確実に活きてくると思います。たとえば、過去のお客様に事例の紹介をしていただく予定です。

大手企業とスタートアップでは文化が全く異なるため、どうしても摩擦が生まれてしまうことがあります。経験があるからこそ分かる、想定トラブルを「crewwコラボ」を行った企業の方々に経験をシェアしていただくのです。「crewwコラボ」に参加してくださった方はCrewwの掲げるビジョンに共感していただいているため、たとえメリットがなくても健全なマーケットの育成に貢献しようと尽力してくださる。こうした関係が積み重なることで、現在は一種のコミュニティが形成されつつあります。

Creww株式会社 取締役 水野 智之

― それこそがまさにコンソーシアムを設立した目的でもあるわけですね?
水野:おっしゃる通りです。コンソーシアムは長期的な視点で運営をしていきますが、ある程度形になればCrewwが運営サイドにいなくてもいいのではないかと考えています。

オープンイノベーションに関する一定の理解やノウハウが蓄積されていけば、組織自体は縮小しても、解散してもいい。形にはこだわらず目的にコミットできるのが我々ベンチャーの強みかもしれません。

― 今後よりサービスを充実させるための施策などはすでに検討されていますか?
水野:現在はホームページにてお問い合わせをいただき、コンソーシアムに期待することやご相談をヒアリングしている段階です。そうして蓄積した知見を反映させながら、今後は双方向でコミュニケーションが取れるプラットフォームにしていこうと考えています。

また、イベント、ミートアップ、勉強会などは積極的に行なっていく予定です。複数社が集まるコンソーシアムだからこそ提供できるコンテンツがあると思っています。それと今後コンソーシアムの運営に携わる会社が増えていくので、各社のサービスを連携させて一つの大きなオープンイノベーションに関するサービスの提供も、構想の一つとして考えています。

執筆
PORT編集部 
「PORT」はCreww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。
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