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木曜日, 8月 11, 2022

世界一イノベーション大国スイスのテクノロジー企業11社が登壇。【10月22日】無料オンラインイベントを開催

スイス大使館は「CEATEC Japan 2020 オンライン展示会」の会期中、スイスのテクノロジー企業を紹介する「swisstech.pitchinar 〜Swiss Solutions for Society 5.0〜」を10月22日(木)16:00よりオンラインで開催する。スイスはイノベーション国別ランキングでNo. 1であり、登壇するのはスイス気鋭のテクノロジー企業11社。「Smart Cities」「Smart Health」「Humans & Machines」の3つのテーマで、各社が持つ革新的な技術力やイノベーション力、また世界初のテクノロジーなどを紹介する。オンラインで無料参加できるため、この機会にぜひテクノロジー大国スイスの実態を掴んでみてはいかがだろうか。本記事では、在日スイス大使館 科学技術部 部長のKyoko Marumo Suzuki氏に、イベント概要や参加企業、イベントへの思いを伺った。

世界一のイノベーション大国スイス

スイスのテクノロジー

―「swisstech.pitchinar」の開催背景と、イベント概要を教えてください。

スイスは、グローバルイノベーション指数で「10年連続世界1位」を獲得している、イノベーション大国です。

具体的には、国民1人当たりの特許出願件数が世界1位で、知的資産の創出など「イノベーション創出部門」でも1位、人材、インフラなど「イノベーションへの投入部門」で2位という高評価を得て、総合で世界1位となりました。加えて、世界競争力ランキングでも高い評価をいただいています。

このイノベーション大国であるスイスの国際的な認知度を上げるために、スイスでは国を挙げて世界中で展示会への出展やピッチイベントなど、さまざまな取り組みをしています。

その一環として、今回日本ではCEATEC Japan 2020に出展。その会期中に、より多くの日本の皆さんにスイスのイノベーション力や、コロナ禍でもスイスのテクノロジー企業は順調に成長を続けていることを知っていただくために、「swisstech.pitchinar」をオンラインで無料開催することとなりました。

今回参加する企業に多いのは、ディープテックに基づく課題解決型のスタートアップです。伝統的に医薬品やライフサイエンス、バイオテックに強みを持つスイスですが、幅広いテクノロジーに精通しています。

イベントでは、「Smart Cities(スマートシティ)」「Smart Health(スマートヘルス)」「Humans & Machines(ヒューマン&マシーン)」の3つのテーマで、それぞれの課題を解決する最先端技術を持つ企業11社に登壇してもらいます。

【開催概要】
・日 時:2020年10月22日(木)16:00~17:30
・参加費:無料(事前登録制)
・定 員:500名
・会 場:オンライン(Zoomウェビナー)
・言 語:英語/日本語(選択可・同時通訳)
・主 催:在日スイス大使館 
・運 営:株式会社イードア
・後 援:Creww株式会社

【スケジュール】
16:00-16:05  開会のご挨拶
16:05-17:25  スイスのテクノロジー企業11社によるピッチ
17:25-17:30  閉会のご挨拶

利便性と安全性のあるスマートシティを実現

―今回登壇するスタートアップの特徴を教えてください。

それぞれのテーマごとに、簡単ですが登壇するスタートアップについてご紹介します。まずはスマートシティです。

1.Smart Cities(スマートシティ)

「Securaxis社」
音響効果と最新の人工知能やデータサイエンスを組み合わせて、都市の音を測定・活用する技術を開発しています。通常、都市のモニタリングはカメラを想定しがちですが、Securaxis社はそれを音でモニタリングします。たとえば、通行量や危険音のモニタリング、野生生物観測などに応用し、スマートシティの安全と安心、セキュリティを提供します。

「meteoblue社」
高品質なリアルタイムでの気象データを管理する、プラグアンドプレイシステムを開発しています。都市気候システム開発は、都市の中に気象センサーのネットワーク(気温、相対湿度、降水量など)を設置する必要があります。meteoblue社では、都市とその周辺地域でセンサー設置に最適な場所を査定するツールを開発。センサーが設置されると、API、ウェブ、FTP、モバイルアプリなどを通じてリアルタイムで高品質な気象データを取得でき、都市の気候変動緩和策を管理するための信頼できるセンサーネットワークを構築できます。

「YASAI社」
スマートシティのための「循環経済型垂直農法」を提供しています。都会でも地産地消を可能にする、水や二酸化炭素、バイオエネルギーを再利用する循環型農業です。人と植物と地球の健康やウェルビーイングのために、ローカルで循環型の食品システムを作り出すことを目指しています。

「GLOBAL ID社」
プライバシーを保証しつつ、複製不可能な「3D指静脈生体認証」に基づく生体認証システムを開発しています。暗号技術と生体認証の分野における主要なスイスの研究所と世界的に有名な研究所の3者が協力した結果、この革新的な技術が可能となりました。個人情報の盗難、サイバー犯罪、データ盗難といった、ますます高度化する脅威には、改ざん防止策を施した識別ソリューションの利用が不可欠です。病院などでの情報管理にも適しています。

高齢化大国日本に寄与するスマートヘルス

2.Smart Health(スマートヘルス)

「Urodea社」
排尿ができない、排尿を仕切れない尿閉の患者が抱える課題に対して、携帯型デバイスで尿に触れずに解決する、世界初の画期的な技術を開発しました。これまでの治療法はカテーテルによる排尿が主でしたが、尿路感染の原因になることが課題でした。Urodea社が特許出願中のこの技術は、世界初の尿閉の非侵襲的ソリューションで、尿に触れることなく排尿を助けます。

「Hi-D Imaging社」
Hi-D Imagingが開発したのは、世界初のAIベースの術前計画ツールです。全世界では1.7秒ごとに1人が心血管疾患で亡くなっていますが、この術前計画ツールを活用すれば、医師は患者一人ひとりに合った術前計画を立てられます。これにより、心臓手術後の患者の生活の質改善につながります。

「SurgeonsLab社」
2021年3月から市場での商業利用に向けて準備が進んでいる、新しい「脳外科手術シミュレーター」を開発しました。脳外科手術には極めて複雑な手順があり、高度な訓練と技能が必要とされます。そこで、SurgeonsLabは専門医学実習生や脳神経外科医のために、それぞれの患者の状態に合わせた複雑なマイクロサージェリーの訓練ができる画期的なシミュレーターを提供します。

人間と機械の交流を最適化する、ヒューマン&マシーン

3.Humans & Machines(ヒューマン&マシーン)

「WayRay社」
自動車業界などのホログラフィックAR(拡張現実)ソリューションを開発しています。たとえば、自動車のフロントシールドにカーナビの情報が表示されるようなAR技術で、広い視野やコンパクトさ、仮想画像が快適な距離で投影されます。

「AVAtronics社」
家庭用電子機器や輸送産業で使用される高性能の広帯域アクティブノイズキャンセリング技術を開発しています。この組み込みソフトウェアは、ヘッドフォン、スマートTV/スピーカー/電話、自動車、電車、航空機に搭載でき、騒がしい環境でノイズフリーのユーザーエクスペリエンスを提供します。

「Animatico社」
画面の前に立った人の声を聞き、何を話しているのかを判断して会話する、人間のようなAIアバターを開発しています。目的は、小売やスマートシティなどの場面で人間と機械の交流を一変させること。直観的でタッチレスなアバターは、たとえばショッピングモールのインフォメーションなどに導入でき、館内案内だけでなく「タクシーを呼びたい」といったニーズにも応えられます。

「Scandit社」
ヘルスケア、ロジスティクス、製造、小売など、さまざまな産業のビジネスプロセスを変革する「バーコードスキャニングソリューション」を開発しています。従来のバーコードの読み込みを大きく発展させたもので、暗いところでも離れた場所からも読み込め、破れたバーコードや絵文字、物体も認証します。また、企業がスマホやタブレット用のアプリを速やかに構築・配備・管理できるようサポートするので、従来の専用機器よりも低い総コストでソリューションを所有できます。

スイス企業は日本市場に期待大。あらゆる業界の企業に参加してほしい

―今回のイベントで期待していることや、参加してほしい日本企業について教えてください。

グローバル・イノベーション・ランキングで10年連続世界一をいただいていることに加えて、スイス連邦工科大学チューリヒ(ETH Zurich)などの大学も世界ランキングで上位に位置することから、日本企業からスイスの技術力やイノベーション力を知りたいとお声がけいただく機会が増えています。

これまでスイスのベンチャーへの投資は、アメリカやドイツなど近隣の国が多かったのですが、コロナ禍による渡航制限よって、国内投資が逆転しました。​その一方で、先日はNEC社によるスイスのフィンテック企業アバロック社の買収が発表されるなど、日系企業のオープンイノベーションのニーズが減った印象はありません。この機会にぜひスイスのテクノロジー企業の面白さや可能性を知っていただけると嬉しいです。

スイスのテクノロジー

今回参加するスイスのテクノロジー企業からしても、日本市場に大変高い関心を持っており、自分たちの技術力で日本のさまざまな課題解決ができると考えています。ですから、テクノロジー関係の企業だけでなく、自治体や金融、医療など、日頃からオープンイノベーションを検討されているような、さまざまな業界の方に参加いただきたいと考えています。

またイベントでは、単にスイスのテクノロジー企業が登壇するだけでなく、日本市場を知り尽くしているベンチャーキャピタル等のスペシャリストの方々からも、コメントをいただく場を用意しました。日本市場をよく知る方にスイスのテクノロジー企業はどう映ったのか、客観的に聞けるのも見所の一つになると思っています。

スイスと日本の文化は親和性が高い

―在日スイス大使館のイベントにかける思いや、今後の取り組みについて教えてください。

今回のオンラインイベントは、スイスの産官学が連携して展開しているキャンペーン「#SwissTech」の一環として開催されます。日本の多くの方にスイスのイノベーション力を知ってもらう突破口になり、今後の連携強化につながれば大変嬉しいです。

オープンイノベーションは、企業同士が二人三脚で進めていくのがとても大切なのですが、その点、スイスの文化は日本の文化と親和性が高いと感じています。もちろん積極的に発信するといった西洋文化はありますが、スイスは西洋の中でも協調性の高い国民性があるんですね。

自分たちの意見を言うだけでなく相手の意見を丁寧に聞きますし、話し合って決めたことは、どうにか成功させられないかを模索して最後までやり遂げようとする姿勢があります。

このスイスと日本の文化の近さは、日本人が感じているだけでなく、スイス人も来日すると感じることでもあるんです。だから、今回のイベントをきっかけに、スイスのテクノロジー企業との組みやすさも感じてほしいと思っています。

スイスのテクノロジー

スイスの「#SwissTech」をはじめとするイノベーション分野における交流促進の取り組みは、在日スイス大使館にとっても長期ビジョンの中で重要な項目です。ですから今後も展示会への出展はもちろん、ビジネスマッチングの場を創出しながら、スイスと日本のオープンイノベーションを加速させたいと考えています。

まずは10月22日の「swisstech.pitchinar 〜Swiss Solutions for Society 5.0〜」へのご参加をこころよりお待ちしております。

※写真提供 在日スイス大使館、House of Switzerland

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