12.8 C
Japan
金曜日, 3月 31, 2023

水田向けスマート農業サービス「paditch(パディッチ)」がシリーズAで1億円の資金調達を実施

スマート水田サービス「paditch(パディッチ)」の開発、運営を手掛ける、笑農和は、シリーズAラウンドにおいて、Monozukuri Ventures、三井住友海、スカイランドベンチャーズ等を引受先とする第三者割当増資による1億円の資金調達を実施した。今回を含む累計での資金調達額は1.7億円となる。

アグリテックスタートアップ「笑農和」とは 

農業は、高齢化に伴う離農・担い手不足・耕作放棄地の増加・異常気象などの問題が山積みとなり、大変な時期に差しかかっている。笑農和はこれらの問題を解決するためにIT・IoT・AI・ロボット等のテクノロジーを活用し、富山発の次世代農業(スマート水田)を築きあげるアグリテックベンチャーである。
スマート農業を普及することで、農作業の超省力化、1農家における耕地面積の拡大と収量増加による収入の増加、水路への転落防止などに貢献し、農業を支える。また、若い世代の人が農業を職業として選択する未来の創造にも挑んでいる。

 超省力化を実現。水田向けスマート農業サービス「paditch(パディッチ)」とは 

スマート水田サービス「paditch(パディッチ)」は、農作業工程で一番時間と労力を使う水管理工程を遠隔操作、自動制御化した製品で、スマートフォンのボタン一つで水門や給水栓の開閉を一括で行うことができるシステムである。
水位や水温に合わせて自動開閉したり、タイマー設定して自動開閉することもできるため、paditch導入により水管理の労力が80%削減したとの第三者機関である農研機構の実証結果も得られている。
2020年11月現在、全国490か所に導入され、水管理の時間と労力の削減に一役かっているだけではなく、稲の収量、品質の向上にも貢献している。
また、豪雨時や、夏場の高温時にリスクを冒して水門・給水栓の調整をしにいく必要がないため、農作業事故の防止にもつながっている。

今回の資金調達について 

今回の資金調達により、従来のサービス「paditch gate02+」のデータを活用した栽培営農指導の強化や、遠隔で田んぼダム化可能な排水バルブ「paditch drain 01」の開発を行う。農家に寄り添い、現場の声を吸収しながら水管理を中心に稲の収量、品質アップに貢献していく。
また、アグリテック業界の底上げと今後の市場拡大を推進する。

 引受先一覧(順不同) 

株式会社Monozukuri Ventures、三井住友海上キャピタル株式会社、スカイランドベンチャーズ株式会社 他

株式会社Monozukuri Ventures 代表取締役 牧野成将氏のコメント  

日本の食料自給率向上は喫緊の課題となっており、農業分野での生産性向上は大きな社会課題と捉えています。これまでも農業課題に対して様々な解決策が提案されてきましたがうまく導入は進みませんでした。その中で、笑農和は農家の声をしっかり聞きながら、農家の人が必要とするサービス開発を心がけてきました。彼らが開発するスマート水田管理「paditch」は富山を中心に500台近くが導入されており、しかもその評価は非常に高いものでした。将来、農業分野での人手不足や重労働を解消するキーデバイスになると確信すると共に、私達も笑農和と協力しながら農業分野でのIoT化の一助になりたいと考え、この度のラウンドに参画させていただきました。

 三井住友海上キャピタル株式会社 投資開発 プリシンパル 白松昌之氏のコメント 

笑農和は、水門/バルブ型IoT機器「paditch」とそこから得られるデータを活用して、100年先を見据えた水稲農業のアップデートを目指す、スマート農業のスタートアップであり、その独自性と将来性を評価して投資いたしました。
また、創業者の下村さんは、農家出身のエンジニアで、農家に寄り添い粘り強く事業を拡大している点を高く評価しており、国内のみならず世界へ羽ばたく起業家だと期待しております。
日本国民にとって主食の米は必要不可欠であり、後継者不足や高温化などの課題解決が可能な「paditch」の需要が更に伸びることを確信しております。当社としても、様々な形で事業拡大を積極支援いたします。

株式会社笑農和会社概要

社名株式会社笑農和(Enowa Co.,ltd.)
設立2013年2月
所在地〒936-0053 富山県滑川市上小泉1797-1
代表者下村豪徳
事業概要スマート水田サービスpaditchの開発・運営/スマート農業コンサルティング/農産物の販売・輸出
URLhttps://enowa.jp/

スマート水田サービスpaditch参考情報

HPhttps://paditch.com/

オンラインストアttps://paditch.com/store/

Facebook コメント
PORT編集部https://port.creww.me/
PORT by Crewwは、Creww株式会社が運営する、社会課題をテーマに、新規ビジネス創出を目指すスタートアップ、起業家、復業家、 企業をつなぐ挑戦者のためのオープンイノベーションメディアです。
- Advertisment -
- Advertisment -

Featured

【SceneryScent × アネスト岩田】“香り噴霧器”で新たな価値と市場を生み出す

【Creww Growth活用協業事例インタビュー】日本の塗装機器や空気圧縮機の業界を95年以上リードし続けているアネスト岩田。“開発型企業”として国内外で1,200件を超える特許出願数を持ち、世界20カ国以上の拠点、35社のグループ会社を持つ企業だ。 同社は2020年に導入したアクセラレータープログラムで、香り空間演出・プロデュース事業を展開するスタートアップSceneryScent社(シーナリーセント)を採択し、わずか1年半で、人感センサー内蔵香り演出機器「Ambiscent(アンビセント)」のデモ機を開発。社外でのトライアルがスタートした。 具体的にどのような取り組みを重ねているのか。アネスト岩田の和泉孝明氏と、SceneryScent代表の郡香苗氏にお話を伺った。 #アネスト岩田 #SceneryScent #シーナリーセント #Ambiscent #アンビセント #スタートアップ #オープンイノベーション #活用協業事例インタビュー #CrewwGrowth #Creww #大挑戦時代をつくる

【熊平製作所 × MAMORIO】創業125年のトータルセキュリティ企業が、スタートアップ共創で未来の「安心・安全」を創る

【Creww Growth活用協業事例インタビュー】広島銀行とCrewwは、広島県下のイノベーションエコシステムの構築に向け、広島県内に新たな事業の創出を図ることを目的に「HIROSHIMA OPEN ACCELERATOR 2021(広島オープンアクセラレーター2021)」を共催しました。本記事では、プログラム参加企業である熊平製作所と、「なくすを、なくす」をミッションに、紛失防止デバイス「MAMORIO」を始めとした 様々な製品・サービスを提供するIoTスタートアップ「MAMORIO」との共創プロジェクトにフォーカス。株式会社熊平製作所 新規事業開発部 取締役部長 茶之原 氏に、プロジェクトの共創に至った背景や、スタートアップとの共創から実際に得た体感や変化について、お話を伺いました。 #広島銀行 #広島県 #イノベーション #広島オープンアクセラレーター2021 #熊平製作所 #MAMORIO #IoT #スタートアップ #共創 #新規事業 #協業事例インタビュー #CrewwGrowth #Creww #大挑戦時代をつくる

関東近郊2万坪の土地 × スタートアップで、今までにない斬新な “場” を作りたい|Gulliverが挑む!

【オープンイノベーションインタビュー】中古車売買でお馴染みの「Gulliver」を運営する株式会社IDOMが、2022年10月24日から「Gulliver アクセラレータープログラム2022」を実施。新しい購買体験の提供と、生活を彩るクルマの価値を創造する新しいコンセプト店舗の開発をテーマに、関東近郊に2万坪の土地を用意し、スタートアップの皆さんと一緒に新しい場づくりに取り組みたいという。具体的に、どのような構想を描いているのか。株式会社IDOMの経営戦略室チームリーダー、三樹教生氏に話を伺った。 #Gulliver #IDOM #スタートアップ #アクセラレータープログラム #CrewwGrowth #Creww #大挑戦時代をつくる

スタートアップ募集!【豊富な開発技術力 × デミング賞大賞の社内風土】モノづくりメーカーのOTICSに、今求めるパートナーを聞く

【オープンイノベーションインタビュー】高出力・低燃費・低エミッション化などの要求に対し、積極的な技術提案と高精度な品質で応えるOTICS(オティックス)の自動車部品は、多くの車種で採用されています。一方で、120以上の国と地域が目標に掲げる「2050年カーボンニュートラル」に向け「脱炭素化」の企業経営に取り組むOTICSは、初めてのアクセラレータープログラムを開催。豊富な開発経験と生産技術力を活かせる協業案、自然環境保全や社会・地域に貢献できるアイデア等をスタートアップから広く募集します。デミング賞大賞も受賞したOTICSの社風、アクセラレータープログラムの開催に至った背景や、募集ページだけでは伝わらない魅力、プログラムに関わる方々の想いを、株式会社オティックス 経営管理本部TQM経営戦略室 係長 奥村守氏に話を伺いました。 #OTICS #自動車 #カーボンニュートラル #アクセラレータープログラム #協業 #スタートアップ #デミング賞 #CrewwGrowth #Creww #大挑戦時代をつくる
Facebook コメント