業界変革に挑戦!大正製薬アクセラレータープログラムに迫る

Innovation
2019年5月より、大正製薬と国内最大級のスタートアップコミュニティを運営する Creww (クルー)株式会社により開始された「大正製薬アクセラレーター2019」。スタートアップから63の提案が集まり、選考、オンラインブラッシュアップを経て、3社のスタートアップが採択された。現在、実証実験に向けて猛進中だ。大正製薬と新規事業の創出を目指す採択スタートアップとは?そして、大正製薬がアクセラレータープログラムで目指す社内風土の変革の様子に迫ってみた。

8月末に実施された2次選考であるプレゼンテーションには、10社のスタートアップ企業が並び、結果3社が採択された。プレゼンテーションに向け、ブラッシュアップメンバーとして大正製薬の社員が延べ40名、13部署が関わったと言う。
採択された3社のスタートアップと描く、大正製薬のオープンイノベーションプロジェクトとはどのようなものだろうか。

クォンタムオペレーション×大正製薬

クォンタムオペレーションのセンサー開発技術・ノウハウと大正製薬が保有する幅広い販路を掛け合わせ、パーソナルな健康管理の仕組み構築と浸透の実現を目指す。

クォンタムオペレーション代表取締役 加藤 和磨

クォンタムオペレーションはIoMT(Internet of Medical Things)センサーの開発を得意とするITベンダー。世界的にもシリコンバレーをしのぐといわれている、中国の深センをはじめとした多数の海外企業を束ね、センサーや基盤などを製造委託したい企業へOEM供給を行っている。「深センサプライチェーン」をコントロールし、生産管理・品質管理を行うことにより、品質は高く、通常より安価での開発を実現する。現在、これらの製造基盤を用いて自社プロダクトとして、血糖値なども測定可能な次世代バイタルバンドの開発を行っている。

https://creww.me/ja/startup/quantum-op

エリー×大正製薬

エリーが保有する蚕に関する研究知見、エッジの利いたプロダクトと大正製薬が保有する海外も含めた幅広い販路、商品開発力・マーケティング力、研究開発基盤を掛け合わせ、「新たな市場の開拓 と SDGsへの貢献」を目指す。

機能性昆虫食の商品開発・販売

2030年に世界人口は約90億人に達し、地球資源の制約から約6億人がタンパク質不足に陥ると予測されている。代替タンパク質として有望な昆虫は、飽食の日本で普及するとは考えにくい。エリーは日本で昆虫食文化を醸成するべく、昆虫の持つ機能性成分の訴求してマーケットを創り、日本食×機能性昆虫食というブランドを持って世界に展開したいとの思いから、開発・販売を行っている。

https://creww.me/ja/startup/Ellie

ミナカラ×大正製薬

ミナカラが保有するネット医療サービスと大正製薬が保有する商品力、販売チャネルを掛け合わせ、「オンライン薬剤師によるOTCの購入サポート」の実現を目指す。

ミナカラは薬剤師・調剤薬局を活用しオンラインサービスを提供するオンライン薬局である。

https://creww.me/ja/startup/minacolor.inc

以上、3社のスタートアップとの共創プロジェクトが決まり、実証実験が目下進行中である。

規制緩和や薬価問題により、製薬業界は変革期に突入した。大正製薬では業界の変革期にあたり、新しいことに挑戦する行動習慣やカルチャーを社内に創り出そうとしている。今回のアクセラレータープログラムもそのような取り組みの一つだ。

レガシー企業とは異なる風土を持つスタートアップと多くの部署が関わることによって、生まれる化学反応が楽しみである。

執筆
INNOVATIVE PORT編集部 
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