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土曜日, 4月 10, 2021

日本全国の地域オープンイノベーションを支援。「47クルーズプロジェクト」始動します

少子高齢化や後継者不足など、さまざまな社会課題に直面していた日本に、2020年突如として襲いかかった新型コロナウイルス。従来の常識は通用しない、価値観の転換点に立たされている今、企業のデジタル化はもちろんのこと、さまざまな社会問題や地域問題の解決は、日本全国で待ったなしの状態だ。

こうした課題を解決すべく、オープンイノベーションを長年リードしてきたCrewwは、地域に根ざした企業と全国のスタートアップとのオープンイノベーションを促す「47クルーズプロジェクト」をスタートさせた。「47クルーズプロジェクト」が実現させる日本の未来とは。立ち上げの背景等について、Creww代表の伊地知天氏と取締役の水野智之氏に聞いた。

全国各地の課題を解決するオープンイノベーションプロジェクト

Creww株式会社 代表取締役 CEO 伊地知 天(いじち そらと)

―まずは、「47クルーズプロジェクト」の概要について教えてください。

伊地知 これは、地域に根ざした中小・中堅企業と全国のスタートアップのアイデアや技術を融合し、デジタル化や新規事業創出、地域課題解決、日本経済の活性化を目指す「オープンイノベーションプログラム」です。

今まではCrewwが中心となり開催していましたが、より速度をあげてイノベーションを全国に拡大して行くべく、Crewwのプラットフォーム上で、各地の自治体や地方銀行、コンサルティングファームなどが主体となり、「オープンイノベーションプログラム」を開催できるインフラを用意しました。

そこに地域の企業とCrewwのプラットフォームに登録している全国約5200社のスタートアップが参加する仕組みです。

10年近く培ってきたオープンイノベーションのノウハウをシステム化し、圧倒的にコストを圧縮したことで、誰でも開催・参加できるプログラムを作ることができました。

「47クルーズプロジェクト」の概要のまとめ
➤地域中小・中堅企業と全国のスタートアップとのオープンイノベーションプログラム
➤デジタル化や新規事業創出、地域課題解決、日本経済の活性化を目指す
➤自治体や金融機関、経済団体、コンサルティングファームなどがCrewwのプラットフォームを活用し開催することができる

コロナ禍により高まる、地方企業のデジタル化やオープンイノベーションのニーズ

―どういった背景から、47クルーズプロジェクトが誕生したのでしょうか。

伊地知 Crewwは、2016年から神戸や京都、広島、愛媛など複数の地域プログラムを実施してきました。そこで痛感したのは、地方の中小・中堅企業とスタートアップのオープンイノベーションの必要性です。

しかも、デジタル化の遅れから既存事業だけでは立ち行かなくなる、デジタル化したくても人材がいないなど、すでに課題が山積していたところに、新型コロナウイルスが牙を剥きました。コロナ禍により、地方企業のデジタル化やオープンイノベーションのニーズは急速に高まっています。さらに、テレワークが一般的になってきたことが、より後押しとなりました。

水野 加えて、2020年に内閣府が「スタートアップ・エコシステム拠点都市の形成」に注力することを国家戦略として掲げ、地方自治体がオープンイノベーションに積極的に取り組み始めたことも、きっかけの一つとなりました。

Creww株式会社 取締役 / Managing Director 水野 智之

ただ、地域がオープンイノベーションを実働していくためにはコストがかかりますし、ノウハウも必要です。
だから、我々のような企業がノウハウやデータベースを提供し、地域企業が経営資源を提供をしながらオープンイノベーションを加速させていく取り組みが始まっています。

伊地知 そうですね。どの地域の自治体も、「中堅・中小企業をデジタル化して、次世代に通用する会社に成長させること」と、「スタートアップや起業家など新しい産業を作る人たちを育成する土壌を作ること」の2つが喫緊の課題であると認識されています。

これらを一度に解決するには、地域企業とスタートアップのマッチングが圧倒的に合理的ですし、どちらが欠けても問題は解決できません。

激変する社会情勢に対応できず、地域の企業が減ってしまうと、自治体や地方銀行も共倒れになってしまう。だから、地域をよくわかっている自治体や地方銀行、コンサルティングファームなどが開催主体となり、地域のプログラムを発足するのが重要だと考えました。

スピード感ある実証実験は地方企業で実現

―地方の中小・中堅企業と全国のスタートアップが協業するメリットは何でしょうか。

伊地知 オープンイノベーションは大企業とスタートアップの取り組みと思われがちですが、スタートアップのフェーズと、企業のITリテラシーによって組むべき相手は違うんです。

たとえば、すでにプロダクトが出来上がっていて、あとは認知させるだけのスタートアップの場合は、大きな顧客基盤を持つ大企業と組むのが良いでしょう。一方で、プロトタイプはあるけれど実証実験ができていないスタートアップの場合、大きな顧客基盤よりも的を絞った市場とスピード感が圧倒的に大事です。

地方企業の場合はオーナー社長が多く、フットワーク軽くスピーディーに実証実験を進められるので、スタートアップにとっても地方企業にとってもメリットが大きいのです。

水野 それから、スタートアップのサービスやプロダクトを全国に広めようと思ったら、地域企業をエリアパートナーにするのは有効な手段です。8割以上のスタートアップは東京からサービスを広めますが、全国に拠点を持つ大企業と協業できない場合、エリアパートナーがいないと全国展開はなかなか進みません。

これまでに開催された地域オープンイノベーションプログラム

伊地知 将来的には、制度の問題などはあるとは思いますが、限界集落など人口減少などにより課題が喫緊している地域が、実証実験フィールドとして参画することで、よりイノベーションの速度が高まっていくと思っています。

―なるほど、シード期や全国展開を考えるスタートアップは、地方企業と組むのが有効ということですね。

伊地知 そうです。それに、地方の中小・中堅企業は一点突破の高い技術力を持っているケースが多いので、地方に眠る技術とのコラボレーションで新たな価値を創出できる可能性も高い。

日本経済の活性化はもちろん、日本の次世代につながる企業・産業を作っていくためにも、2021年7月までに47都道府県中20都道府県でプログラムを確定し、次の半年で残りの27都道府県でのプログラムを実現させるつもりです。

各地に開催主体となるプレイヤーを創出し、毎年違う顔ぶれの地方企業が参加するような、継続するプログラムを全国に実装したいと考えています。

水野 このプロジェクトは我々の存在意義そのものです。我々は、行政やスタートアップ、全国の企業の挑戦を支援するプラットフォームであり、大手企業だけでなく、あらゆる企業を支えるために長年真摯に向き合ってきました。

だから、高いコストやノウハウが必要だったオープンイノベーションを、低コストかつノウハウを注ぎ込んだ仕組みをもって、全国に実装できるようになった。この強みを生かし、本気で日本経済を活性化させたいと思っています。

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田村 朋美
2000年雪印乳業に入社。その後、広告代理店、個人事業主を経て、2012年ビズリーチに入社。コンテンツ制作に従事。2016年にNewsPicksに入社し、BrandDesignチームの編集者を経て、現在はフリーランスのライター・編集として活動中。

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